こんにちは。かわ吉です。
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は、インカム狙いの投資家には最適なファンドの1つです。
直近1年はかなり好調な相場になっています。値上がり益もゲットでき、なおかつ大量の分配金も得ることができた投資家も多いと思います。
このような最高の相場環境になると、『もうアライアンスバーンスタイン米国成長株投信だけで投資しとけばいいじゃん!!他のファンドはいらないぞ!!』と結論を出してしまう投資家も多いと思います。
ただここで忘れてはいけないのは投資の基本である『長期&分散』です。
ある一定期間のパフォーマンスだけで偏った投資をするといつかしっぺ返しを食らいます。
今のところは絶好調なアライアンスバーンスタイン米国成長株投信ですが、このファンドも絶不調の期間もありました。それは2016年のことなんですが、今回は2016年の相場を振り返りながらこの年がアライアンスバーンスタイン米国成長株投信にとってどのような相場だったのか解説しようと思います。
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2016年の相場環境を振り返ろう
2016年の米国株式市場は前年12月に行われた9年半ぶりの利上げへの不安や、原油先物価格の大幅下落を受け年初来から大きく下落して始まりました。年初は年4回の利上げが実施される予定でしたが株価の低迷や米景気がやや停滞したことを受けFRBのフィッシャー副議長もトーンダウンしていきました。1月から2月にかけて株価はボトムをつけその後は緩やかな上昇基調とはなりましたが、途中イギリスのEU離脱決定などの波乱があり、一時的にマーケットも混乱しました。
その後11月に控えた大統領選への警戒感などから株価はやや頭打ちで推移していました。
このような利上げ懸念やブレグジットやアメリカ大統領選への警戒感などからアライアンスバーンスタイン米国成長株投信の基準価格も芳しくありませんでした。

基準価格は10,000円を割っていた
2016年2月末から11月末まで、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信の基準価格は10,000円を割っていました。

ここ数年でこのファンドを買われた人は、2018年末や2020年のコロナショックで一時的に基準価格が10,000円を割る経験をしたかもしれません。ただ直近のそのような場面は、短期間で復活したため長期で低迷はしていません。
2018年の下落はボトムまで約2か月で、2020年のコロナショックもボトムまで約2か月でしたから長期の低迷を味わった投資家は少ないですし、そうなる可能性をイメージしている投資家はもっと少ないと思います。
そのような状況で、長期で低迷する局面が来た時はこのファンドに集中投資していた投資家たちがその局面を乗り越えられるかどうかは少し怪しいと思います。
基準価格が1年弱低迷することが過去にあったということは頭の片隅に入れておくべきかもしれません。
分配金は約1年間0円が続く
基準価格が10,000円を割るということは、毎月支払われる分配金にも影響が及びます。

過去の実績を見ると、基準価格が10,000円を割ってなければ分配金を100円出す傾向があります。ただ10,000円を割ると分配金はほぼ出ません。

2016年については分配金が1度も出ていません。基準価格は下がり、含み損も抱えているのに加えて、分配金も出ないというダブルパンチになっています。
これまで含み益もあって分配金も出ていた状況から、このような相場になってしまうとかなり大きなギャップがあります。
予想分配金提示型なので相場が良くないときは、分配金を出さないことで元本の取り崩しを防ぐことはできますが、分配金が0になったときは精神的にきつく感じる人も出てくるかもしれません。
基準価格が下がり含み損も抱えて分配金も0になることは覚悟しておく必要があるかもしれません。
そう考えると『予想分配金提示型』ってかなりシビアな仕組みかもしれませんね。
まとめ
アライアンスバーンスタイン米国成長株投信にも2016年の暗黒期間がありました。約1年間基準価格が低迷して分配金も0円でした。
最近のこのファンドのパフォーマンスからは想像できないかもしれません。どの期間も最高のパフォーマンスを出し続けるファンドは存在しませんから、パフォーマンスが良い期間だけではなく悪い期間もしっかり把握して心の準備をしておくに越したことはないです。
良い期間が長ければ長いほど、悪い相場になったときのダメージは大きいですから、相場が良いときこそ『ポートフォリオに偏りがないか?』『目先のリターンばかり追って浮かれていないか?』チェックすべきかもしれませんね。
ではまた
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アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は優良ファンドの1つですが、誰にでも適したファンドではありません。自分に合っているかしっかり吟味して投資判断をしましょう。
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