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【どちらを買うべき?】投資のソムリエ VS ピクテ・マルチアセット・アロケーションファンド

2021年9月20日

こんにちは。かわ吉です。

前回、リスクをしっかり抑えながら中長期的にリターンを狙うファンドとしてピクテ・マルチアセット・アロケーションファンドを解説しました。

このファンドの魅力は以下になります。

徹底的な分散投資がされている

経済状況に応じて投資対象の比率を機動的に変更してくれる

最新の投資手法などを用いて運用してくれる

ただこのような仕組みのバランス型ファンドって他にもあります。その代表格として投資のソムリエというファンドがあります。

『守り』のファンドとしては、この2つのファンドが間違いなく2強です。でも同じような性質のファンドですがどちらを選べば良いのでしょうか??

今回は、この2つのファンドを比較しながらどちらを買うべきか解説します。

この記事を読んでいただくと以下のメリットがあります。

自分が投資のソムリエとピクテ・マルチアセット・アロケーションファンドのどちらを買うべきか分かる

代表的なバランス型ファンドのリターン・リスク・運用管理コストを知ることができる

この記事が読者の投信選びの一助になれば幸いです。

ではいきましょう。

①純資産

長期保有をするにあたって、純資産は重要な項目です。純資産が少なければ、繰上償還などのリスクが高まるため長期保有したくても強制的に運用を終了させられる可能性があります。純資産が30億円を切ってくるとファンドマネージャーの肩身が狭くなってくると言われています。

ではそれぞれのファンドの純資産を比較してみましょう。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

投資のソムリエが6,000億円オーバーでピクテ・マルチアセット・アロケーションファンドが2,400億円になっています。相対的には2倍以上の差があります。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

販売会社が多ければ多いほど純資産の増えるペースは速くなる可能性があります。この2つのファンドの販売会社数を比較すると投資のソムリエが107社でピクテ・マルチアセット・アロケーションファンドが52社でこちらも2倍以上の差が開いています。

このような環境では、投資のソムリエ方が投資資金が集まる可能性は高いと思います。

ただピクテ・マルチアセット・アロケーションファンドの純資産2,400億円は決して少なくはありません。このくらいの水準であれば繰上償還のリスクもあまり気にする必要もないと思います。

純資産は投資のソムリエの勝利!!ただピクテ・マルチアセット・アロケーションファンドの純資産も十分あるから心配は不要!!

②運用管理コスト

続きまして運用管理コストを比較してみましょう。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

運用管理コストについては投資のソムリエが1.54%でピクテ・マルチアセット・アロケーションファンドが1.69%でした。投資のソムリエの方が0.15%安いですね。

1,000万円投資した時の、運用管理コストの差は15,000円です

これが大きいのか小さいのかの判断は次のパフォーマンス比較ではっきりすると思います。

運用管理コストについては投資のソムリエの勝利!!ただ大差ではないため運用管理コストは判断基準の決定打にはならないかな。

③パフォーマンス

次に一番重要なパフォーマンスを比較してみましょう。

運用管理コストには大差はありませんでしたから、パフォーマンスの差は商品選定の重要な要素になりますから要チェックです。

では早速比較してみましょう。

出所:楽天証券

基準日は、ピクテ・マルチアセット・アロケーションファンドの設定日である2013年12月12日にしています。

結果的にはほぼ同じようなパフォーマンスになっています。ただ途中経過は少し違いますが。。。これは5番目のリスク度合いのところでどちらの道のりが険しかったか解説します。

とりあえずパフォーマンスを数値で比較してみると以下になります。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

約8年間運用をして3%の差です。

仮に1,000万円投資していれば、その差は300,000円です。年間で表すと40,000円弱です。

大きいような小さいような。。。圧倒的な差ではありませんが同じような仕組みのファンドであれば少しでもパフォーマンスの良い方を選びたいですね。

大差ではないけどパフォーマンスは投資のソムリエが勝利!!あとはリスク度合いを見て判断しても良いかも。

④分配金

これらの2つのファンドは、『攻め』のファンドではなく『守り』のファンドです。だから、予想分配金提示型ファンドの代表格であるAB米国成長株投信やグローバルAIファンドのように、『ガツガツ稼いで分配金をたくさん出す!!』ようなファンドたちではありません。

なので『守り』のファンドであるこれら2つファンドにそもそも分配金を期待してはいけません。

ただ、

分配金は多くなくても良いから少しでも受け取れたらお小遣いみたいで嬉しい!!

と感じる投資家には、分配金の有無は商品選定の判断基準になると思います。

では分配金を比較してみましょう。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉

投資のソムリエ:2013年12月以降の実績は570円で半年に1回受け取れる可能性あり。直近の実績は80円で100万円で6,000円程度(税引前)。

ピクテ:設定来、一度も分配金が支払われた実績なし。

投資のソムリエも意外と分配金が出ていますね。100万円預けて年間1万円程度の分配金がもらえるなら定期預金として預けるよりは有効活用できているかもしれません。

分配金については『守り』ながら運用して定期預金の利息以上の分配金がもらえる可能性がある投資のソムリエの勝利です!!

投資初心者にはこの特徴ってかなり響きやすいかもしれませんね。

⑤リスク度合い

お気づきの読者の方も多いと思いますが、純資産・運用管理コスト・パフォーマンス・分配金のすべての項目で投資のソムリエが勝利しています。

そして最後にリスク度合いを比較していくわけですが、もしリスク度合いも投資のソムリエが低ければ、

リスク低減型のバランスファンドは投資のソムリエでOK!!

という結論になります。ということで重要な一戦になります。

ではリスク度合いを比較してみましょう。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉

どの期間で比較しても投資のソムリエの方がリスク度合いは低かったです。

これ以上の比較は不要でしょう。

リスク度合いは直近5年以内で比較すると投資のソムリエの勝利!!投資初心者には最適なファンドかもしれませんね。

まとめ

今回は、リスクを抑えて運用するファンドの代表格である『投資のソムリエ』と『ピクテ・マルチアセット・アロケーションファンド』を比較してみました。

結論としては、

リスクを抑えて投資したい投資家は基本的に投資のソムリエでOK!!

です。純資産も多く、運用管理コストも安くてパフォーマンスも良好で半年に1回分配金を受けとれる可能性もありリスク度合いも低いからですね。

今のところピクテ・マルチアセット・アロケーションファンドに投資するメリットはあまりないと思います。

以上です。お役に立てれば嬉しいです。

投資のソムリエについては以下の記事でも解説しています。

優良なファンドだったとしても誰にでも適しているわけではありません。投資のソムリエのデメリットについても解説しています。

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