こんにちは。かわ吉です。
今回は、『米国製造業株式ファンド』の魅力について解説してみようと思います。
結論から言うと、このファンドは非常に理想的なポートフォリオになっています。
長期保有であれば、比較的安定したリターンが見込めるのではないかと考えています。
この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。
ではいきましょう。
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①ファンド概要
委託会社 | BNYメロン・インベストメント・ジャパン |
純資産(12/5) | 62億円 |
基準価格(12/5) | 69,235円 |
信託報酬 | 1.87% |
信託財産留保額 | 0.3% |
償還日 | 2032.5.17 |
このファンド概要から分かる率直な感想は以下になります。
・ファンド実績は約10年あるが純資産は少なめ
・純資産が少ないため繰上償還のリスクも低くはない
・約10年で基準価格は7倍
・信託報酬や信託財産留保額は高めで運用コストはかかるファンド
・償還日までは比較的余裕がある
②ファンドのコンセプト
このファンドの投資対象は、主として米国の製造業に関連した株式です。中長期的な信託財産の成長を図ることを目指して積極的な運用を行います。
運用プロセスは以下になります。
投資対象セクターは以下に絞られています。
・一般消費財サービス
・資本財サービス
・素材
・情報技術
・生活必需品
・ヘルスケア
私はこのセクターを見て、あることに気づきました。
それは投資対象の中に金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株の3つが揃っているからです。
このブログではポートフォリオを分かりやすく理解するために、投資セクターを金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株の3つに分けて考えています。
これら3つの特徴はそれぞれ以下になります。
①金利敏感株:金利動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いが大きい
②景気敏感株:景気動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いは大きい
③ディフェンシブ株:金利動向や景気動向に左右されにくい銘柄で比較的リスク度合いが小さい
ポートフォリオに占める比率で、①や②が多いとリスクが高いと判断しています。一方で③が多いポートフォリオはリスク度合いが低いと判断します。
リターンの面で考えると、投資タイミングが良ければ①や②の比率が多い方が、大きなリターンが期待できます。一方で③が多いポートフォリオは、爆発力に欠けると考えています。
あとは、これら3つの比率次第で、リスク度合いも変化してきます。
③理想的な投資比率
このファンドの一番の魅力は、理想的な投資比率です。
まずはセクター別の投資比率をご覧ください。
金利敏感株である情報技術と景気敏感株である資本財、ディフェンシブ株であるヘルスケアを主力にポートフォリオが構成されています。
これからこれらのセクターを金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株の3つに分けてみます。
みなさん覚悟してください。
どうですか?!この芸術的な投資比率!!完全な均等比率になっていませんが、金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株がほぼ3分の1の比率となっています。
綺麗すぎて涙が出てきました。。。
④リスクとリターン
ポートフォリオがいくら綺麗でも、リスク・リターンの面で他のファンドより相対的に劣っていれば何の意味もありません。
比較ファンドは、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Bコースです。
まずはリターンから比較してみます。
この期間で比較した場合は、米国製造業株式ファンドの勝利です。
では続いてリスクを見てみましょう。
リスクは、ほぼ同水準です。リスク度合いで見れば大差はないかもしれません。
最後にシャープレシオを比較してみます。
シャープレシオとは、金融商品の投資効率性を評価する際に使用される代表的な指標の1つです。
この数値が大きいほど投資効率が高いことを示します。
期間を5年以内で比較すれば、米国製造業株式ファンドの方が運用効率が高い結果となりました。
しっかりポートフォリオが分散されていることによってこの差が出たのかもしれません。
リスクとリターンのバランスを考慮するなら、ポートフォリオがある程度分散された米国製造業株式ファンドを検討してみるのもありかもしれません。
⑤分配金はない
このファンドに分配金実績はありません。
大切なことなのでもう一度言います。
このファンドに分配金実績はありません。
このような綺麗なポートフォリオの予想分配金提示型ファンドが登場すれば面白いと思いますが、現時点ではインカム狙いの投資家には少し物足りないファンドかもしれません。
⑥買付は大手ネット証券
このファンドの販売会社は、9社となっております。
SBI証券や楽天証券での取り扱いもあるので、比較的誰もが投資しやすいファンドかもしれませんね。
以上、お役に立てれば嬉しいです。