予想分配金提示型

予想分配金提示型のメリット

2021年3月20日

こんにちは。かわ吉です。

前回、予想分配金提示型のデメリットは解説しました。

そこで今回は予想分配金提示型のメリットをもう一度整理してみようと思います。

安心して使える分配金が欲しい人や、キャピタル狙いでそろそろインカムも欲しいなと考えている方のお役に立てれば嬉しいです。

①たこ足分配になりにくい(投資元本を崩して受け取る部分は少ない)

予想分配金提示型の圧倒的なメリットは、たこ足分配になりにくいということです。従来の毎月分配型のファンドは、毎月受け取る分配金を安定させる代償として、投資元本を無理やり崩していました。たこは自分の足を食べる習性があるようで、毎月分配型の自分の元本を崩してでも分配金を出す仕組みがそれに似ていることからたこ足分配ファンドと呼ばれていたりします。

でも予想分配金提示型はその問題をある程度は解決してくれそうです。下の図をご覧ください。

出所:アライアンスバーンスタイン

これは、アライアンスバーンスタイン米国成長株の目論見書です。アライアンスバーンスタイン米国成長株投信については以前に解説しています。

予想分配金提示型の仕組みとしては、分配金の金額は毎月の基準価格(投資信託の値段のこと。株式でいう株価のようなもの)に応じて決まるようになっています。もちろん基準価格が上昇すれば利益が出ていることになりますから、分配金を多めに出してもたこ足になる可能性は低くなります。一方、基準価格が下がっている(=運用がうまくいっていない)ときは、運用益が出ていない可能性がありますから、同じ水準の分配金を出すとどうしても投資元本を払い戻さないといけません。

つまりは利益が出ているときは分配金を多めに出しますが、利益が出ていないときは分配金を減らしたり状況によってはそれを出さないということもあり得ます。ただ受け取れる分配金は利益が中心になりますので安心して使える分配金になると思います。健全な(=安心して使える)インカムが欲しい投資家の方には最適な仕組みだと思います。

②前年に譲渡損失が発生していて損失の繰り越しをされた方には税金が還付される可能性あり

これは少しと特殊な例かもしれません。去年、大きな譲渡損失が発生して確定申告で損失の繰り越し(損失の3年間繰越控除を行う場合|確定申告に必要な書類|証券税制 |ガイド・投資講座 |投資情報|株のことならネット証券会社【auカブコム】 (kabu.com))をされれば分配金にかかる税金を一部取り戻すことができるかもしれません。去年、株式や投信の売却されて損失が発生してしまった方や、直近数年の新興国の為替はかなりしんどい状況が続いていますので、去年に外国債券が償還を迎えた方も税金を一部取り戻すことができるかもしれません。

まとめ

お金はあの世へ持っていけません。もし自分の寿命が分かればそのタイミングに合わせてお金を使えば死ぬときに資産を0にできます。しかし、残念ながら自分の寿命は誰にも分かりませんから、ベターな選択肢としては、『お金が稼いだお金を使う』というのが時代に合っていると思います。それができれば、資産寿命も延びますし状況によってはお金を使っても元金は変わらないもしくは増えていくケースだってあるかもしれませんね。『お金に稼いでもらったお金を使う』仕組みとして、予想分配金提示型はかなり役立つ仕組みだと思います。

ではまた

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