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【数字で比較】FP3級はFP協会ときんざいのどちらで受験すべきか??

2023年3月5日

こんにちは。かわ吉です。

私は現在、きんざいのFP1級実技試験の合格発表待ちのFP2級ホルダーです。

お金に関する知識の取得のためにFP資格は役に立つと考えています。そのように感じる方も増えており、金融業界以外でもFP資格の取得を目指す人も増えているように感じます。

そのような方がまず受験すべきはFP3級です。

ただFP3級受験を検索すると『きんざい』『FP協会』の2つの受験方法が出てきます。

そもそも『FP協会』と『きんざい』って何??どちらを受験すれば良いの??FPだからとりあえず『FP協会』で受けた方が良いのかな??

いろいろな疑問が湧いてきますよね。でも大丈夫!!今回はそれについて解説してみようと思います!!

この記事がこれからFP3級へチャレンジを検討しているい人のお役に立てれば嬉しいです。

ではいきましょう。

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そもそも『FP協会』と『きんざい』って何??

まずは『FP協会』と『きんざい』について解説します。

・FP協会とは??

日本FP協会とは、日本の実態に適したファイナンシャル・プランニングの確立と、その担い手であるファイナンシャル・プランナーの養成および組織化等を目的に設立された非営利団体です。

・きんざい

『きんざい』とは、一般社団法人金融財政事業研究会のことで、金融財政に関する知識の啓蒙普及を行うとともに内外の金融財政問題、金融機関経営分析等の総合的調査を行い、合理的金融財政政策の実現、金融市場、金融機関の健全な発展並びに学術の振興に寄与することを目的とした一般社団法人です。

特に意識する必要はありませんが、2団体ある経緯は以下になります。

以前から『きんざい』は金融渉外技能審査(金財FP)の資格認定を、『日本FP協会(=FP協会)』はCFP、AFPの資格認定を独自に行っていました。

2002年度にファイナンシャル・プランニングが技能検定の職種に追加され、ファイナンシャル・プランニング技能が国家資格化されるのに際し、それまでFPに関する資格認定の実情を有していた2団体が、厚生労働省から指定試験機関として指定を受けました。

『きんざい』と『FP協会』のFP資格に差はあるのか??

結論として、『きんざい』のFP3級と、『FP協会』のFP3級は同等です。

『FP協会』で合格した場合も、『きんざい』で合格した場合も、どちらも国家資格である『FP技能士』の資格であることに変わりありません。どちらで合格しても、資格の試験に優劣はありません。

今後FP2級以上へ挑戦する場合に影響はあるか??

結論として、どちらでFP3級を取得しても、FP2級以上へ挑戦する際に影響はありません。

『FP協会』のFP3級を取得後にきんざいのFP2級を受験することは可能です。その逆も然りです。

結論:合格しやすい方で受験した方がお得

大前提として、『FP協会』のFP3級と『きんざい』のFP3級は同等です。

資格の価値が同等であれば、あとはどちらが合格しやすいかで受験する試験を選択すればOKです。

では『FP協会』と『きんざい』のFP3級の違いとどちらが合格しやすいかを解説していきます。

比較する内容は以下になります。

①合格率

②受験者数

③受験料

④試験会場の数

①合格率:『FP協会』の合格率は『きんざい』の1.3倍から2倍

試験の難易度を比較する場合、分かりやすい指標は『合格率』です。

ちなみにFP3級試験は、『学科試験』『実技試験』の2つに分かれています。

『学科試験』の試験問題は、『FP協会』と『きんざい』は同じです。しかし、『実技試験』は異なります。

まずは学科試験の合格率から比較します。

学科試験2022年5月2022年9月2023年1月
FP協会83.37%80.78%85.25%
きんざい49.03%43.41%56.00%
出所:FP協会ときんざいのデータを元にかわ吉作成

グラフにすると以下のようになります。

出所:FP協会ときんざいのデータを元にかわ吉作成

このことから分かること・推測されることは以下になります。

①学科試験(FP協会)の合格率は、80%以上であり高い。

②学科試験(きんざい)の合格率は、40%~60%程度で推移しており、FP協会より低い。

③試験問題は同じなのにFP協会の方が合格率が高い。FP協会の受験生のレベルはきんざいのそれより高い可能性がある

では続いて実技試験の合格率について比較してみます。

FP協会の実技試験ときんざいの実技試験の基礎知識は以下になります。FP協会は1種類、きんざいは2種類の実技試験から選択します。

①FP協会:資産設計提案業務

ライフプランニングと資金計画、金融資産運用、不動産、相続・事業承継、タックスプランニング、リスク管理が出題範囲に含まれています。『きんざい』の「個人資産相談業務」と似た内容の問題が出題される傾向があり、日々の暮らしにおけるお金に関する幅広い知識が必要です。

②きんざい:個人資産相談業務

試験範囲は、学科試験でも取り上げられるライフプランニングと資金計画や金融資産運用、不動産、相続・事業承継、タックスプランニングが含まれます。

③きんざい:保険顧客資産相談業務

保険業務に特化した試験内容で、配点の40%をリスク管理から出題が占めます。保険について学びたい人、現職で保険関連の仕事をしている人、あるいは保険関連の職種を希望していて基礎を身に付けたい人向けかもしれません。

ではこの基礎知識を前提にして、実技試験の合格率を見てみましょう。

実技試験2022年5月2022年9月2023年1月
FP協会90.33%84.44%88.34%
きんざい(個人)62.24%58.23%67.56%
きんざい(保険)45.64%43.28%50.95%
出所:FP協会ときんざいのデータを元にかわ吉作成

グラフにすると以下のようになります。

出所:FP協会ときんざいのデータを元にかわ吉作成

このことから分かること・推測されることは以下になります。

①実技試験においてもFP協会の方が合格率が高い(80%~90%程度)

②きんざい(個人)については合格率60%~70%程度で低くはない

③きんざい(保険)は40%~50%程度で推移している。きんざいの実技試験に関しては、保険分野が余程得意でない限りこの分野は選択しない方がよいかも

②受験者数:FP協会はきんざいの1.5倍

次に難易度とは関係ないかもしれませんが、受験者数についてチェックしてみます。

まずは学科試験の受験者数から見てみましょう。

2022年5月2022年9月2023年1月
FP協会39,23133,24639,839
きんざい19,40721,01821,923
出所:FP協会ときんざいのデータを元にかわ吉作成

受験者はFP協会の方が多いですね。

ちなみに受験者比率をグラフにすると以下になります。

出所:FP協会ときんざいのデータを元にかわ吉作成

FP3級の受験生の約60%はFP協会で受験していますね。これはFP協会の合格率が高いことが寄与しているかもしれませんね。

では続いて実技試験の受験者数について比較してみます。

2022年5月2022年9月2023年1月
FP協会38,81034,61638,633
きんざい(個人)8,8719,0108,479
きんざい(保険)13,49412,80912,927
出所:FP協会ときんざいのデータを元にかわ吉作成

学科試験の受験者数が多いため実技試験の受験者数についてもFP協会の方が多い結果となりました。

受験者数の傾向として、合格率と受験者数は比例しているように見えます。

③受験料:両方とも同額

合格率の次に重要なポイントは受験料だと思います。いくら合格率が高くても受験料が2倍3倍かかれば受験するかよく考えないといけませんからね。

結論として受験料は、FP協会ときんざいともに学科試験4,000円・実技試験4,000円の合計8,000円で同じです。

受験料も同じであれば、合格率の高い方を受験した方が有利かもしれませんね。

④試験会場:きんざいの方が多い

これまで比較した合格率・受験者数・受験料は全て差が無いもしくはFP協会の圧倒的有利ということを示しています。ここまで聞けば『FP協会でOKじゃない??』と感じた人も多いと思います。

ただFP協会での受験も注意点があります。

それは受験会場の数です。

FP協会の受験会場は全国で約140会場ありました。1都道府県あたり3件弱です。地域で見ると人口の多い都道府県では5会場以上ありました。た地方の都道府県では1会場のみのケースも散見されました。

FP協会の具体的な試験会場は以下をご覧ください。

3級・2級 試験会場一覧 | 日本FP協会 (jafp.or.jp)

一方できんざいは地方の都道府県でも3~4会場はありましたから、受験時の移動の負担は小さく済みそうです。

FP協会で受験する場合は、あらかじめお住いのエリアから受験会場が近いか先にチェックしておきましょう。

お住いのエリアと試験会場が近ければFP協会でOK

今回は、FP3級を受験するのであれば、FP協会ときんざいのどちらで受験すべきか解説しました。

内容をまとめると以下になります。

FP協会のFP3級ときんざいのFP3級は同じ価値を持つ

FP2級以上へのチャレンジする際も影響は特にない

FP協会かきんざいの判断基準は合格しやすさ優先で判断してOK

合格率は、学科試験・実技試験ともにFP協会の方が高い

受験者数もFP協会の方が多い

受験料は同じ

試験会場はきんざいの方が多いため、FP協会で受験する際はお住いのエリアから受験会場が近いかはチェックすべき

参考書と問題集だけでは不安ならクレアールを活用しよう

FP3級は独学で十分合格可能な資格だと考えています。私も参考書と問題集を使い独学で合格できました。

ただ、金融業界での勤務経験がない方は、未知の領域で勉強が継続できるか不安に感じているケースも少ないくないです。

そのような場合は、通信教育等を活用するのもありです。

ただ通信教育もピンキリで高いものも多いです。通信教育は補助教材としては有効ですが、ここにお金はあまり掛けたくないところです。

もし、FP3級を独学ではなく、通信教育を活用しながら勉強したい人は『クレアール』がオススメです。

クレアールのFP技能士3級合格コースは11,000円(税込)で比較的安いです。

きんざいの実技試験にも対応しており、教材込みの料金なので追加料金は発生しません。

市販の教材(テキスト・問題集)を揃えると3,000円から4,000円程度はかかるので、それを考慮すれば実質7,000円から8,000円で受講するのと同じだと思います。

不安な方はまず資料請求して判断するのはいかがでしょうか??

以上、お役に立てればうれしいです。

FP1級に関する記事もあります。



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