こんにちは。かわ吉です。
最近、新興国株ブームが来る可能性があると巷で騒がれています。(米国株よりもアウトパフォームするのではないかともいわれています。)
厳密に言えば、中国を除いた新興国株投資といったところでしょうか??
このような情報を得て、新興国株の予想分配金提示型ファンドへ投資してインカムを狙おうと考えたあなたはさすがです。
ただ、結論として、今回のケースの場合は、予想分配金提示型ファンドを使うのはオススメできません。
そこで今回は、以下の3つについて解説してみようと思います。
①なぜ米国株投資よりも新興国株投資の方が有利だと考えられているのか
②なぜ中国は除かれるのか
③なぜ予想分配金提示型ファンドを使わない方がよいのか
この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。
ではいきましょう。
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①なぜ米国株投資よりも新興国株投資の方が有利だと考えられているのか
米国株投資よりも新興国株投資の方が有利だと考えられている主な理由は、GDP成長率だと考えています。
株価とGDP成長率は連動していると言われています。GDPが成長すれば株価も上昇する傾向があるということです。だから、超絶シンプルに考えれば、投資するならGDP成長率が低い国よりも高い国の方が、パフォーマンスが良くなる可能性が高いということです。
米国は、先進国でありながらGDP成長率も高かったので、投資マネーが集まりやすい環境になっていました。
ただ、これからの数年については米国よりもGDP成長率が期待できる国も増えています。
上段は先進国で、下段は新興国となっています。
このグラフから分かることは以下になります。
・2022年、2023年について、GDP成長率は先進国よりも新興国の方が良い
・新興国の中でもGDP成長率が右肩上がりかつ高いのは中国・インドネシア・ASEANあたり
だから、GDP成長率だけでみれば、今後は先進国よりも新興国の方が期待できるということです。
さらに、FRBの金融政策の転換により米ドル高が収まれば、新興国にとって追い風になるのも1つの理由だと思います。イメージとしては小さな新興国の株式市場に大量の投資マネーが流れることで大きなブームになるといったところでしょうか?
だから、これから新興株投資をするなら、GDP成長率が右肩上がりかつ株式市場の時価総額が小さい所が狙い目かもしれませんね。
②なぜ中国は除かれるのか
グラフで見れば、中国のGDP成長率の見通しは決して悪くありません。それなのに、中国株を外した方が良い理由とは何なのでしょうか?
その理由は、以下になります。
10月の共産党大会で、習近平総書記の3期目入りが決定したことに関連して、共産党新指導部の顔ぶれが、いずれも習氏に対する忠誠心が強い側近ばかりで、経済合理性に欠ける政治運営になることが懸念されるからです。
たとえば、最高指導部を指す政治局常務委員の7人中6人が、習氏に近い「習派」となっていて、残りの1人は「無派閥」となっています。
また序列24位以内の政治局員でも約7割が「習派」だと見られています。
今のような政治体制が継続されるのであれば、世界の多くが中国離れを加速させる可能性が高いと考えられます。
そうなれば中国株へ投資マネーは集まりにくいと考えた方が賢明かもしれません。
③なぜ予想分配金提示型ファンドを使わない方がよいのか
では、最後に、なぜ中国を除く新興国株投資に予想分配金提示型ファンドを使わない方がよいのか解説します。
それはシンプルに、中国株を除く新興国株メインの予想分配金提示型ファンドは現時点でないからです。
投資対象が新興国株で予想分配金提示型ファンドはいくつかあります。中でも純資産が一番多いのは、『アライアンスバーンスタイン新興国成長株投信Dコース』なのですが、中身をみれば今後のブームに乗れるか乗れないかが良く分かります。
これから来るかもしれない新興国株ブームの主役になるかもしれない東南アジアなどの国の比率が小さく、メインは中国・台湾・韓国あたりなので少し外している感じがします。
もちろん、ポートフォリオは今後は変化していく可能性もありますが、少なくとも現時点ではこれから来るとされる新興国株ブームの恩恵は受けられないかもしれません。
ファンド名の『新興国』という文言だけで判断すると投資家と商品のミスマッチが起こりますので、しっかり中身を見て投資の可否を判断したいとことですね。
このファンド以外の予想分配金提示型ファンドを探してみても、恩恵を受けれそうなファンドは現時点でありません。
なので、これから来るとされる新興国株ブームに乗りたいながらインカムを狙うのであれば、予想分配金提示型ファンドは避けた方が良いと思います。
どちらかといえば、『予想分配金提示型』ではなく、『毎月分配型』の方が選択肢は広がると思います。(もちろん、たこ足のリスクはありますが。。。)
以上、お役に立てれば嬉しいです。