こんにちは。かわ吉です。
最近の株式市場は絶好調ですね。先週あたりにS&P500種指数も最高値を記録するなど絶好調です。
このような良い環境が続くとついついこの流れがこのまま続くと勘違いしてしまい、この後に到来するかもしれない暴落で一発KOされてしまう人も多くなると思います。
そこで本日は、相場が絶好調のタイミングだからこそ暴落について過去の大暴落も含めて少し解説してみようと思います。
ある程度の最悪の事態を想定して投資をしていれば、万が一大暴落に遭ってしまったとしても誤った行動をせずに済み、傷口を小さくすることができるかもしれません。
今回の内容は、『運用成績は絶好調なんだけど最近調子が良すぎて少し不安になってきた!!』という人や、『歴史に興味があって過去の大恐慌ってどんな感じだったんだろう??』という方のお役に立てれば嬉しいです。
1929年代アメリカ発の悪夢
1929年代のアメリカでウォール街大暴落が起こりました。1920年代のアメリカは大量生産・大量消費を背景に大衆文化が浸透していました。
当時はT型フォードと呼ばれる自動車が大衆化しており、家電製品も急速に普及し経済の黄金時代が到来していました。
電話の普及が追い風となって株式取引に参加する大衆も増えたんです。すると株価はどんどん上昇しアメリカでは株式ブームが起こっていました。
そんな中1929年10月に暴落はやってきたんです。暗黒の木曜日と言われる10月24日に売り注文が殺到し株価の暴落が始まります。これがウォール街大暴落と呼ばれています。
マイナス45%の大暴落
直近の高値からの下落率は45%です。なぜここまで下落したのかを示す明確な理由はまだ見つかっていないのですが、よの予兆はあったようです。
1920年代後半に消費は飽和状態で生産も供給過多となっていました。そして実は景気停滞のサインも出ていたのにFRBは利上げを実行してしまったんです。
景気が過熱していたので利上げは適切な選択だっとと本来は間違っていないはずなのですが、当時の利上げの目的は株式の投機ブームの抑制だったんです。当時は、株式投資を資金を借り入れてまで行われていたので利上げにより資金の借り入れコストを上げて投機を抑制しにかかったんです。
しかし、利上げによりアメリカの住宅建設や公共事業は停滞し影響は欧州諸国にも波及しました。戦後のインフレ対策で相対的に高金利を維持していた欧州には復興需要から資金が流入していたんですがアメリカの利上げで金利差が縮小して皮肉にもアメリカに資金が逆流してヨーロッパ諸国の情勢も悪化してしまったんです。
修正するためにFRBは利下げをしたが、、、
下のグラフは1929年1月から1932年末までのダウ平均の推移です。
大暴落の後FRBは利下げをしました。そこから株価も回復するだろうと誰もが思いましたが結局株価の下落は止まらず1929年9月からの約2年半で約89%も下落してしまいました。アメリカでは物価が下がり債務負担が増加しました。
当時のアメリカ大統領のフーバーも様々な対策を行いましたが結果的に不発に終わりました。
ルーズベルトのニューディール政策で挽回
次の大統領であるルーズベルトは金本位制を廃止しドルを切り下げて債務負担を軽減しました。物価が上昇する環境を作り農業や産業労働に対する様々な政策を繰り出しました。
これらがいわゆる『ニューディール政策』です。
政府が積極的に市場や経済に関与した点が大きな特徴です。
そしてその後のダウが急回復しました。
ニューディール政策後の1932年7月の底値から約5年間で株価は4倍も上昇しました。
結局暴落から逃れることはできない
暴落の予兆って、『いざ振り返って考えてみるとあれは予兆だったなあ』というものが多いと思います。暴落の予兆に気づいてそれを避けれる人の方が圧倒的に少ないはずです。そうであれば、相場を徹底的に分析して暴落を避けるというよりは、大暴落に運悪く遭ってしまっても大丈夫なような準備をしておくことの方が大切だと思います。
では具体的にどのような準備をすれば良いのかはまた後日解説しようと思います。
ではまた
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