こんにちは。かわ吉です。
グローバルAIファンド(予配)のレポートが発行されました。
一時期は、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースを上回る分配金を期待できたのもあり、非常に人気のあるファンドの1つでした。
しかし、年初来は約▲25.6%も下落しており困惑しているホルダーも多いと思います。
先日、このファンドの委託会社である三井住友DSアセットマネジメントより、足元の基準価格の下落に関するレポートが発行されました。
レポートの内容としては、足元の相場環境と今後の投資方針について解説されていました。そして、このレポートの中で、このファンドの投資方針に変化があることに気づきました。しかも、その変化はホルダーにとって重要なポイントになると思います。
そこで今回は、このレポートをベースにグローバルAIファンド(予配)を取り巻く相場環境と今後の投資方針、そしてかわ吉の所見についてまとめてみようと思います。
この記事を読んでいただくと以下のメリットがあります。
グローバルAIファンド(予配)を取り巻く相場環境を整理できる
このファンドの投資方針が分かる
かわ吉のこのレポートに対する所見が知れる←これは不要か??(笑)
この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。
ではいきましょう!!
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グローバルAIファンド(予配)を取り巻く相場環境について
相場環境のポイントは以下になります。
グローバル株式市場では物価上昇や金融引締めに対する懸念などを背景に、世界的に景気減速懸念が高まり、高成長の情報技術関連銘柄を中心に株価が下落。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた上海市の都市封鎖やロシアとウクライナの停戦への期待後退なども投資家心理のさらなる悪化に繋がったとみられる。
★収益悪化懸念から高成長銘柄を中心に株価が下落
・物価上昇や金融引締めに対する懸念などを背景に世界的に景気減速懸念が高まる
→上海市の都市封鎖やロシアとウクライナの停戦への期待後退なども、投資家心理のさらなる悪化に繋がった
・グローバルAIファンド(予配)の基準価格は年初来で約25.6%の下落(5月10日時点)
→セクター別では、コスト上昇分の価格転嫁により収益を確保できる可能性がある優良銘柄への物色が進みました。一般消費財では値上げなどが好材料となった一方で、高成長の情報技術関連銘柄は金利上昇による将来の収益悪化への懸念から下落基調で推移し、グローバルAIファンド(予配)の基準価格は大きく下落しました。
期間別のパフォーマンスはこちらになります。
2020年のパフォーマンスが異常にバクっていたので、そのあとの大きな調整はやむを得ないですね。
今後の投資方針とは??
気になる今後の投資方針は以下になります。
・グローバル株式市場の足元の下落は、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策正常化のペースが不透明であること、性急なインフレ対策が経済成長の減速をより深刻なものにする可能性があることなどが主因
→現状の金融引締め環境下においては、景気減速リスクの高まりとともにしばしば信用不安が発生する可能性があると見ている。さらに、ウクライナ危機による商品市況高、中国のゼロコロナ対策がサプライチェーンを混乱させ続けており、タカ派的な姿勢を強めているインフレ対策の効果は見通せない状況
→しかしながら、金融引締めが成長見通しに影響を与える可能性は高いものの、記録的な低失業率と健全なバランスシートから、企業や消費者は景気の鈍化局面を十分乗り切れる状況といえる
・投資家は業績が見通しやすいディフェンシブセクターを選考する一方、景気敏感セクターにより下押し圧力
→グローバルAIファンド(予配)では、景気敏感セクターの組入比率を一部引き下げ、インフレが高まる中でも収益の持続性が期待される銘柄への投資に重点を置き、パフォーマンスの向上に努める方針。
→株式市場は当面不安定な状況が続くと思われるが、高成長のバリュエーション(投資価値評価)がヒストリカルに魅力的な水準になるにつれ、市場は徐々に落ち着くとみている。企業は数年にわたりAIを始めとするDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでおり、まだ導入の初期段階にあることから、ビジネスのファンダメンタルズは堅調に推移していくとみている。
・広範なマクロ環境を地政学的リスクに対応しつつ、イノベーションと変革を推進する企業への投資にフォーカス
→年初来、金利政策、インフレ、地政学的な問題から株式市場は下落したが、過去25年以上にわたる世界の大企業の趨勢を振り返ると、その成功の最大の要因の一つは、テクノロジー・バブル、戦争、グローバル金融危機、パンデミックなどを乗り越えてきたイノベーションの力であった
→技術革新のペースがAIによって加速度的に進歩し続けていると考えており、この技術サイクルにおいて、長期的な株主価値を高めることができる企業を見極めていくことに注力していく
投資方針の変更が基準価格の上昇に繋がるのか??
今回のレポートの中で一番気になった点は、こちらです。
グローバルAIファンド(予配)では、景気敏感セクターの組入比率を一部引き下げ、インフレが高まる中でも収益の持続性が期待される銘柄への投資に重点を置き、パフォーマンスの向上に努める方針
グローバルAIファンド(予配)の弱点は、金利敏感株の比率が高いことです。金利敏感株の比率が高いポートフォリオは金利上昇局面に非常に弱いです。
今後の方針としては、全体の約2割を占める景気敏感株の比率を落として、金利敏感株の比率を高める形になるのだと思います。
インフレや金利上昇でボコボコにやられた金利敏感株の比率を、これらの株価が下がったタイミングで引き上げて次の上昇相場に乗りに行くのだと思います。
リセッションが来て、金利上昇が止まり下落基調になれば、金利敏感株のターンになる可能性は高いと考えています。少なくとも教科書的には。
ただ、▲30%以上やられている金利敏感株が短期的にV字回復するのかは、正直良く分かりません。これらの銘柄はもう少し休養がいるのではないかと考えています。
基本的に短期的に爆騰した銘柄たちが、大きく下落した時は2,3年の休養が必要なようです。
つまり、今回の投資方針の変更は長期的には、良い結果になると思いますが、短期的には本質的な問題解決にはならないと考えます。
グローバルAIファンド(予配)については、短期的には辛い状況が続くと思います。
あくまで個人的な見解ですが、この投資方針の変更についてみなさんはどのように考えますか??
まとめ
今回は、グローバルAIファンド(予配)の委託会社である三井住友DSアセットマネジメントより、このファンドの運用レポートが発行されましたので、この内容について解説しました。
内容をまとめると以下になります。
グローバル株式市場では物価上昇や金融引締めに対する懸念などを背景に、世界的に景気減速懸念が高まり、高成長の情報技術関連銘柄を中心に株価が下落。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた上海市の都市封鎖やロシアとウクライナの停戦への期待後退なども投資家心理のさらなる悪化に繋がったとみられる。
広範なマクロ環境を地政学的リスクに対応しつつ、イノベーションと変革を推進する企業への投資にフォーカス
グローバルAIファンド(予配)では、景気敏感セクターの組入比率を一部引き下げ、インフレが高まる中でも収益の持続性が期待される銘柄への投資に重点を置き、パフォーマンスの向上に努める方針
現状は、次の金利敏感株の上昇相場に備えて、景気敏感株の比率を抑えて金利敏感株の比率を高める方針になっていると思います。
ただ、半年で▲30%以上下落した銘柄がV字回復するかどうかは、懐疑的です。長期的には期待できますが、短期的に基準価格が大きく上昇することは期待しない方が良いと思います。
以上、お役に立てれば嬉しいです。