経済の話

【恵まれた環境】アメリカの地理的な強みとは?①

こんにちは。かわ吉です。

私のポートフォリオの大半はアメリカ株で構成されています。それは長期的に見た場合、米国株が最も安定したパフォーマンスを発揮しているからです。

ただ、過去のパフォーマンスが良いからといって今後も良いパフォーマンスが発揮されるとは限りません。

実績があるということはそれなりの理由があります。

その理由を理解することは投資において非常に役立ちます。

投資の基本は長期投資です。

長期投資において重要なことは、ブレない気持ちです。ブレない気持ちを作るには、裏付けされた根拠が必要です。信じれるものがあれば気持ちはブレません。逆にそれがなければ気持ちはブレやすくなります。

例えば、SNSで自分が保有している商品に対して悪い口コミがあれば売却したくなるときがありますよね。あれは、裏付けされた根拠がないから不安になるわけです。なぜ自分がその商品に投資しているのか自分自身で腹に落としていないと、他人の意見を聞くたびにブレます。

他人の意見に振り回されていては、誤ったタイミングで誤った投資判断を下してしまいます。

だから投資で大きな失敗を防ぐためにも、投資している理由を払落ちさせる必要があります。

そして、このブログではアライアンスバーンスタイン米国成長株投信やインベスコ世界厳選株式オープンなどの米国株を中心とした記事を更新してこともあり、読者の大半は米国株に投資していると思われます。

そこで今回は、米国株に投資している投資家のみなさまのためにアメリカが強い理由を解説します。特に国の強さは、地理的なポジションが非常に大きな役割を占めていると考えています。だから、アメリカの地理的な強みを中心にまとめてみます。

この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。

ではいきましょう。

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アメリカの絶対的な強みとは?~温暖な気候と広大な平野~

アメリカに反映をもたらしたのは温暖な気候と広大な平野です。

アメリカの東南部には、温帯の肥沃な大平野が広がっています。人の活動に適したこの気候・大地に、革新的な技術を次々と投入し、「農業の工業化」と言われるほど機会を農業に取り入れ、大規模化を遂げました。

自国の需要を満たして余りある生産力を持つため、工業国でありながら、「世界の食料庫」と呼ばれる農業大国にもなりました。

アメリカの農業は、地域に合う作物を大量栽培する適地適作が特徴です。肥沃なプレーリーの、少雨地帯では小麦、湿潤な地域でのトウモロコシが生産されています。乾燥する内陸では牧畜、南東部では綿花栽培、西海岸では地中海式農業が行われています。

アメリカ北東部はかつて氷河に覆われていました。土地がやせているため酪農がさかんになっています。

氷河が地層を削ってできた地形に、水が溜まって生じたのが五大湖です。五大湖は、ナイアガラ滝ほどの落差をも技術力で克服した多数の運河によって海へと通じます。またミシシッピ水系とも結ばれて、大陸の内部まで水運を行き渡らせています。

一方、隣接するメキシコでは、国土の大部分が山地で河川は急流です。パナマ運河の開削以前には、国の東西を水運で運ぶことも困難でした。アメリカとの国力の圧倒的な差は、この地形も一因だと考えられます。

アメリカは、温暖な気候と広大な平野のお陰で世界的な穀倉地帯となった

アメリカの先端産業が世界をリードする理由~研究開発と企業の国外移転~

アメリカはもともと、イギリスの植民地を中核として成長した国です。

世界で最も早く産業革命が起こったイギリスの技術は、交流が密で同じ英語を話すアメリカに波及します。

安定陸塊という古い大陸であるアメリカは、アパラチア炭田やメサビ鉄山など、石炭と鉄鉱石に恵まれており、かつ、それらの資源を水運で結びつけることができました。

こうして、五大湖周辺に東部工業地帯が形成され、自動車など、大衆の生活を一変させる製品が、世界へ送り出されました。

アメリカ産業の強みは、豊富な資源だけではありません。優秀な人材を世界的に誘致する教育機関と研究機関への莫大な投資が、先端技術を育み続けています。特に、ICT産業では、この国の規格が事実上の世界標準となり、グローバルに影響しています。

産業の動向には、政治も関わります。アメリカ・カナダ・メキシコが1994年に結んだ北米自由貿易協定(NAFTA)は、北アメリカ大陸に一大経済圏を形成しました。

3国間の貿易を自由に行えるようになったこの協定後、人件費が安いメキシコに多くの企業が進出し、アメリカへ輸出する製品を作るようになりました。

なおアメリカは、産油量、原油輸入量ともに世界最多です。その産業の規模の大きさが窺えます。

余談として、かつて鉱工業で発展した五大湖周辺は、「ラスト(錆びれた)ベルト」と呼ばれています。技術革新の遅れや組織化された労働組合による高賃金、ドル高による国際競争力の低下などで衰退しました。

一方で、サンベルトと呼ばれるアメリカの北緯37度以南の地域は、寒冷な東部工業地帯よりエネルギー経費が安く済むことや、中南米からの移民という低賃金の労働力が豊富なことなどにより、企業が流入しました。

アメリカの工業地域も変化しています。

食物も生産できて、資源も豊富であるアメリカは最強である。

今回はここまで。

次回は石油・人口・ワインの観点でアメリカの強みを分析していきます!!お楽しみに。

ちなみに今回の内容は以下の書籍を参考にしています。

これを読めば世界の見え方が変わります。

好漁場となる地理的条件をご存じですか??

鉄鋼業、石油化学工業が臨海部に集中する理由をご存じですか??

これまで漠然としていたものが確信に変わります。



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