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【分配金利回り30%?!】フランクリン・テンプルトン・米国連続増配株ファンド(3か月決算型)は投資すべき??

2023年1月11日

こんにちは。かわ吉です。

投資信託でインカムを狙うなら高い分配金利回りのファンドへ投資したいですよね??

もちろん分配金の『量』と『質』のバランスは大切ですが。

先日、半端ない分配金利回りのファンドを見つけました。

それは『フランクリン・テンプルトン・米国連続増配株ファンド(3か月決算型)です。直近の分配金利回りは驚異の30%超です。

100万円投資すれば、年間30万円の分配金がもらえるわけですから、半端ないですよね??

ただ、分配金利回りのみに着目した投資は、非常に危険ですから、しっかり商品性を理解した上で投資判断をしたいところですね。

そこで今回は、インカム狙いの投資家がこのファンドに投資すべきかということについて解説してみようと思います。

結論としては、『検討の余地があるファンド』だと考えます。ただし、懸念点もありますのでそのあたりも総合的に分析してみます。

この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。

ではいきましょう。

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①ファンドの概要

出所:フランクリン・テンプルトン

まずはこのファンドの概要をまとめてみます。

委託会社フランクリン・テンプルトン
純資産36億円
基準価格(1/5)10,021円
設定日2017年5月31日
償還日2027年3月23日
信託報酬年率1.694%
信託財産留保額なし
出所:フランクリン・テンプルトンのデータを元にかわ吉作成

このファンドの概要から分かる率直な感想は以下になります。

・純資産は36億円であり、少ないため早期償還のリスクあり

・償還日まで約4年あり長期運用もギリギリOK?

・年4回決算で3か月に1回はインカムが狙える

・信託報酬はぼちぼち高い

②ファンドのコンセプト

このファンドの特色は以下になります。

特色①:米国に上場し連続増配している企業の株式および不動産投資信託等に投資する

・主に一定期間にわたって実質的に連続増配している企業の株式および不動産投資信託等の中から、財務の健全性や収益の安定性等に着目して組入銘柄を選定する

・銘柄および業種の分散等を考慮してポートフォリオを構築する

連続増配の定義:原則として10年以上にわたって増配を継続していること。連続増配の判定は、発行済株式数の変動、決算期の変更、その他必要な修正を加えたうえで委託会社が独自に行う

特色②:原則として、外貨建資産の為替ヘッジは行わない

・外貨建資産については、原則として為替ヘッジは行わない。したがって、基準価格と分配金は、円と米ドルとの為替変動の影響を受ける。

③具体的な組入銘柄と投資比率

国別の投資比率は米国100%という認識でOKです。

具体的な個別銘柄は以下になります。

出所:フランクリン・テンプルトン

上位10銘柄の業種は分散されているイメージですね。

では続いてセクター別の投資比率について見てみましょう。

出所:フランクリン・テンプルトンのデータを元にかわ吉作成

公共事業と生活必需品セクターでポートフォリオの半分を占めていますね。

ただ、これだけではこのファンドのリスク度合いがイメージしにくいので、この投資セクターを金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株の3つに分けて分析してみましょう。

参考:ポートフォリオを以下の3つに分けることで、そのファンドのリスクがざっくりではありますがイメージできます。

①金利敏感株:金利動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いが大きい

②景気敏感株:景気動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いは大きい

③ディフェンシブ株:金利動向や景気動向に左右されにくい銘柄で比較的リスク度合いが小さい

出所:フランクリン・テンプルトンのデータを元にかわ吉作成

このことから分かることは以下になります。

①ポートフォリオはディフェンシブ株と景気敏感株で構成されている

②景気後退局面には少し弱いポートフォリオだが、ディフェンシブ株の比率も高いことでリスクが抑えられている

③金利敏感株の比率が低いことから、FRBの金融政策の影響は受けにくい

④ディフェンシブ株の比率が高いことから、爆発力はあまり期待できないかもしれない

金利敏感株の比率が高いアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Bコースの直近3か月の基準価格と比較した結果が以下になります。

出所:モーニングスター

今の相場環境では比較的底堅く推移していますね。

④分配金は年に4回

このファンドは、毎年3月・6月・9月・12月の各20日の年4回決算となっております。

設定来の1万口当たりの分配金の推移は以下になります。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

分配金の傾向としては、ベースは40円でファンドのパフォーマンス次第で3月・9月決算でがっつり分配金が期待できるイメージですね。

ファンドのパフォーマンスが良くないことを想定して、毎期40円の分配金が出たとすると、現時点では分配金利回りは、1.6%程度となります。

直近1年の分配金利回りが高いのは、一時的なものと考えた方がよいかもしれませんね。

銀行の定期預金より少し高い利回りが狙えれば十分と考える投資家であれば悪くない選択肢となるかもしれません。

⑤このファンドが買える販売会社は?

このファンドの販売会社は以下になります。

いちよし証券株式会社
auカブコム証券株式会社
株式会社新生銀行
株式会社七十七銀行
七十七証券株式会社
株式会社西日本シティ銀行
楽天証券株式会社
株式会社SBI証券
出所:フランクリン・テンプルトンのデータを元にかわ吉作成

運用管理コストが高いので松井証券で現金・ポイント還元を狙いたいところですが、残念ながら松井証券は販売会社になっておりません。

しかし、楽天証券やSBI証券などの大手ネット証券での取り扱いがありますので、大半の投資家が買いやすいファンドでもありますね。

まとめ

結論として、インカム狙いの投資家はこのファンドへの投資を検討する余地があると考えます。

その理由と注意点は以下になります。

ディフェンシブ株の比率が高いのでリスク度合いは低い可能性が高い

分配金も定期預金以上の利回りは狙えることに加えて、ファンドの運用成果次第で、爆発的な分配金利回りも期待できる

純資産は36億円であり、早期償還リスクあり

信託報酬などの運用管理コストは少し高め

毎月インカムを狙いたい投資家には適していない

以上、お役に立てれば嬉しいです。

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