予想分配金提示型 投資信託

【予想分配金提示型シリーズ⑤】米国ツイン・スターズ・ファンド-予想分配金提示型-の魅力 【リスクを抑えたい人必見!!】

2021年6月30日

こんにちは。かわ吉です。

予想分配金提示型ファンドは、インカム狙いの投資家には最適な商品の1つです。

ただ予想分配金提示型が採用されるファンドって株式に投資しているファンドが大半なんです。つまりは、リスク度合いが高い商品が多いんです。

出所:楽天証券

上の図は、予想分配金提示型ファンドの人気ナンバーワンのAB米国成長株投信Dコースのリスク・リターンです。

赤で囲った部分がこのファンドのリスクを表しているんですが、見方としては『リスク×2』がその期間で一番高いところから低いところの差を表しています。つまりはその期間の最大損失を表しています。

たとえば、5年で見ると『19.88×2=39.76』ということで瞬間風速で▲40%の含み益が出た人もいるということです。この下落を乗り越えられれば年率24.70%のリターンを手に入れることができたんですが、乗り越えられなかった人は損切して損失を確定してしまったかもしれません。

そのような人は、おそらくファンドのリスクとあなたのリスク許容度があっていないと思います。商品選びの際は、あなたのリスク許容度に合った商品を選ばないといけません。

そこで今回は、予想分配金提示型の仕組みは魅力的だけど商品のリスク度合いが高いから敬遠しているインカム投資家が検討すべきファンドを紹介します。

そのファンドは『米国ツイン・スターズ・ファンド-予想分配金提示型-』です。このファンドの投資対象は米国なのですが、株式だけではなく債券にも分散を投資を行うことで他の予想分配金提示型ファンドよりリスクを抑えてインカムを狙うことはできます。

ただメリットだけではなくデメリットもありますのでしっかり解説しますので、自分に合った商品かどうか判断するための材料としてお役にたてればうれしいです。

ちなみにこのファンドは為替ヘッジありとなしがありますが今回は為替ヘッジなしコースを前提にお話しします。

ファンドの概要

ファンドの概要は以下になります。

委託会社明治安田アセットマネジメント
設定日2013.12.27
純資産22.52億円
運用管理コスト年2.09%
信託財産留保額0
出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

設定日は実はAB米国成長株投信より早いんです。ただ純資産は22.52億円と少ないです。運用管理コストも他の予想分配金提示型ファンドと比較すると少し高めです。

出所:明治安田アセットマネジメント

販売会社は証券会社大手の大和証券やネット証券大手のSBI証券・楽天証券を含めて4社だけです。大手の証券会社がいてもこの純資産の少なさですから、今後爆発的に純資産が増えるためには何かがきっかけで話題にならないと厳しいでしょうね。

このファンドの投資対象は、主として米国を中心とする株式等、および米ドル建ての公社債等です。

出所:明治安田アセットマネジメント

運用比率は決めずに、そのときの相場に合わせて機動的に株式と債券の比率は調整されます。

ちなみに株式や債券、投資比率に関しては豊富な投資経験を有するアライアンス・バーンスタインが行います。この点は非常に安心できます。

パフォーマンスはもちろん微妙

このファンド単独のパフォーマンだけだとリスク度合いも含めてイメージしにくいので、AB米国成長株投信と直近5年で比較してみます。

出所:楽天証券

この5年でAB米国成長株投信は201.47%のプラスです。一方当ファンドは69.45%のプラスでした。パフォーマンスは圧倒的にAB米国成長株投信でした。

ただ繰り返しですが、このリターンを得るためには5年間保有し続けたということが前提です。AB米国成長株投信の場合は瞬間風速で約40%の元本割れがありました。一方、当ファンドは約25%のマイナスで済みます。

もちろん下落相場に巻き込まれて元本が割れること自体は誰もが悲しいことです。ただ下落幅によってまだ冷静でいられる人と、怖くて夜も眠れず解約したくなる人がいます。

25%のマイナスも決して小さくはないですがマイナス40%よりは冷静で入れる人は多いのではないでしょうか??

マイナス40%は我慢できないけど、25%程度ならまだ我慢できるかもという人は、当ファンドを組み入れると良いかもしれません。

過去のリターンが将来のリターンを約束するわけではありませんが、直近5年で年率11.12%増えれば御の字と感じる人も多いのではないでしょうか??

分配金は年4回

このファンドの注意点は、毎月分配ではないということです。予想分配金提示型の仕組みではありますが、3か月に1回しか分配金が出ないんです。

なので毎月分配の予想分配金提示型ファンドと比較すると受け取れる分配金も少なくなります。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

3か月に1回だから1回分あたりの分配金も多いかというとそんなこともなくてAB米国成長株投信の1回分と大差ありません。

理由としては、債券をポートフォリオに組み入れることでリスクは抑えることができますが、その分リターンも低くなってしまうからです。リターンが大きくないため分配金の原資ができにくいんですよね。

出所:楽天証券

だから年間に受け取れる分配金の実績もかなり差が出ます。

ちなみにこのファンドの分配方針は以下になります。

出所:明治安田アセットマネジメント

比較的、細かく分けられており基準価格が11,000円を切っても支払われる仕組みが他の予想分配金提示型ファンドとの違いですね。

この方針であれば、動きが小さくても安定した分配金が期待できそうです。

このファンドは、『分配金は年4回程度で十分で、分配金の金額にもそこまでこだわらない投資家』向けですね。

300万円預けて1年間で得られた分配金が手数料や税金をざっくりで計算すれば約20万円くらいの分配金は受け取れる可能性があります。

AB米国成長株投信であれば同じ金額でざっくり年間40万円程度の分配金は受け取れる可能性はあります。

分配金は多いに越したことはないですが、不必要な分配金を狙うために不必要なリスクを取るのは良い結果になりませんからよく考えて投資しましょう!!

まとめ

今回は、リスクを抑えたいインカム投資家のために米国ツイン・スターズ・ファンド-予想分配金提示型-をご紹介させていただきました。

純資産が少ないことや運用管理コストが高い点はデメリットですが、組入銘柄の選定や投資比率の見直しはアライアンスバーンスタイン社が行っている点は安心できます。株式と債券の比率を機動的に変えることでリスクをコントロールしながらリターンも狙うことはできます。

ただ分配金は年4回ですから、毎月配当を狙いたい投資家には向きません。1回あたりの分配金もその他の予想分配金提示型ファンドと大差ありませんから受け取れる配当金は少なくなります。

だからこの商品を検討すべき投資家は『リスクを抑えながら分配金は年4回程度で十分』な人です。

そのような投資方針であればこのファンドを検討する余地はありそうです。

ではまた

以下のような記事も書いています。

予想分配金提示型ファンドで全世界株式型に投資したい人はこのファンドを検討してみてください。長期保有もありだと思います。

予想分配金提示型ファンドでコストを徹底的に抑えたい人はこちらのファンドを検討してみてください。少し尖ったポートフォリオにはなっているので注意も必要です。

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