こんにちは。かわ吉です。
前回に引き続きアメリカの地理的な強みについてまとめていきます。
前回の記事をご覧になられていない方は、①からご覧ください。
ではいきましょう。
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シェールがアメリカの中東への関心を無くさせた~重要な資源は人を動揺させる~

重要な資源は人を動揺させます。
資源は、地球上に偏って存在しています。その獲得と輸送を巡って金と人が動きます。
石油の用途は、幅広く用いられています。
第一に燃料としての用途です。火力発電、航空機、自動車、船舶などです。
第二に工業製品の原料です。たとえば、プラスチックや化学繊維などが該当します。
石油の価格が上昇すると、電気代や輸送コスト、原料費も上がり、社会全体が影響を受けます。
たとえば、1973年、中東戦争による第一次石油危機では、石油の供給不足で物価が上昇しました。
大衆がパニックに陥って、トイレットペーパーなどの買いだめをしたことで、実際以上の価格上昇が引き起こされました。
地下資源の中でも、石油の産地は特に偏在しています。現在確認されている埋蔵量の約半分は、西アジアに存在しています。
しかし近年では技術革新によりシェール層という地層や原油を含んだ砂(オイルサンド)からも採掘できるようになりました。
このシェール革命により、従来の外交関係が大きく変動しました。
たとえば、オバマ政権下のアメリカは中東にあまり関与しませんでした。
これは自国でのシェールオイル生産が増えたため、中東産の石油の重要性が下がったことも一因とされています。
ここで余談ですが、産油国の長所と短所についてまとめます。
★産油国の長所と短所★
産油国には、福祉が高水準で、税金も安いという国が多いです。
これは石油関連の安定した収入があるからです。
一方で石油が紛争を助長することもあります。
局所的に存在する『金を生む』資源であるため、同じ国内でも油田地域とそれ以外とで対立が受けやすいです。
ナイジェリアのビアフラ内戦やスーダン・南スーダンの独立問題は、深刻な紛争に発展した例です。
イギリスでは2014年にスコットランド独立が僅差で否決されたましたが、要因のひとつが北海油田の利権でした。
人々がアメリカに移住する理由~アメリカンドリームを目指して~

アメリカ移住を引き起こすものは何でしょうか??
自由とアメリカンドリームは、アメリカの基本理念です。昔も今も多くの人が移住を目指しています。
そもそも人はなぜ移動するのでしょうか??
そもそも人は、豊かさや安全、生きやすさを求めて移動します。
人の移動の原則は、「貧しい地域から止める地域へ」です。時には食い詰めての流浪であり、豊かさを求めての移住もあります。
具体的には、農村から都市への移動や、途上国から景気のいい国への移民です。
政治・信教の自由や戦争・災害からの脱出も目的となります。宗教の聖地へ信者が移住するなど、特定地域への憧れも動機になります。
強制的な移住もあります。歴史的な奴隷貿易や、政治による移民・住所指定などがこれに該当しますね。
人の移動には長短があります。
流出元にとって、過剰な人員を排除できる一方、過疎化が進んで社会の維持が困難になる事例もあります。
流入先にとっては、安価な労働力を獲得できるが、受け入れ態勢を整えるコストや先住者との摩擦は不可避です。
アメリカでワインが作れる理由かつ安い理由

アメリカのカリフォルニア州は、西海岸に位置しており地中海性気候に恵まれています。
地中海性気候の特徴として、冬は比較的温暖であり、また乾燥帯に近い気候のため、夏の暑さや乾燥が厳しいことが挙げられます。
大半の植物は高温と乾燥に弱いです。つまり、地中海性気候の地域の夏場に植物を育てるのは非常に大変です。そこで、農業に不向きな夏の環境下で、いかに土地を有効活用し、作物の収穫高と上げるかと追及しなければいけませんでした。
そこで人類が見つけた作物が、乾燥に強いオリーブや柑橘類、ブドウ、コルクガシなどでした。
これらの作物は、加工すれば商品化することができます。こうしてこれらの地域は、世界に誇るオリーブオイル、ワインの産地になったわけです。
中でもアメリカ(特にカリフォルニア)は大規模なブドウ畑を活用して、ワインを生産しています。さらに企業的農業の形態で、大規模化し生産効率を上げることにより、お手頃価格でありながら高品質のワインが数多くあるのです。
ワインのキャップがコルクを使っている理由は、乾燥に強いコルクガシを最大限生かしている感じがしますね。
アメリカは広大な土地があることによって、大規模化しやすいです。そうなれば生産コストを抑えることができて安くて良いものを市場に提供しやすくなります。そうなればシェアを取ることは決して難しいことではないかもしれません。
まとめ
アメリカは地理的に一番強い国だと考えます。
温暖な気候によって様々な作物が取れるし、広大な平野があることであらゆるものを大規模化して生産効率を高めやすいですね。
さらに隣国であるメキシコからの移民を受け入れることで人件費を抑えることもできます。
それに加えて石油などの資源もあります。
自国で大半のことをカバーできるのが強いですね。そのような特徴もあって、他国の影響を受けにくいというメリットもありますからね。
新興国はどうしても先進国の影響を受けやすいですから、リスクが高くなりますが、アメリカにはこのようなリスクはあまりないように感じます。
世界は良くも悪くもアメリカの影響を受けると考えれば、米国株中心のポートフォリオは間違っていないと改めて実感しました。
ちなみに今回の内容は以下の書籍を参考にしています。
これを読めば世界の見え方が変わります。
好漁場となる地理的条件をご存じですか??
鉄鋼業、石油化学工業が臨海部に集中する理由をご存じですか??
これまで漠然としていたものが確信に変わります。

以上、お役に立てれば嬉しいです。