こんにちは。かわ吉です。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースはインカム狙いの投資家にとって最適なファンドの1つです。
ただ、粘り続けていたDコースも3月はついに分配金が0になりました。
インカム狙いの投資家としては、1つの商品に依存すると分配金が大きく変動したり、減配やそもそも出ないという事態になりかねません。
そのようなリスクを考えると、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信に依存せず分散して様々な投信に分散する必要もあると思います。
ただ分散する商品を間違えると分配金が出ないどころか、予想以上のリスクを取ってしまい大損失に繋がる可能性もありますから、商品選定には細心の注意が必要です。
失敗をしないためには分散する投信の特性や相性などをしっかり吟味する必要があります。
ただそれを読者の方がやるのは面倒ですので私がやります!!
そして今回、分析するのは予想分配金提示型ファンドの中でも比較的純資産が多い『サイバーセキュリティオープン(予想分配金提示型)』です。

この『サイバーセキュリティオープン(予想分配金提示型)』と『アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコース』は合わせて保有する意味があるか考えてみようと思います。
この記事を読んでいただくと以下のメリットがあります。
サイバーセキュリティオープン(予想分配金提示型)とアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースを合わせて保有するメリットがあるか否か分かる
サイバーセキュリティオープン(予想分配金提示型)の概要を知ることができる
投信を比較するときそのような点を見れば良いか分かる
この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。
ではいきましょう。
サイバーセキュリティファンド(予想分配金提示型)とは??
まずはこのファンドの概要から説明します。
委託会社 | 三菱UFJ国際投信 |
設定日 | 2021年1月21日 |
純資産 | 704億円 |
信託報酬/信託財産留保額 | 年1.87%/なし |
販売会社 | 51社(SBI証券・楽天証券・松井証券・大和証券など) |
運用歴は、1年ちょっとですが、純資産は700億円を超えています。販売会社も大手ネット証券や大和証券なども含めた51社となっています。
早期償還等のリスクはあまり考える必要はないです。長期保有しようと思えばできないことはないファンドです。
ちなみに投資対象は、サイバー【cyber:インターネット上の】セキュリティ【security:安全、防衛、警備】に関連する企業の株式です。
主な組入銘柄は以下になります。

組入上位10銘柄の中で、有名どころとしてはマイクロソフト、アルファベット(グーグルの親会社)あたりですかね?オクタやクラウドストライクあたりも米株投資が好きな人は、知っているかもしれませんね。
このファンドの特徴としては、業種を見ていただくと分かりやすいですが、ソフトウェアやITなどの情報技術セクターの比率が高いです。
つまりは金利敏感株の比率が高いということです。金利敏感株は、金利情勢によって大きく変動します。金利敏感株は、景気によって大きく変動する景気敏感株と並んでリスクが高い部類になります。

基本的に金利敏感株の比率が高いこのファンドはリスクが高いと判断して間違いないと思います。
ちなみに分配方針は以下になります。

これはアライアンスバーンスタイン米国成長株投信と全く同様の分配方針になりますね。
そして気になる分配金実績は以下になります。

2021年4月と2022年2月・3月は分配金は0でしたが、それ以外は比較的分配金は安定しています。
サイバーセキュリティ株式ファンド(予配)は、サイバーセキュリティ分野(=金利敏感株)に特化したテーマ型の予想分配金提示型ファンド。金利敏感株の比率が高いことからリスクは高いファンド。分配方針はアライアンスバーンスタイン米国成長株投信と同様で、分配金実績は比較的安定している。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信との相性は??
結論から言うと、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースとサイバーセキュリティ株式オープン(予想分配金提示型)を合わせて保有するメリットはあまりないと考えます。
その理由としては、動きがほぼ連動していることが挙げられます。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースとサイバーセキュリティ株式オープン(予配)と参考でグローバルAIファンド(予配)の動きを比較すると以下になります。

動きとしては、サイバーセキュリティ株式オープン(予配)は、グローバルAIファンドとほぼ同じような動きになります。アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースと比較しても、上昇幅や下落幅が異なるだけで方向はほぼ同じです。
このような点を考慮すれば、2つのファンドは似たような動きをしているため、上昇相場では分配金も同じように増え、下落相場では同じように減ります。
ぶっちゃけ今のような相場では、この2つのファンドを合わせて保有するメリットはないと思います。

ただサイバーセキュリティの分野は、以前の記事でも解説したようにメタバース分野と非常に結びつきが強いテーマでもありますから、将来的な成長性はかなり期待できると思います。
最近の動きが芳しくないので完全に金利上昇が主な原因です。逆に言えば、この金利上昇の目途が立ち始めればこのファンドの基準価格は、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信よりも上昇率が大きくなる可能性はあります。
もし今後、そのような局面が訪れてもこの2つのファンドは金利敏感株中心のポートフォリオである限り、同じような動きになる可能性が高いですから、やはり分散効果はあまりないと思います。
サイバーセキュリティ株式オープンとアライアンスバーンスタイン米国成長株投信を合わせて保有するメリットはほぼない。
まとめ
今回は、『サイバーセキュリティオープン(予想分配金提示型)』と『アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコース』は合わせて保有する意味があるか考えてみました。
内容をまとめると以下になります。
サイバーセキュリティ株式ファンド(予配)は、サイバーセキュリティ分野(=金利敏感株)に特化したテーマ型の予想分配金提示型ファンド。金利敏感株の比率が高いことからリスクは高いファンド。分配方針はアライアンスバーンスタイン米国成長株投信と同様で、分配金実績は比較的安定している。
サイバーセキュリティ株式オープンとアライアンスバーンスタイン米国成長株投信を合わせて保有するメリットはほぼない。
サイバーセキュリティ分野自体の成長性は今後も期待できるが金利敏感株のため、直近の金利上昇局面には弱い。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信と合わせて保有するメリットはありませんが、良いタイミングで掴めば狂ったような分配金利回りを出す可能性があるファンドかなと考えています。
以上、お役に立てれば嬉しいです。
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