こんにちは。かわ吉です。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は優良ファンドの1つです。これまでこのファンドに魅力について多くの記事を書いて解説してきました。
このファンドの魅力をまとめると以下になります。
このファンドを買うだけで米国の優良銘柄にまとめて投資することができる
4つのコースがあり、コースを使い分けることでキャピタルゲインとインカムゲインのどちらも狙える
C・Dコースは予想分配金提示型でありインカム狙いの投資家には特に最適なファンド
仕組みとしては完璧と言っても過言ではないファンドだと思います。ただ、この仕組みを支えているのは運用会社であるアライアンスバーンスタイン社の銘柄選定能力です。彼らが、優良銘柄を選定して組み入れることで素晴らしいパフォーマンスを出し続けています。
ファンドをメインに保有している投資家の大半は、運用に対して手間を掛けたくないと考えている人が多いと思います。
だから、個別銘柄についてはあまり関心がなかったりします。投資信託のメリットとして、運用をお任せできるから個別銘柄について考えなくても良いという点は確かにあります。
そうだよ!個別銘柄について勉強するのも面倒だし、それをしたくないからファンドを買っているんだよ!!
ですよね(笑)ただ、自分が保有しているファンドにどのような銘柄が組み込まれているかは知っておいて損はないと思います。
自分が保有しているファンドの組入銘柄を知るメリットは以下になります。
どのような企業に間接的に投資しているかが分かり安心につながる
個別銘柄について知るきっかけになる
どのような銘柄に投資すれば良いのかイメージができるようになる
良いファンドには、良い銘柄が組み込まれている可能性が高いですから、それを知ることで自分の投資の幅も広げることができるかもしれませんね。
そこで今回は、優良ファンドであるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信の上位5銘柄を分析しながら紹介しようと思います。
分析の方法については、以下の方法で行います。
①営業キャッシュフローは純利益よりも大きいか?
②営業キャッシュフローは、年々着実に増えているか?
この2つのポイントに絞って比較してみようと思います。
株価=EPS(1株当たりの利益)×PER(株価収益率)だから、営業キャッシュフローよりも純利益などの方が重要じゃないの??
確かにそうなんですが、EPSは誤魔化しやすい特徴があるんです。一方、営業キャッシュフローは誤魔化しがきかないからより信憑性が高いと言えるんです。
ちなみにこの比較基準は、こちらの書籍を参考にしています。
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こちらの書籍では、これ以外のチェックポイントも紹介されていますが今回は分かりやすく比較するためにこの2つに絞って比較します。
今回の記事を読んでいただくと以下のメリットがあります。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信の組入上位5銘柄について知ることができる
このファンドの主力銘柄を知ることでホルダーは安心してこのファンドを保有できる
もしかしたら個別銘柄に興味が出てあなたの投資の幅が広がるかも。。。
この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。
ではいきましょう。
組入比率 第5位 VISA
クレジットカードを使われている人でVISAを知らない人はほぼいないでしょう。
VISAは2007年に設立され、カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置く決済テクノロジー会社です。
チャートは以下になります。
長期的にはしっかり右肩上がりですね。このような銘柄が組み込まれていないと、このファンドのパフォーマンスも安定的に推移はしないでしょう。
では、早速2つのポイントをそれぞれ見ていきましょう。
まずは純利益から見てみましょう。
赤色で囲った部分は2016年からの当期純利益の推移です。そして緑色で囲った10,866が2020年9月の当期利益です。
次に営業キャッシュフローを見てみましょう。
赤色で囲った部分が2016年9月以降の営業CFの推移です。そして緑色で囲った10,440が2020年9月の営業CFです。
当期純利益(10,866百万ドル)>営業CF(10,440百万ドル)
おっと、さっそくイケていない結果になりましたね。VISAも新型コロナウイルスの影響で海外旅行者が減っているため財務はあまり良くないのかもしれません。
続きまして2つ目のポイントを見てみましょう。
直近5年での営業CFを見た場合、2018年9月までは順調に推移していましたが2019年はほぼ横ばいになり2020年には減少してしまいました。新型コロナウイルスの流行で、海外渡航者が減りカード利用が少なくなっているのは大きな痛手のようですね。
営業CFは、年々着実に増えてはいない。新型コロナウイルスの影響はかなり大きい。
ただ、新型コロナウイルスの感染が収まり海外旅行者が増えれば、新型コロナウイルス以前の業績に戻る可能性はあります。もし戻らなかった場合は別の原因がある可能性がありますから注意が必要かもしれません。
組入比率 第4位 フェイスブック
SNSをやっていてフェイスブックを知らない人はいないでしょう。
フェイスブックは、2004年に設立されカリフォルニア州メンローパークに本社を置く企業です。運営しているSNSはフェイスブックだけではなくInstagramやMessenger、WhatsAppなどの運営も行っています。
こちらのチャートも長期的にはしっかり右肩上がりになっています。
では、早速2つのポイントを見ていきましょう。
まずは純利益から見ていきましょう。
赤色で囲った部分は2016年からの当期純利益の推移です。そして緑色で囲った29,146が2020年12月の当期利益です。
次に営業キャッシュフローを見てみましょう。
当期純利益(29,146百万ドル)<営業CF(38,747百万ドル)
OKです!しっかり営業CFが純利益を上回っています。ある程度は健全な財務体質であることの証明になると思います。
続きまして2つ目にポイント見ていきましょう。
直近5年の営業CFの推移は、年々着実に増えています。潤沢な営業CFを元に事業などへ投資を行い、なおかつ借入金等の返済も行われています。健全な財務状況ではないでしょうか。
営業CFは、年々着実に増えておりOK!!財務状況は良好だと言えます。
組入比率 第3位 アマゾン・ドット・コム
アマゾンがないと困る人はかなり多いのではないでしょうか??ネットショッピングだけではなく、アマゾンプライムビデオやキンドルなど様々なサービスを提供してもはや社会インフラです。
長期的にはこちらも綺麗な右肩上がりです。
ではさっそく2つのポイントを見ていきましょう。
まずは純利益から見ていきましょう。
赤色で囲った部分は2016年からの当期純利益の推移です。そして緑色で囲った21,331が2020年12月の当期利益です。
次に営業キャッシュフローを見てみましょう。
当期純利益(21,331百万ドル)<営業キャッシュフロー(66,064百万ドル)
OKです!!問題なしです!!
続きまして2つ目のポイントを見てみましょう。
直近5年の営業CFの推移は、年々着実に増えています。 文句なしの綺麗な右肩上がりです。2019年から2020年にかけての増加率は半端ないですね。
営業キャッシュフローは、着実に増えており全く問題なし!!
組入比率 第2位 アルファベット
分からないことがあればググれば解決です(笑)最近はテレビよりもYouTubeを見る人も増えてきていると思います。もはやグーグルも社会インフラです。
そんな私たちの生活に欠かせないサービスを数多く提供してくれているアルファベット(グーグルと思って!!)が第2位です。
では早速2つのポイントを見ていきましょう。
まずは純利益から見ていきましょう。
赤色で囲った部分は2016年からの当期純利益の推移です。そして緑色で囲った40,269が2020年12月の当期利益です。
次に営業キャッシュフローを見てみましょう。
純利益(40,269百万ドル)<営業キャッシュフロー(65,124百万ドル)
OKです!!問題なし!!
では、続きまして2つ目のポイントを見ていきましょう。
直近5年の営業CFの推移は、年々着実に増えています。
営業キャッシュフローは、着実に増えており全く問題なし!!
組入比率 第1位 マイクロソフト
マイクロソフトが何の会社なのかは言うまでもありませんね。Windows、word、excelを使わないと仕事にならない人も多いのではないでしょうか??
では優良ファンドの組入比率第1位であるマイクロソフトを検証していきましょう。
まずは純利益から見てみましょう。
赤色で囲った部分は2017年からの当期純利益の推移です。そして緑色で囲った61,271が2020年6月の当期利益です。
次に営業キャッシュフローを見てみましょう。
純利益(61,271百万ドル)<営業キャッシュフロー(76,740百万ドル)
OK!!全く問題なし!!
では、続きまして2つ目のポイントを見ていきましょう。
直近5年の営業CFの推移は、年々着実に増えています。
営業キャッシュフローは、着実に増えており全く問題なし!!
まとめ
今回はアライアンスバーンスタイン米国成長株投信の上位5銘柄を営業キャッシュフローの視点で分析してみました。VISAは少し新型コロナウイルスの影響が大きいように見えますが、それ以外の4銘柄については営業キャッシュフローの観点で見ればかなり優秀だと判断できます。
しっかり稼いで営業キャッシュフローを増やし、事業へ投資して事業規模を拡大して借入金もどんどん返済していくという好循環ができている企業がしっかり組み込まれていることは安心感につながるはずです。
ただの知名度だけではなく具体的に数字でその企業を理解することでより安心して保有できますし、逆に言えば数字が悪い企業ばかり上位に組み込まれるようになればこのファンドの売却についても自分自身で判断できるようになるかもしれません。
ちなみに今回の記事を読んでいただいて『営業キャッシュフローについてもっと知りたい!!』『財務キャッシュフローや投資キャッシュフローについてもっと知りたい!!』『決算について少し勉強してみようかな』と感じた人は以下の書籍をオススメします。
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個別の企業の決算データを元に読み方を解説してくれるので私は楽しく読めましたね。クイズ形式なところも決算の堅苦しいイメージを払拭してくれます。
是非、一読ください!!あなたの投資の幅がきっと広がります。
以上、お役に立てれば嬉しいです。
今回はアライアンスバーンスタイン米国成長株投信の中身を分析しましたが、もっとこのファンドの特徴を知りたいという人はこのファンドの総集編がありますのでこちらをご覧ください。