AB米国成長株投信 投信比較

【予想分配金提示型シリーズ④】AB新興国成長株投信 VS AB米国成長株投信 【結論:両方保有しろ!?】

2021年6月26日

こんにちは。かわ吉です。

AB米国成長株投信は、予想分配金提示型ファンドの人気NO.1ファンドです。

銘柄選定に定評があるアライアンスバーンスタインですが、この運用会社は米国株式だけではなく新興国株式の投信も作っています。

そのファンドが『AB新興国成長株投信』なのですが、このファンドも予想分配金提示型があります。

『AB米国成長株投信のパフォーマンスが良好だから新興国成長株投信の方も良いファンドかも!!』と思われたかもしれません。

ただ必ずしもそのように言い切れなくてAB米国成長株投信を買う感覚でこのファンドを買うと後悔してしまう可能性があります。

そこで今回は、AB新興国成長株投信の魅力や注意点をAB米国成長株投信と比較しながら解説してみようと思います。

実はAB新興国成長株投信は人気がない

実は、AB新興国成長株投信はAB米国成長株投信と比較すると人気は全くありません。

純資産を比較すると一目瞭然です。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

AB米国成長株投信が10146.96億円に対して、AB新興国成長株投信の純資産は39.56億円です。AB新興国成長株投信の約250倍です。これは圧倒的な差です。

ちなみに信託報酬はAB新興国成長株投信が年1.848%でAB米国成長株投信が年1.727%です。その差は約0.1%程度です。決して小さな差ではありませんが、致命的な差とは言えません。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

リスク度合いはAB新興国成長株投信の方が高い

下の表は、AB新興国成長株投信の組入上位10銘柄の時価総額です。

出所:ブルームバーグのデータを元にかわ吉作成

上位4銘柄の台湾セミコンダクター・テンセント・アリババ・サムスンは世界で活躍する企業であり、時価総額は比較的大きいです。

これらの銘柄をAB米国成長株投信の上位10銘柄と比較してみましょう。

出所:ブルームバーグのデータを元にかわ吉作成

赤色のグラフがAB米国成長株投信の上位10銘柄です。GAFAMと比較すると時価総額が小さく見えますが、それ以外の銘柄と比較すると時価総額に大差はないように見えます。

ただGAFAMとの時価総額の差は大きいのでリスク度合いで見るとAB新興国成長株投信の方が高くなる可能性があります。

パフォーマンスはAB米国成長株投信の勝利

設定日以降のパフォーマンスは、AB米国成長株投信の圧勝です。

出所:楽天証券

青ラインがAB新興国成長株投信でオレンジラインがAB米国成長株投信です。

AB米国成長株投信がこの期間で約220%のプラスだったのに対して、AB新興国成長株投信は約55%のプラスでした。

ただこの約6年だけのパフォーマンスで良し悪しを決めるのは得策ではありません。

2000年代は米国株式のパフォーマンスを新興国株式がアウトパフォームしていましたから、ある特定の期間の運用成果で判断してはいけません。

出所:楽天証券

ちなみに直近1年の期間で見ると、AB新興国成長株投信がAB米国成長株投信に追いつきつつあります。このまま逆転する可能性も無きにしも非ずです。

分配金実績

では一番大事な分配金実績を比べてみます。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

AB米国成長株投信の分配金は比較的安定していますが、AB新興国成長株投信は2020.8からの3か月は無配でした。

出所:楽天証券のデータを元にかわ吉作成

直近1年の分配金も1000円の差があります。これはかなり大きな差です。

ここだけ見れば、『わざわざAB新興国成長株投信を買わなくてもAB米国成長株投信だけ保有しとけばいいじゃん!!』と思われるかもしれません。

ただパフォーマンスのところでもお伝えしましたが、2000年代のような相場になるとこの分配金実績も正反対の結果になる可能性もあります。

結論:両方持てばよい

いろいろ比較してきましたが、まとめると『両方持っておく!!』というのが1つの最適解かもしれません。

純資産が少ない点が少し気がかりですが、組入銘柄は世界で活躍する企業が組み込まれており時価総額も比較的大きいです。

パフォーマンスも直近6年はAB米国成長株投信にアウトパフォームされていますが、2000年代のような相場になればこれは逆転する可能性もあります。

これは分配金にも言えることで直近1年の分配金もAB新興国成長株投信の方が1000円少ないですが、今後はこれも逆転する可能性があるわけですから特定の期間だけで優劣は付けれません。

結論としては、AB米国成長株投信とAB新興国成長株投信を両方保有するのもありだと思います。

両方保有することで値動きだけではなく分配金も安定してくる可能性があります。

参考になればうれしいです。

以下のような記事も書いています。

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予想分配金提示型ファンドの全世界株式版です。AB米国成長株投信のライバルになる可能性ありです。

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