こんにちは。かわ吉です。
今回は、景気敏感株の予想分配金提示型ファンドである『フィデリティ世界バリュー株式ファンドDコース』の魅力について解説します。
この記事を書くきっかけは、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースと相性の良いファンドを紹介したかったからです。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は、インカム狙いの投資家にとって最適なファンドの1つですが、金利敏感株の比率が高いため金利上昇局面では苦戦を強いられます。
そこで安定した分配金を狙うには、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信1本ではなく、複数のファンドに分散投資するのも有効な選択肢と考えています。分散投資の対象としては、ポートフォリオがアライアンスバーンスタイン米国成長株投信と異なるファンドでないと効果がありません。
そのように考えると、組み合わせるのであれば景気動向に左右されやすい景気敏感株を中心としたファンドが選択肢の1つになると思います。
では予想分配金提示型ファンドで景気敏感株の比率が高いファンドを探したときにこのファンドと出会いましたので、今回はこのファンドを紹介します。
この記事を読んでいただくと以下のメリットがあります。
景気敏感株のお弁当パックである予想分配金提示型ファンドが分かる
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信と少し方向性の違うファンドについて知ることができる
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信と合わせて保有すべきか判断できるようになる
ちなみにこのファンドの概要は以下になります。
委託会社 | フィデリティ投信 |
設定日 | 2021年8月10日 |
純資産 | 93.2億円 |
信託報酬 | 年1.65% |
信託財産留保額 | なし |
販売会社 | 1社(大和証券) |
この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。
ではいきましょう。
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①金利上昇局面には耐性がある
このファンドはアライアンスバーンスタイン米国成長株投信と比較すると、金利上昇局面には耐性があると考えます。
米国10年債利回りが急騰し始めたのは、2022年1月に入ってからです。このような局面に弱いのは、ハイテク株やバイオ株などの金利敏感株です。
一方で、ディフェンシブ株や景気敏感株は、金利敏感株ほどの大きな影響は受けにくいです。基本的に、金利敏感株の対極にあるのは景気敏感株です。
ちなみにアライアンスバーンスタイン米国成長株投信とフィデリティ世界バリュー株式ファンドのポートフォリオを金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株の3つ分けて比較すると以下になります。
インフレ(高金利)になっている局面では、下図左下のディフェンシブ株よりも右上の景気敏感株の方が恩恵を受けやすくなります。ちなみにアライアンスバーンスタイン米国成長株投信は左上のハイテク株の比率が高いポートフォリオになっています。
以上のように考えると、インフレ率が高止まりしている状況では、景気敏感株の方が強くなります。それは基準価格の推移を比較すると一目瞭然です。
今の局面(金利上昇局面)では、景気敏感株の比率が高いフィデリティ世界バリュー株式ファンドがアライアンスバーンスタイン米国成長株投信を大きくアウトパフォームしています。
金利が今後も上昇していく場合、金利敏感株の比率が高いアライアンスバーンスタイン米国成長株投信は厳しい局面になる可能性があります。そのような状況になったときに景気敏感株の比率が高いフィデリティ世界バリュー株式ファンドは、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信よりも下落に強い可能性が高いと考えます。
インフレ局面では、景気敏感株は金利敏感株より強い。景気敏感株の比率が高いフィデリティ世界バリュー株式ファンドはインフレ局面(金利上昇)に強いメリットがある。
②信託報酬が安い
フィデリティ世界バリュー株式ファンドの2つ目の魅力は信託報酬は安い点です。
予想分配金提示型ファンド全般に言えることとして、信託報酬などの運用管理コストの高さが挙げられます。
ただこのファンドはそれらのファンドと比較すると運用管理コストは抑えて運用できます。
大した差はないと感じるかもしれませんが、長期保有になればこの差は大きくなっていきます。
仮に投資金額500万円で1年間保有した時の手数料は4,000円も差が出ます。
これだけで見ると大差ないじゃん!と感じるかもしれませんが、ちりも積もれば山となりますから、基本的には運用管理コストが安いに越したことはないです。
信託報酬などの運用管理コストは、予想分配金提示型ファンドの中では低水準。長期保有した際の負担は小さく済む。
③アライアンスバーンスタイン米国成長株投信との相性は悪くない
3つ目のメリットは、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信との相性が良い点です。
これは1つ目の魅力と若干重なりますが、この2つのファンドはポートフォリオが大きく異なります。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は、低金利局面では強いですが金利上昇局面では弱くなります。一方で、フィデリティ世界バリュー株式ファンドについては、逆になる傾向がありますから、分散対象としては悪くない組み合わせだと思います。
今後の見通しは不透明であればなおさら、異なるポートフォリオのファンドを組み合わせて保有するのもありだと思います。
フィデリティ世界バリュー株式ファンドはアライアンスバーンスタイン米国成長株投信の組み合わせは、ポートフォリオの観点からして相性は良いと考える。
注意点
このファンドの注意点としては、販売会社が大和証券1社のみという点です。
本来は、楽天証券、SBI証券、松井証券等のネット証券が販売会社であるのが理想ですが、このファンドはそうではない点に注意です。
今後は、たくさんの投資家の選択肢になるように販売会社が増えていくことを望みます。
注意点として、販売会社は大和証券1社のみ。
まとめ
今回は、フィデリティ世界バリュー株式ファンドDコース(予配)の魅力について解説しました。
記事の内容をまとめると以下になります。
インフレ局面では、景気敏感株は金利敏感株より強い。景気敏感株の比率が高いフィデリティ世界バリュー株式ファンドはインフレ局面(金利上昇)に強いメリットがある。
信託報酬などの運用管理コストは、予想分配金提示型ファンドの中では低水準。長期保有した際の負担は小さく済む。
フィデリティ世界バリュー株式ファンドはアライアンスバーンスタイン米国成長株投信の組み合わせは、ポートフォリオの観点からして相性は良いと考える。
注意点として、販売会社は大和証券1社のみ。
今のような金利上昇局面では、このようなファンドは比較的強いのでないかと思います。基準価格も比較的高いですから、分配金も狙いやすい水準だと思います。
以上、お役に立てれば嬉しいです。
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