こんにちは。かわ吉です。
私個人の見解としては、資産運用を始めるなら株式・債券を中心とした金融商品で投資を始めることをオススメしています。ただ、投資経験のない人は『株式・債券』という単語を聞いただけでアレルギーを発症する人も少なからずいます。
『株式や債券』にはアレルギーがあるけど、『為替』には親近感を持っている人も私の業務上でよくお会いします。なぜ『為替』に親近感がある人がいるのかというと、おそらく海外旅行などで両替の経験があったりニュースの最後で米ドルの為替が出ることも多いからだと思います。
そのような人は外貨定期預金から資産運用を始めてみるのも良いと思います。
ただ外貨定期預金と聞くと『銀行が金儲けのために始めたサービスだ!!』とか『あんなゴミ商品に投資する意味なんかない!!』とか比較的に否定的な意見の記事もよく見かけます。
でももちろん外貨定期預金にもメリットはあります(笑)
そこで今回は、外貨定期預金のメリットを3つ解説します。
この記事を読んでいただくと、投資初心者の人は外貨定期預金の仕組みやメリットが分かり自分に必要な商品かどうか判断できるようになります。
すでに投資経験者の方はもしかしたら外貨定期預金の可能性を再認識できるかもしれません。
お役に立てれば嬉しいです。
①仕組みがシンプルで分かりやすい
外貨定期預金って仕組みがめちゃくちゃシンプルです。

1ドルだけの取引であれば、上記のパターンで10円の儲けです。

このパターンでは10円の損失です。ただこれだけです。それ以外の変動する要素は基本的にはないです。
変動要素が為替の変動のみという点がメリットの1つですね。買ったときのレートだけ覚えておいて、あとはネットやニュースで為替を確認して儲かっているか損しているかを確認します。ある意味、少しだけゲーム感覚で保有できるかもしれませんね。
あといくら儲かっているかがなんとなくイメージし易いのもメリットの1つですね。
たとえば『購入金額100万円・1年定期・金利0.15%/年・預入時と払戻時の為替100円』の場合のシュミレーションは以下のようになります。

このシュミレーションを見れば1年後の為替でどのくらいの損益になるかイメージできますね。
1年後の着地がイメージできれば、安心して保有できると感じる人も多いでしょう。この点も株式や投資信託との違いです。
②コストも比較的安く済むことが多い
外貨定期預金は、投信などの金融商品と比較するとコストが圧倒的に安いです。
『投資金額100万円・投資期間1年・投信、ファンドラップのコストは銀行や証券の窓口で購入した時を想定』の条件で比較すると以下になります。
購入時 | 保有時 | 売却時 | 合計 | |
外貨定期預金(イオン銀行) | 0 | 0 | 5,000 | 5,000 |
投資信託 | 30,000 | 20,000 | 5,000 | 55,000 |
ファンドラップ | 0 | 30,000 | 0 | 30,000 |
外貨定期預金のコストは、イオン銀行の場合は売却時にしかかかりません。投資信託やファンドラップと比較すると約25,000円~50,000円ほどコストが安く済みます。
もちろん、運用商品はコストだけではなくパフォーマンスも同じくらい重要ですからこれだけで良し悪しを判断するのは本末転倒です。
ただ、商品の良し悪しの判断がうまくできない投資初心者の人の判断基準として、『コスト』は比較するのに都合の良い項目かもしれません。
いずれにせよ他の金融商品と比較すると運用コストは圧倒的に安く抑えることができます。
③汎用性が高い
外貨定期預金は、汎用性が高い点も強力なメリットの1つです。
為替が高い水準で両替して外貨定期預金を買ってしまってもリカバリーする方法がたくさんあります。
リカバリーする方法としては、外貨建の別の資産へ切り替えます。

米ドル定期預金を1ドル100円で買付して、為替が90円になった場合は1ドル100円に戻るまで損益がプラスになることはありません(金利は無視します)。これはあくまでも外貨定期預金のまま保有し続けた場合のケースです。
為替が10円円高になったときってかなりの絶望感があります。『これって当分は当初の水準には戻らんね。。。」とあきらめるのがあるあるです(笑)この絶望の中で為替の回復を待つのは精神的にもつらいものがあります。
その際に、その米ドルを円に両替せずに米国株式や米国国債、米国ETFなどに切り替えるという選択肢があります。
長期的なリターンとしては、為替よりも株式や債券の方がリターンが大きくなる傾向がありますから含み損を早く取り戻せる可能性もあります。その分、リスク度合いも高くなる可能性もありますが。
円高局面は、株価が調整されている傾向がありますから株式へ切り替えるタイミングとしても悪くない可能性があります。
具体的な方法については、今回は詳しく解説しません。ただ私の場合は、住信SBIネット銀行で米ドル定期預金を申し込んで、円高になったときはそのままSBI証券へ外貨入金をしています。
まとめ
外貨定期預金は、仕組みが圧倒的にシンプルで、運用コストも安い汎用性の高い商品の1つです。
長期的なリターンがあまり良くないので敬遠されがちですが、メリットがたくさんある商品です。投資初心者の資産運用の入口としても最適な商品の1つだし、投資経験者も為替が大きく円高に振れたタイミングで安く仕込んで米国株式や米国債券の購入待機資金として外貨定期預金を使うのもありだと思います。
今回は外貨定期預金のメリットだけ解説しました。次回はデメリットも解説しようと思います!!
ではまた
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