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【分配金利回り10%超】ワールド・インフラ高配当株式ファンド(毎月決算型)は投資すべき??

2023年2月6日

こんにちは。かわ吉です。

投資信託でインカムを狙うなら、高い分配金利回りのファンドへ投資したいところですよね??

もちろん、分配金の『量』と『質』のバランスは重要ですが。

分配金利回りのみに着目して投資判断をするのは大変危険です。

しかし、ファンドの中身を時間を掛けて分析する余裕はない方も多いと思います。

そこで、かわ吉ブログではそのような投資家のために投資信託を分析する記事を定期的に書いています。

今回、分析するファンドは『ワールド・インフラ高配当株式ファンド(毎月決算型)』です。

このファンドの直近の分配金利回りは10%を超えています。

分配金利回りのみに着目すれば、非常に魅力的なファンドに見えますが、実際のところ投資するメリットがあるか否か分析してみようと思います。

この記事が、インカム狙いの読者の資産運用の一助になれば幸いです。

ではいきましょう。

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①ファンドの概要

出所:アセットマネジメントOne

まずはこのファンドの概要をまとめてみます。

委託会社アセットマネジメントOne
純資産(1/11)148億円
基準価格(1/11)10,219円
設定日2012年7月31日
償還日2027年7月15日
信託報酬年率1.848%
信託財産留保額0.3%
出所:アセットマネジメントOneのデータを元にかわ吉作成

このファンドの概要から分かることは以下になります。

・純資産は148億円で、早期償還のリスクは低いと考える

・償還日まで約4年あり、中長期運用も可能

・毎月決算で、インカム狙いの投資家には適しているかも

・信託報酬は高め

・毎月分配型で運用歴が10年以上あるにもかかわらず、10,000円を超える基準価格をキープしている(=タコ足にはなりにくい??)

②ファンドのコンセプト

このファンドの特色は以下になります。

特色①:主として世界のピュア・インフラ企業が発行する上場株式などに実質的に投資する。企業の安定的な収益力などに着目する。

『ピュア・インフラ企業』とは、インフラ関連企業の中でもインフラ資産を実際に保有する、もしくは運営するビジネスで収益の多くを獲得する企業を指します。

特色②:分配方針の異なる(毎月決算型)/(成長型)から選択できます。

毎月決算型は、年に最大12回の分配金を狙える可能性があります。一方で成長型は年2回狙うことができます。

③具体的な組入銘柄と投資比率

まずは国別の投資比率からチェックしてみましょう。

出所:アセットマネジメントOneのデータを元にかわ吉作成

メインはアメリカ株ですが、イメージとしては先進国株式ファンドという認識でOKだと思います。

では次に具体的な個別銘柄について見てみましょう。

出所:アセットマネジメントOne

上位10銘柄の国や地域は分散されているイメージですね。石油関連が少し多いように感じます。この点には注意が必要かもしれません。

では続いてセクター別の投資比率について見てみましょう。

出所:アセットマネジメントOneのデータを元にかわ吉作成

石油関連と送配電設備で約70%を超えるポートフォリオをなっております。

ただ、これだけではこのファンドのリスク度合いがイメージしにくいので、この投資セクターを金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株の3つに分けて分析してみましょう。

参考:ポートフォリオを以下の3つに分けることで、そのファンドのリスクがざっくりではありますがイメージできます。

①金利敏感株:金利動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いが大きい

②景気敏感株:景気動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いは大きい

③ディフェンシブ株:金利動向や景気動向に左右されにくい銘柄で比較的リスク度合いが小さい

出所:アセットマネジメントOneのデータを元にかわ吉作成

このことから以下のことが推測できます。

①ポートフォリオの大半は景気敏感株で構成されているため景気後退局面などには注意が必要

②石油関連の企業の比率が高いため原油価格の変動に大きく左右される可能性あり

③ディフェンシブ株の比率が低いため、リスク度合いは高い

④景気後退局面の終盤で投資できれば大きなリターンが狙える可能性がある

金利敏感株の比率が高いアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースとディフェンシブ株の比率が高いモルガンスタンレーグローバルプレミアム株式オープン(予配・為替ヘッジなし)と基準価格の推移を比較してみましょう。

出所:楽天証券

やはり、金利敏感株やディフェンシブ株中心のファンドと比較すると、大きくアウトパフォームしていますね。

④分配金は毎月狙える

このファンドの毎月決算型を選択した場合、当たり前ですが毎月分配金を狙えます。

では、設定来の1万口あたりの分配金の推移を見てみましょう。

出所:アセットマネジメントoneのデータを元にかわ吉作成

このことから以下のことが分かります。

①大きな流れとして、分配金は減配となっている

②減配となりつつも、ファンドのパフォーマンス次第ではボーナス配当的なものをする傾向がある

③ボーナス配当的なものがあれば、分配金利回りは10%超になるが、平均的な分配金利回りは3%程度狙えれば御の字

④分配金は安定しているのでたこ足分配になるリスクはある

⑤このファンドに投資するメリットがあるか??

このファンドは以下の投資家にとって最適なファンドになると考えます。

①リスク許容度が高い投資家

②分配金の『質』よりは『量』に拘りたい投資家

③高いコストを許容できる投資家

結論として、投資初心者が最初に買うファンドではないと思います。

石油関連に偏っているので、投資タイミングがバチっとはまれば狂ったパフォーマンスで狂った分配金が狙えると思ったのですが、分配金の出し方にメリハリがないのでそのような使い方もできなさそうです。

ぶっちゃけ微妙かもしれません。

ただこのファンドに興味を持った投資家の方!!

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