こんにちは。かわ吉です。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は4つのコースを合わせて純資産2兆円を超える日本最大級のファンドとなりました。
かわ吉も様々な視点でこのファンドを解説してきましたが、このファンドを一言でまとめると以下になります。
リターンとリスクのバランスが良い癖のない王道の米国株ファンド
さらにC・Dコースを選べば毎月の分配金も狙うことができます。このあたりも人気の理由だと思います。
株価が安定して右肩上がりになっている癖のない王道の米国株と予想分配金提示型はまさに鬼に金棒ですね(笑)
ファンドとしては優秀ですが、以下のような不安をお持ちのホルダーもいらっしゃるのではないでしょうか??
最近はインフレや長期金利の上昇などの懸念点があるらしいけど私たちが持っているアライアンスバーンスタイン米国成長株投信はこのまま保有しても大丈夫なの??
長期的にはもちろんこのまま継続保有でOKだと思います。ただ、短期的な動きも気になる投資家も多いですよね。短期的な不安を払拭できないと長期保有も難しいですから。
11月にこのファンドの運用会社であるアライアンスバーンスタイン社からこのファンドの特別レポートが出ました。
そこで今回は、このレポートをベースにポイントを解説しかわ吉なりの分析もしていこうと思います。
この記事を読んでいただくと以下のメリットがあります。
現時点の経済状況や問題点が分かるようになる
このファンドのこれからの方針が分かり不安を解消できる
このファンドの素晴らしさを改めて実感できる
この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。
ではいきましょう。
①株式市場の現状:インフレや長期金利が懸念も、需給バランスが改善すれば解消か
2021年9月末の米国株式市場は、足元インフレが高位に推移していることや、長期金利が再び上昇したことを嫌気してやや調整されました。
そもそも高いインフレ率や長期金利の上昇が株式市場にとって相性が良くない理由は以下になります。
なるほど。インフレや長期金利の上昇が続くと結果的に企業の収益を圧迫したり、新たな設備投資もしにくくなるから良くないんだね。
おっしゃる通りです。ただポイントは、高位のインフレ率と長期金利の上昇が今後はどうなっていくのかということです。これらが徐々に治まっていく見通しであればそこまで懸念する必要はないと言えます。
ちなみに長期金利の上昇も高位のインフレ率が主因ですから、一番のポイントはこの高いインフレ率がこれから治まっていくのかどうかです。
このインフレの原因は以下が考えられます。
コロナ禍におけるサプライチェーンなどの供給制約による『一次産品』の価格が上昇していること
インフレ率が高い分野は燃料油・ガソリン・光熱費がTOP3に並んでいます。車を保有されている方はよくご存じと思いますが、ガソリン代なんて上がり過ぎですよね。
このようにインフレ率を上げているのは、燃料油・ガソリン・ガスなどの一次産品になっています。ただ安心して欲しいのは、過去にこのような一次産品などのコモディティ価格の上昇によるインフレは長期化しにくい傾向があるようです。
つまり、この高位のインフレ率が需給のバランスが改善されれば徐々にインフレは解消される可能性があるということです。
でも供給側が落ち着いてきても、需要がそのときに無くなったり少なくなっているとヤバいですよね??需要面はどうなんですか??
鋭いですね!!そのあたりもしっかり解説します。
まずはこちらからご覧ください。
需要面のポイントは、モノが作られたとしてもそれを個人や企業がしっかり買っているのかということです。
小売売上高と企業の受注も増加傾向にあり肝心の最終需要も堅調に推移していると判断できます。
この需要の強さを維持しながら供給面が治まってくればこの問題は解消されるでしょうね。
②株式市場の見通し:景気の堅調な推移に伴い、株式市場は続伸と予想
企業業績に目を向けてみると新型コロナウイルスの感染拡大に伴い停止していた経済活動が徐々に再開してきたことを受けて、2021年の企業業績は2020年の大幅なプラス成長に転じています。
2022年も経済活動再開の本格化に伴い景気は堅調に推移すると予想されており、企業利益も2021年の急反発の反動を大きく受けることなく、プラス成長を維持すると期待できます。
もちろん長期金利の上昇やインフレの高進に伴う景気の腰折懸念の台頭などにより一時的に調整する局面もあるとも考えています。
ただ、インフレがじきに落ち着きを取り戻し、長期金利の動きも小幅となることに従って、引き続き景気は底堅く推移するとの安心感が市場に広がるものとアライアンスバーンスタイン社は考えているようです。
インフレや長期金利の上昇懸念で調整局面もあるかもしれないけど、それは一時的なものと考えて良いのかな??
未来は予測できませんが、現状はそのように判断して継続保有するのが最適かなと思いますよ。
③投資方針:ポストコロナの環境変化を成長機会と捉える「持続的な成長企業」を厳選
以上のポイントを踏まえた上で、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信はどのような投資方針を取るのか解説します。
理想としては、高いインフレ率や長期金利の上昇にも強い銘柄に投資して欲しいよね。
おっしゃる通りです。ただアライアンスバーンスタイン米国成長株投信は、そのような外部環境に左右されにくい強いビジネスモデルである企業へ投資をすることがコンセプトの1つです。
2021年6-9月はセクター配分に大きな変化はなかったようです。
おおまかな方針としては以下になります。
中長期的な成長が期待できると判断する銘柄が多い情報技術・ヘルスケア・一般消費財、サービスなどを中心に分散投資を行う
実際のセクター別構成比を見てみると、情報技術・ヘルスケア・一般消費財、サービス・コミュニケーションサービスの比率はS&P500種指数よりも比率が多くなっていますね。
このように投資比率を変えることで以下のようなパフォーマンスを発揮しています。
投資するセクターを変えるだけで同じアメリカ株でもここまで違うんですね。
びっくりですよね。経済状況によっても変わると思いますが、投資するセクターは大切ですね。
ちなみに買い増しや全売却した銘柄は以下になります。
買い増し銘柄 | 全売却 |
バーテックス・ファーマシューティカルズ | リジェネロン・ファーマシューティカル |
VISA | |
バーリントンストア | |
クアルコム |
現状の投資方針としては、インフレ懸念が台頭した場合に株式市場は調整局面になる可能性がありますが、そのような局面は連れ安して割安感の高まった「持続的な成長企業」の魅力的な投資タイミングと捉え積極的に投資していくとのことです。
まとめ
今回は、アライアンスバーンスタイン社のレポートを元に最近のアライアンスバーンスタイン米国成長株投信の現状と見通しや投資方針について解説しました。
結論としては以下になります。
短期的には高位のインフレや長期金利の上昇で一時的に下落する可能性があるが、それらの問題は解消に向かっているから継続保有でOK!
もちろん、今回のレポートはこのファンドを運用しているアライアンスバーンスタインが作成したものですから、少しだけ割り引いて捉える必要もあります。ようは、かなり前向きな見通しになっていますから過信しすぎるは危険です。
ただ、現状と問題点と解決への出口がなんとなくでも分かっていればニュースを見た時の感じ方もまったく違ってくると思います。
そういった意味では、このようなレポートを読む習慣を付けるのもありだと思います。ただ毎回発行されるレポートを自分で読むのが大変だ!!と思う人は私の記事を読んでください(笑)
一緒に勉強していきましょう!!
以上、お役に立てれば嬉しいです。
個別銘柄の選定ってかなり難易度が上がると思います。『個別株投資って怖いけどなんか興味あるな。でも何から始めたら良いか分からないな』と感じている人は書籍を通して勉強してみるのもありだと思います。
私が最近読んで参考になったのはこちらです。
MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法【電子書籍】[ 広瀬隆雄 ] 価格:1,408円 |
MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法 [ 広瀬隆雄 ] 価格:1,760円 |
ツイッターで有名な広瀬隆雄さん(通称:じっちゃま)が書かれた書籍です。投資に対する基本的な考え方はこの本で十分だと思います。
値段は1500円前後と決して安くはないですが、それに見合う内容にはなっています。ここだけの話、メルカリでも1200円前後で売られていますから、読んですぐに売却すれば実質数百円で読める可能性もあります(笑)私はよくやります。
是非お試しください!!
今回は相場の話がメインでしたが、この商品の仕組みや特徴についてもっと知りたい人はこのファンドの総集編記事がありますからこちらをご覧ください。