こんにちは。かわ吉です。
予想分配金提示型シリーズの第2弾です。
前回は、テクノロジー関連株ファンド-ロボテック-を紹介しました。
ロボテックは、どちらかといえば先進国を中心とした予想分配金提示型ファンドでした。長期的に見れば先進国株式中心のポートフォリオは新興国を組み入れるよりパフォーマンスがよくなる傾向はあります。
ただ、これからもその傾向が続くとは限りません。長期投資をするにあたり中国などの新興国もポートフォリオに組み入れたいインカム投資家の方も多いと思います。
今回は、そのような投資家が検討すべき予想分配金提示型ファンドを紹介します。
ファンド名は、『ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンド(愛称:ロイヤル・マイル)』です。
ではいきましょう。
ファンドの概要
ファンドの主な概要は以下になります。
委託会社 | 三菱UFJ国際投信 |
設定日 | 2021.1.19 |
純資産 | 200.20億円 |
信託報酬(年率) | 1.6445% |
信託財産留保額 | 0 |
設定日は2021年1月ということでまだまだ若いファンドです。ただ純資産は200億円以上あります。
販売会社は、ネット証券や地方銀行が中心で10社あります。大手の証券会社は販売会社にいないため急激な純資産の増加は見込めないかもしれませんが、現在はじわじわ純資産は増えてきています。

委託会社は三菱UFJ国際投信ですが、運用会社はスコットランド・エディンバラで1908年に創業した『ベイリー・ギフォード社』です。100年以上にわたり「長期投資の哲学」に基づき、各国の年金基金などの機関投資家から資産運用を任されています。
『長期の視点で高い成長が期待される銘柄を辛抱強く保有する』という信念を元にあなたの資産を運用してくれます。
長期投資家にはぴったりの投資哲学ではないでしょうか。
投資対象は全世界・集中投資
このファンドの投資対象は、日本を含む世界各国の上場株式です。

投資基準は、『ベイリー・ギフォード社』が考える長期的に成長する企業という点だけです。
現状のポートフォリオは以下のようになっています。

最近の人気ファンドの特徴としては、比較的ITセクターである情報技術など銘柄が多く含まれているファンドであることが多かったですが、このファンドは一般消費財・サービスの比率が高いです。
そして投資地域に関してもアメリカ中心ではありますが中国株式も約25%組み込まれています。予想分配金提示型ファンドで中国株が25%組み込まれているファンドは多くありませんから、この点はこのファンドの大きな特徴の1つですね。
成長セクターはどうしても情報技術だと私たちも思い込んでいますが、中国なんかは人口が13億人おりますから一般消費財・サービスセクターもかなりの成長の伸びしろが期待できます。
ちなみに上位10銘柄は以下になります。

組入銘柄数は38銘柄と比較的集中投資をしています。ただ比較的時価総額は大きい企業が中心で組み込まれていますから、リスク度合いはそこまで高くならないんじゃないかと考えています。
分配金実績はまだなし
ポートフォリオは、理想的だと思います。ただまだ分配金実績がありません。

この点は要注意です。
分配金の方針は、予想分配金提示型の王道ファンドである『AB米国成長株投信』と同じです。

基準価格が設定日以降冴えない動きになっていますからしょうがいないです。

『こんな冴えないパフォーマンスで大丈夫なのか??』とか『これじゃ一生分配金もらえないかも』と心配される人もいるかもしれませんが、私はそこまで心配していません。
理由としては、このファンドには予想分配金提示型と年1回決算型があって、後者のパフォーマンスは比較的良好だからです。

これは年1回決算型の設定日以来の基準価格の推移です。
年間収益率で見ると安定したパフォーマンスが出ています。

予想分配金提示型も年1回決算型もポートフォリオは同じですから、予想分配金提示型も長期で保有できれば安定したパフォーマンスが期待できると思います。
もちろん過去の動きが未来のパフォーマンスを保証するわけではありませんが希望を持って気長に待ちつ価値はあるかなと思います。
運用コストは比較的安い
予想分配金提示型ファンドの全般に言えることですが、運用管理コストが高いです(笑)
予想分配金提示型の仕組みは、インカム投資家にとって最適な内容なのですがコストだけがネックです。
このファンドの運用管理コストに関しては他の代表的な予想分配金提示型ファンドと比較すると良心的です。

パフォーマンスとの兼ね合いもありますが、長期保有するのであればコストは無視できませんからこの点は優良なファンドだと言えます。
まとめ
ベイリー・ギフォード世界長期成長株ファンド(愛称:ロイヤル・マイル)は、インカム投資家には最適なファンドの1つです。
特徴としては、ポートフォリオに中国企業も約25%組み込まれておりアメリカだけに偏っていないのと運用管理コストも他の予想分配金提示型ファンドと比較すると良心的であることです。
ただ懸念点としては、まだ分配金実績がありません。しかし、この点はあまり心配する必要がないと思っています。その理由は、このファンドには約3年前に設定された1年決算型があってそのパフォーマンスは良好だからです。
短期的には厳しい局面があるかもしれませんが長期的には報われやすいファンドかなと考えております。
投資はあくまで自己責任ですが、判断材料の1つとしてこの記事がお役に立てればと思います。
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