こんにちは。かわ吉です。
『予想分配金提示型はインカム狙いの投資家には最適なファンドの1つです。』
ただ最近は王道のアライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースの基準価格も低迷しており、最適なファンドです!!と言いづらくなっているのが正直なところです。
ただ、投資対象は全く問題ないと見ていますので時間が解決してくれるでしょうからホルダーの方は安心して継続保有で良いと思います。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信はネット証券などでも取り扱われているので知名度は高いと思います。
ただみんなが知っているファンドを紹介しても面白くないので、ネット証券では買えない予想分配金提示型ファンドも紹介していきたいと思います。
今回、紹介させていただく予想分配金提示型ファンドは、『ダイワSociety5.0関連株式ファンド(予想分配金提示型) 愛称:スマートテクノロジー』です。
このファンドはインカム狙いの投資家が選択すべきファンドか検証してみようと思います。
ちなみにこのファンドの主な概要はこちらになります。
設定日 | 2020.7.20 |
委託会社 | 大和アセットマネジメント |
純資産 | 455億円 |
運用管理費用 | 年率1.67% |
信託財産留保額 | なし |
まだ若い投信ですが、純資産は455億円と決して少なくありません。信託報酬も1.67%なのでどちらかと言えば低い分類になると思います。
ちなみに販売会社は以下になります。
ネット証券はないですが、大和証券などの大手の証券会社が入っているので買える投資家の方も少なくないと思います。
こんな『ダイワSociety5.0関連株式ファンド(予想分配金提示型)』ですが、中身を検証してインカム狙いのファンドとして検討すべきかどうか解説します。
この記事を読んでいただくと以下のメリットがあります。
ダイワSociety5.0関連株式ファンド(予想分配金提示型)の内容について理解できる
このファンドに投資すべきか判断できるようになる
インカムを狙う手段が増えるかもしれない
この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。
ではいきましょう。
愛称:スマートテクノロジーなのにポートフォリオは全くスマートではないwww
このファンドの愛称は『スマートテクノロジー』です。ただ結論から言うとポートフォリオは全くスマートではありません(笑)
なのになぜ愛称がスマートなのかというと、このファンドのテーマが『Society5.0』だからです。
この『Society5.0』とは、Society1.0(狩猟社会)、Society2.0(農耕社会)、Society3.0(工業社会)、Society4.0(情報社会)に続く、未来社会のモデルを意味する言葉です。科学技術の高度な発展を基盤として様々な困難や課題を解決し、利便性の高い社会を実現することが期待されているようです。
つまりは『スマート』な社会を目指す上で活躍できる企業の詰め合わせパックといったところでしょうか??
もっと細かく言うと、Society5.0を4つのコンセプトに分け、それぞれの成長性を考慮して、各コンセプトへの投資配分を決定します。
もっと細かく言うとこれらのテーマに関するファンドをあらかじめピックアップして状況に応じてそれらのファンドの比率を調整するというポートフォリオになります。
そのファンドとは現時点では以下の17つになります。
つまり『このファンドを買う=17個のファンドを間接的に買う』ということになります。
この時点で良く分からなくなりますよね。ゲノム??クラウドコンピューティング??AI&ビッグデータ??もうわけわかめです。
この点が全くスマートではないので投資家からすると手が出しにくいですよね。基本的に複雑なファンドってあまり良いイメージが湧きません(笑)ただこのファンドについては、少なくない純資産とそこまで高くない運用管理コストなので、個人的にちょっと気になります。
もっとこのファンドをかみ砕くために、この全くスマートではないポートフォリオをシンプルに分解してみようと思います。
スマートな社会を目指す上で活躍が期待できる企業の詰め合わせパック。ただ中身は17個の投資信託が組み込まれているファンドオブファンズ。中身が分かりにくいと感じるポートフォリオになっている。
セクター別で見れば、複雑なポートフォリオもシンプルに見える
このファンドの一見すると複雑なポートフォリオもセクター別で見てみるとどのような動きをする可能性があるかはある程度予想できると考えています。
どのように分けるかというとポートフォリオをシンプルに3つに分けます。
シンプルにまとめると、緑色のディフェンシブの銘柄の比率が高いほどリスクは小さくなり、赤色(景気敏感株)と青色(金利敏感株)の比率が高いほどリスクも高くなる傾向があります。
直近で一番気にしないといけないのは、青色(金利敏感株)だと思います。アメリカの長期金利上昇で一番悪影響があるのは間違いなく青色の景気敏感株です。
株価の変動要因のうち業績は3で、残りの7は金利です。だから、株式投資をする上で金利は絶対に無視できませんし、するべきではありません。(いくら流行りのテーマでも金利上昇の前では無力です。。。)
だから、今の状況で金利敏感株の比率が高いポートフォリオの場合は、注意が必要です。
ではそのような視点でこのファンドの組入投信を分解してみましょう!!
17個のファンドの中身を2時間掛けて調べ、この1つの円グラフにまとめましたよ。。。
結論からいうと、金利敏感株の比率が高いポートフォリオです。だから、金利上昇局面では中々、上値が重い展開になりやすいポートフォリオだと思います。
現に、2021年11月中旬からの基準価格(分配金再投資)の下落率は▲27%とかなり大きくなっています。
だから、決して今の相場とは相性が良いファンドではないと考えます。しかし、将来性はあるテーマの寄せ集めなので長期的には悪くないのではないかと判断しています。
投資タイミングだけはミスしたくない投資信託の1つです。
組み込まれているファンドを分解すると、金利敏感株が約80%を占めるポートフォリオだったため、金利上昇局面との相性は最悪。ただ、今後の成長が期待できる分野ではあるから投資タイミングさえ間違わなければリターンが期待できるファンドかもしれない。
分配金実績は悪くない
どのようなファンドかざっくりイメージできましたか??
最後に一番重要な分配金実績を見てみてみましょう。
結論から言うと、これまでは決して悪くないインカムゲインが狙えていましたね。
直近1年の分配金実績は以下になります。
ざっくり直近1年の分配金利回りは約18%くらいですね。
ちなみに同期間でのアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースの分配金利回りは約27%でしたから、これと比べると若干見劣りしますね。
ただ金利上昇の目途が立ち始めれば、おそらく金利敏感株の多い『ダイワSociety5.0関連株式ファンド(予想分配金提示型)』の方がパフォーマンスは良くなる可能性もありますから、しっかり良いタイミングで買えれば将来的には高い分配金利回りが狙える可能性があります。
コロナショック後のグローバルAIファンド(予配)のようなイメージですかね。。。
分配金利回りは悪くはない。どちらかといえば金利上昇局面が落ち着いてくれば面白い予想分配金提示型ファンドだと思う。投資タイミングがバチっとはまれば、コロナショック後のグローバルAIファンド(予配)のようなぶっ飛んだ分配金利回りが狙えるかもしれない!!
まとめ
今回は、『ダイワSociety5.0関連株式ファンド(予想分配金提示型)』ですが、中身を検証してインカム狙いのファンドとして検討すべきかどうか解説しました。
内容をまとめると以下になります。
スマートな社会を目指す上で活躍が期待できる企業の詰め合わせパック。ただ中身は17個の投資信託が組み込まれているファンドオブファンズ。中身が分かりにくいと感じるポートフォリオになっている。
組み込まれているファンドを分解すると、金利敏感株が約80%を占めるポートフォリオだったため、金利上昇局面との相性は最悪。ただ、今後の成長が期待できる分野ではあるから投資タイミングさえ間違わなければリターンが期待できるファンドかもしれない。
分配金利回りは悪くはない。どちらかといえば金利上昇局面が落ち着いてくれば面白い予想分配金提示型ファンドだと思う。投資タイミングがバチっとはまれば、コロナショック後のグローバルAIファンド(予配)のようなぶっ飛んだ分配金利回りが狙えるかもしれない!!
結論としてインカムファンドとして悪くはない!!ただ投資タイミングを間違うとインカムどころではなくなってしまうリスクは高いので、慎重に投資していくべきだと思います。
そこまで狂った分配金利回りを狙う必要がなければアライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースで十分かなと思います。
以上、お役に立てれば嬉しいです。
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