こんにちは。かわ吉です。
投資信託でインカムを狙うなら、なるべく多めの分配金が狙えるファンドに投資したいですよね??
もちろん、分配金の『質』と『量』のバランスは大切ですが。
とはいえ、インカムを狙う際に、どうしても分配金の『量』に着目して投資しがちになります。
ただ、『量』だけに着目して投資判断を行うと、予想外の損失を被るリスクが高まります。
だから、投資信託を選択する際は、ファンドの中身を時間を掛けて分析することをオススメします。
しかし、大半の投資家はこれから投資するファンドをいちいち分析している時間はないと思います。
そこで、かわ吉ブログではそのような投資家のために投資信託を分析する記事を定期的に書いています。
今回、分析するファンドは『インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)』です。
このファンドは長い歴史がありながら、安定した分配金を出し続けています。
もちろん注意点もあるファンドです。しっかり分析してメリット・デメリットを理解した上で投資判断を行いましょう。
この記事が、読者の資産運用の一助になれば幸いです。
ではいきましょう。
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①ファンドの概要

まずはこのファンドの概要をまとめてみます。
委託会社 | インベスコ・アセット・マネジメント |
純資産(1/11) | 2,779億円 |
基準価格(1/11) | 8,586円 |
設定日 | 1999年1月7日 |
償還日 | 無期限 |
信託報酬 | 年率1.903% |
信託財産留保額 | 0.30% |
このファンドの概要から分かることは以下になります。
・運用歴は20年を超えている
・純資産は2,779億円で人気のあるファンドである
・純資産が潤沢のため、早期償還のリスクは低い
・償還期限は無期限となっており、純資産も考慮すれば長期保有も可能
・信託報酬は高め
②ファンドのコンセプト
このファンドのコンセプトは以下になります。
特色①:日本を含む世界各国(エマージング国を除く)の株式の中から、独自のバリュー・アプローチにによりグローバル比較で見た割安銘柄を厳選し投資します。
特色②:銘柄選定にあたっては、独自の財務分析、経営力、ビジネス評価等ファンダメンタルズ分析と株価の適正水準等に基づくボトムアップ・アプローチにより行います。
特色③:実質外貨建資産について、原則として、対円での為替ヘッジを行いません。
特色④:原則として、毎月23日の決算日に分配を行います。分配対象額が少額の場合は、分配を行わないことがあります。
③具体的な組入銘柄と投資比率
まずは国別の投資比率からチェックしてみましょう。

ポートフォリオの半分以上はアメリカ株で構成されていますので、アメリカ株の動向に大きく左右されるファンドという認識でOKです。その他は、欧州などの先進国株もポートフォリオに含まれています。
では、次に具体的な個別銘柄をチェックしてみましょう。

上位10銘柄の国・地域とセクターは分散されているイメージですね。
では続いてセクター別の投資比率をチェックしてみます。

金融の比率が高いですが、全体的には投資セクターが分散されている様子です。
ただ、これだけではこのファンドのリスク度合いがイメージしにくいので、この投資セクターを金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株の3つに分けて分析してみましょう。

参考:ポートフォリオを以下の3つに分けることで、そのファンドのリスクがざっくりではありますがイメージできます。
①金利敏感株:金利動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いが大きい
②景気敏感株:景気動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いは大きい
③ディフェンシブ株:金利動向や景気動向に左右されにくい銘柄で比較的リスク度合いが小さい

このことから以下のことが推測できます。
①ポートフォリオの大半は景気敏感株で構成されているため景気後退局面などには注意が必要
②ディフェンシブ株の比率が低いため、リスク度合いは高い
③景気後退局面の終盤で投資できれば大きなリターンが狙える可能性がある
金利敏感株の比率が高いアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースとディフェンシブ株の比率が高いモルガンスタンレーグローバルプレミアム株式オープン(予配・為替ヘッジなし)と基準価格の推移を比較してみましょう。

景気敏感株有利の1年でしたが、その他のファンドとの差はそこまで大きくないように思えます。景気敏感株でも組入銘柄に問題がある可能性もあります。
④分配金は毎月狙えるが。。。
このファンドの毎月決算型を選択した場合、当たり前ですが毎月分配金を狙えます。
では、2017年1月以降の1万口あたりの分配金の推移を見てみましょう。

(表示が2か月置きになっていますが、1度も150円は切っていませんのでご安心を)
この期間だけ判断すれば、分配金の面で見ると、非常に魅力的なファンドですね。
ではもう少し遡って分配金の実績をチェックしてみましょう。

2017年以降、2022年12月まで毎月分配金が発生しています。
一方でそれ以前については分配金は全く安定していません。なんなら2005年から2008年の間は、分配金の頻度が6か月に1回となっていました。
このファンドは1999年に設定されており、分配方針については必ずしも変動がないわけではありませんでした。
つまり、現時点では相場環境が悪化していても毎月分配を継続していますが、今後も継続する保証はありません。
だから、このファンドを分配金目的で投資するならこのファンドの分配方針に変化はないかチェックする必要があると思います。分配金の頻度に変化を感じたときはこのファンドを損切する必要もあるかもしれません。
⑤このファンドに投資するメリットはあるか??
以下ような投資家はこのファンドへの投資を検討してもよいかもしれません。
①分配金の変動を許容できる人
②分配金は『質より量』の人
③運用管理コストの高さを許容できる人
補足情報ですが、インベスコ世界株式オープン(毎月分配型)に投資するならSBI証券や楽天証券よりも圧倒的に松井証券がオススメです。
松井証券には、『投信毎月ポイント・現金還元サービス』というキャンペーンがあり、投資信託を保有するだけで毎月、ポイントもしくは現金で信託報酬の一部を還元してくれます。
ちなみに松井証券でインベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月分配型)を保有すると、年間0.5%の現金還元を受けることができます。もちろん、現金還元を受けることで分配金が減るなどのデメリットは一切ありません。

投資対象が個別銘柄等のみであれば、SBI証券や楽天証券でもOKですが、運用管理コストの高い投資信託を保有するなら是非松井証券を活用してみてください。
口座開設は以下のリンクからできますので、興味ある方は是非口座開設してみてください!!
以上、お役に立てれば嬉しいです。