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【毎月分配型を買うメリットない!?】毎月分配型VS予想分配金提示型 どちらを選ぶべきか??   

2021年4月5日

こんにちは。かわ吉です。

先日、予想分配金提示型の特徴についてまとめました。まだご覧になられていない方はまずこちらをご覧ください。

投資でキャピタルをガンガン狙っていくのも投資の醍醐味の一つです。ただそれだけだと目先の楽しみがあまりありません。いくら含み益が増えていってもそれは売却するまで絵に描いた餅です。目先の楽しみとしてインカムゲインも欲しいところです。しかし、株式やETFでは配当金が多くて年に4回程度です。もう少し分配金等のインカムを得れる回数が多い方が良いと思う人も多いのではないでしょうか?

そう考える人が、次に検討するのは投資信託です。中でも毎月分配型か予想分配金提示型のいずれかで迷うことがあると思います。ぶっちゃけどっちを選べば良いのか判断しにくい人も多いと思います。

そこで今回は、毎月分配型と予想分配金提示型のどちらを選ぶべきかを解説します。

どちらを選ぶべきか迷われている方のお役に立てれば嬉しいです。

ちなみに結論としては、予想分配金提示型を選べばオッケーです。その理由を解説します。

元本を崩してまで受け取る分配金はいらない

インカムが欲しい投資家の意向としては、単純に分配金が欲しいのではなく、『安心して使える』分配金が欲しいと考えている人が大半だと思います。

毎月分配型投信は、相場に関係なく分配金を出す仕組みになっています。運用益がしっかり出ているときは収益分配金が中心になりますが、運用益が出ていない状態で分配金を出すと元本を切り崩すしか原資が確保できません。

イメージとしては上の図のようになります。例えば500万円分の毎月分配型の投信を保有しているとし、現状では毎月3万円の分配金が受け取れるとします。たしかに3万円の分配金は受け取れるのですが、運用益が出ていない状態で分配金を出すとその原資は投資元本になります。つまりは、アンパンマンが自分の顔をちぎって自分で食べている状態です。このような分配金であれば受け取らない方がマシだと感じる人も多いのではないでしょうか??

ちなみに予想分配金提示型は、運用益が出ているときは多めの分配金を出します。一方、運用益が出ていないときは分配金を減らしたり出さなかったりする仕組みになっています。元本を崩してまで分配金は出さない・出しにくい仕組みになっています。

別に毎月分配型の分配金は安定しているわけではない

とはいえ、『分配金が元本を崩していても毎月安定的に分配金が入った方が良い!!』と考える人もいらっしゃると思います。たしかに一見すると毎月分配型は、相場に関係なく分配金を出すので安定的に分配金を受け取りたい投資家には適しているように見えます。しかし、ここにも1つ落とし穴があります。

まずはこちらをご覧ください。

出所:三菱UFJ国際投信

これは三菱UFJ国際投信のワールド・リート・オープン(毎月決算型)の運用報告書(全体版)です。ちなみにワールド・リート・オープン(毎月決算型)は分配金で元本を食いつぶすタコ足ファンドだと私は考えています。ご確認いただきたいのが、赤線で囲った部分です。これは、その月の分配金を表しているのですが当初は35円あった分配金が直近は10円まで減配されており約3分の1になっています。

これだと最初は、自分が必要な分配金を安定して受け取れるかもしれませんが、これだけ減配を繰り返されると受け取る分配金も減ってしまうし元本もどんどん崩していくことになり何のためにこの商品を買ったのか分からなくなる可能性があります。

出所:アライアンスバーンスタイン

私の大好きなアライアンスバーンスタイン米国成長株投信は予想分配金提示型の代表的なファンドです。このファンドの運用報告書(全体版)を見てみると、毎月の分配金の変動はありますが、受け取れる分配金の水準はワールド・リート・オープン(毎月決算型)と比較すると安定しています。

長期的な視点で見ると、資金計画を立てるのに一見毎月分配型の方が安定しているように思われがちですが、実際は予想分配金提示型の方が受け取れる分配金の水準の変動は小さくなる傾向があります。

まとめ

結論、毎月のインカムを狙いたい投資家が選ぶべきは安心して使える分配金であり、受け取れる分配金の水準がある程度イメージしやすいく資金計画も立てやすい予想分配金提示型のファンドだと思います。

ただ『絶対に一定額の分配金は受け取りたいけど減配なんて認めない!!』という方もいらっしゃると思います。そのような方には、楽天証券の定期売却が適していると思いますので以下の記事をご参考ください。

毎月分配型の投信についてもっと知りたい方は以下の書籍をご覧ください。



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