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【ABDの下位互換】GS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)は優良インカムファンドか?

2024年6月8日

こんにちは。かわ吉です。

かわ吉ブログでは、優良インカムファンドを探し続けている。

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dや世界のベストを上回るインカムファンドはそうそう見つからない。それどころか、比較すればするほどこの2ファンドが最強であることが証明される。

言われなくてもそんなことは分かっている。

でも分かっていても新しいインカムファンドは探さなければならない。

なぜならブログのネタがないから。というのは半分本気で半分冗談。

確かにかわ吉ブログはネタ切れがち。でもね、新しいインカムをファンドを探し続ける合理的な理由ももちろんある。

個人的に考える探し続けるメリットは以下。

メリット

①機会損失を避けることができる

⇒未来永劫繁栄し続けるファンドはない。そのように考えると特定のファンドを妄信し続けるのは危険。これはABDや世界のベストも同じ。インカムを狙うにあたってこれらのエース級インカムファンドより優れたインカムファンドがあるのであれば乗り換えるべき。

②自分の保有しているインカムファンドがいかに優秀か再認識することができる

⇒特にエース級の毎月決算型ファンドであるABDや世界のベストを比較対象にすると大半のファンドがぼろ負け。もはやABDや世界のベスト以外のインカムファンドのホルダーは比較しない方が良いかもしれないと思うほど。

いずれにせよ良いインカムファンドを探し続けることは大きなメリットがある。悪いパフォーマンスのファンドを長期間保有することによって発生する機会損生を避けることができるし、自分の保有しているファンドがいかに素晴らしいか再認識することができる。

でもファンドを分析するのは手間がかかるし時間がもったいない。
投資はあくまで人生を豊かにする1つの手段に過ぎない。だから、投信の分析に大切な時間を使うべきではない。みなさんの大切な時間を守りたい。だから、投信の分析は私に任せてほしい。

ということで今回もABDや世界のベストを上回るかもしれないインカムファンドを発掘していこうと思う。

今回、紹介するインカムファンドは『GS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)』。

結論、このファンドはアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dの下位互換。でも使い方によってはABDより大きくリターンを狙える可能性もあるインカムファンド。せっかく分析したから読者には共有したい。この記事が読者の資産運用の一助になれば幸い。

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ファンドの概要

まずはこのファンドの概要について解説する。

ファンドの特色は以下。

投資対象は北米のみ。オルカンではない。ほぼ米国株に投資するという認識でOK。

組入銘柄数は15~20銘柄の集中投資。リスクは高くなるかも。(具体的なリスク度合いは後述)

主なファンド概要は以下。

設定日は、2013年5月23日であり、運用歴は10年超。老舗ファンド。

注目したいポイントは以下。

①純資産

純資産500億円超であり、早期償還のリスクは低い。純資産的には長期保有することも可能。ただ運用歴10年超の老舗ファンドにしては純資産が少ない。

②基準価格

運用歴10年以上で基準価格は10,000円以上をキープしており、たこ足分配となっている可能性は低い。それに加えて、後述するけどこのファンドは予想分配金提示型だから質は担保されている。たこちゃん(=タコ足分配ファンド)じゃなくてよかった。

③運用管理コスト

運用管理コストは平均的なアクティブファンドと比較して高い。ただ、これはこのファンドを松井証券で保有すれば年間0.9%のポイント還元を受けることが可能。だから実質1%強の運用管理コストで運用することが可能。松井証券お得。

詳細は以下。もしこのブログで松井証券を知って口座開設する場合は、絶対に下の赤ボタンから口座開設手続きをしてほしい。お願い申し上げます候。

ポートフォリオの構造と特徴

次に、GS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)のポートフォリオについて解説する。

まずは組入上位10銘柄について。肌色の銘柄は後述するけど、ABDと世界のベストと被っている銘柄。

組入上位には、肥満症治療薬で話題となったイーライリリーやアルファベットなどの大手IT企業も組み込まれている。

続いてセクター別投資比率は以下。

情報技術を主力に、ヘルスケアとコミュニケーションサービスをサブで構成されている感じ。

ただ、これだけではポートフォリオの特徴がイメージしにくい。情報技術セクターの比率が高いことでどのような影響があるのか理解することが大切。

そのためにもまずは、セクター別投資比率をもっとシンプルに整理する必要がある。

かわ吉ブログでは、各セクターを大きく3つに分けて考えるようにしている。

参考:ポートフォリオを以下の3つに分けることで、そのファンドのリスクがざっくりではありますがイメージできる。

①金利敏感株:金利動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いが大きい

②景気敏感株:景気動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いは大きい

③ディフェンシブ株:金利動向や景気動向に左右されにくい銘柄で比較的リスク度合いが小さい

このファンドのポートフォリオを3つに分けた結果は以下。

オレンジ部分の金利敏感株の比率が異常に高い。これはつまり、金利変動によって大きく動く可能性が高いことを指す。

だから、数年前の金利急騰局面では、ベンチマークよりも基準価格の動きが軟調になったんだ。

下落幅が分類平均よりも大きいのがその証左。(特に2022年)

一方で直近は基準価格は堅調に推移している。これは、利上げペースが鈍化し徐々に利下げムードになりつつあったから。

このファンドの得意な局面と苦手な局面

このファンドの得意な局面と苦手な局面は以下。

得意な局面:金利横ばいもしくは利下げが期待される局面(=このような局面では高いPERが許容されやすい)

苦手な局面:金利急騰局面(=金利敏感株の平均PERは高い⇒金利が急騰することでこのPERが大幅に修正される)

ひとまず金利変動には大きく左右されやすいファンドという認識を持ってもらえればOK。

似たような動きのするのはABDやグローバルAIファンドって感じ。

当ファンドの分配金利回り

ここからはGS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)の分配金利回りについてチェックする。ここからが一番大切。

参考:GS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)は実質的に予想分配金提示型。予想分配金提示型は、基準価格に応じて受け取れる分配金があらかじめ決まっている。このファンドの分配方針は以下。アライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dと同じ分配方針という認識でOK。

このファンドの最高分配金利回りは、24.7%(2021年)。水準としては可もなく不可もなしって感じ。ただ、ABDや世界のベストと比較すると少し見劣りする。

実質的に予想分配金提示型だから、分配金の質が担保されている点は◎。ただし、分配金の変動幅は大きい点には注意してほしい。

ちなみに設定来、分配金実績が0だった月は現時点(2024年5月時点)でなし。最低でも分配金(1万口あたり)は5円はある。この5円が1年続いた場合の、分配金利回りは1%を下回るかも。この水準なら、分配金はあってもなくても同じという感覚。

エース級のインカムファンドとの比較

ここからは、エース級のインカムファンドであるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコース・世界のベストとこのファンドを比較してみる。

比較ポイントは以下の4つ。

①リターン

②リスク

③組入上位10銘柄

④分配金利回り

これらを比較すればこのファンドの特徴がイメージしやすくなると思われる。

①リターン

リターンの比較結果が以下。(1年と3年で比較)

まずは期間1年から。

直近1年のパフォーマンスは世界のベストと同水準。ABDには完敗。

2024年3月まではABDに食らいついていたけど、それ以降は離された。エヌビディアで差がついた。かもしれない。

続いて期間3年。

3年で比較すると、世界のベストとABDに完敗。

2022年は金利敏感株の比率が高いから利上げで焼かれた。ABDも似たような構造なので同じように焼かれた。

2023年以降利上げがひと段落したが、上昇幅はABDに及ばない。微妙だ。これが集中投資の弊害か。

②リスク

見るべきはリターンだけではダメ。リスクも見ないと、下落局面で予想以上の含み損を抱えて狼狽売りリスクが高まるから。投資は、良いところも悪いところも知って投資しよう。結婚は、良いところしか見ずに判断するから失敗するんだよ??

リスクは、GS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)が最も高い。組入銘柄が15~20銘柄で構成されているから当然。

これでリターンもついてくればいいんだけど、ここ数年はパフォーマンスも悪い。つらたん。

③組入上位10銘柄

続いて組入上位10銘柄について比較する。ぶっちゃけ優良なインカムファンドのポートフォリオってアライアンスバーンスタイン米国成長株投信か世界のベストに似たものが多い。どちらにも似せずに良い分配金実績を出すファンドは見たことない。

だから、分配金実績のみでファンド選びをすると似たようなポートフォリオのファンドに投資してしまうリスクが高い。商品を分散してもポートフォリオが似ていれば分散投資にはならない。ということは、組入上位10銘柄はチェックしておいた方が良いんだ。

と言うことで組入上位10銘柄と比較した結果は以下。

組入銘柄はABDと世界のベストで各1銘柄被っている。

前述したセクターを3つ(金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株)に分けるとはABDと構成が似ている。ただABDよりは金利敏感株の比率が高いので少し尖ったイメージ。

④分配金利回り

最後に分配金利回りの比較をする。

毎回、分配金利回りを比較するタイミングで俺は絶望するんだ。だって紹介するファンドの分配金が毎回弱すぎるから。頑張って良いとことを見つけようと頑張るけどフォローもできないお粗末レベル。

今回は、残念ながら完全に絶望した。

比較した結果が以下。

2013年から2015年の分配金利回りは参考にならない。この辺りの期間は、これらのファンドの設定日だから。リアルな比較は2016年以降で見て欲しい。

完全にABDと似た動きをしており、なおかつ分配金利回りはABDより低い。これは完全にABDの下位互換。

分配金利回りの観点で判断すれば、このファンドよりABDに投資しておけばOK。運用歴が長いのに純資産が増えていない理由はこれかも。それに加えてコストもABDより高いからね。

このファンドに投資すべき人

ここからは、GS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)に投資すべき人について考えてみる。

個人的に考える投資すべき人は以下。

・分配金の質を重視

⇒予想分配金提示型で分配金の質を担保

・リスク許容度が高く多くのインカムを狙いたい

⇒集中投資だから短期的な爆発力はABDや世界のベストより確率は高い

こんなもん。ぶっちゃけこのファンドに投資してインカムを狙う合理的な理由はないと思う。このファンドに投資するくらいならアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dに投資してインカムを狙えばOK。と言う認識。

このファンドを保有するなら松井証券

今回の記事を読んでGS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)でインカムを狙うと考えた人。どこでこのファンドを買うつもり?

もしかしてSBI証券や楽天証券ではないよな?やめてくれよ。そんなもったいないことは。(倒置法)

高い運用管理コストは資産形成の大敵。資産形成するのに年間2%超の運用管理コストをチューチュー吸われている場合じゃねえ。高い運用管理コストは保有する証券会社を選べば取り返すことができる。それは松井証券。

なぜなら松井証券には、投資信託を保有するだけ(※エントリーのみ必要)で最大1%のポイントが貯まる投信残高ポイント還元サービスがあるから。

還元率はファンドによって異なるが、GS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)を保有する場合、年間0.90%のポイント還元を受けることが可能。還元分を考慮すれば、GS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)の運用管理コストは実質1%程度に抑えることができる。マジ?!

さらに還元されたポイント使い方は汎用性が高い。

主な使い方は以下。

①投資信託を積立する

※ポイント積立対象ファンドは3つのみ

②PayPayポイントと交換する

※交換レート:松井証券ポイント100㌽=PayPayポイント90㌽

③dポイントと交換する

※交換レート:松井証券ポイント1㌽=dポイント1㌽

④Amazonギフトカードと交換する

※交換レート:1ポイント=1円

⑤商品と交換する

※3000種類以上の商品を交換可能

個人的にはAmazonギフトカードとの交換がコスパ良い。

いずれにせよ、どうせGS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)を長期保有するなら少しでも有利になる証券会社を選択すべき。短期的には大きな差ではないが、長期的に見るとバカにできないくらい大きな差が生まれる。ちりつも。

コスパ良く運用したい人は是非検討して欲しい。既に他の証券会社でGS米国成長株集中投資ファンド(毎月決算型)を保有している人も、松井証券にそれを移管すれば還元を受けることができる。安心して欲しい。

このファンドはABDの下位互換インカムファンド

ということ。

集中投資をしているファンドだから、短期的にABDや世界のベストを大きく上回る値上がり益や分配金利回りを狙える可能性はある。ただ、その代わりにリスクは高いし、過去の実績から判断すると現時点では集中投資の良さは発揮できていない。

そのように考えると、わざわざこのファンドに投資してインカムを狙う合理的な理由がない。

ひとまず長期的にインカムを狙いたい人は、このファンドに投資するよりABDに投資すればいいと思う。

以上、お役に立てれば幸い。



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