こんにちは。かわ吉です。
『インベスコ世界厳選株式オープン<毎月決算型>』の7月の分配金報告です。
このファンドの為替ヘッジなしのコースについては2017年以降1万口あたりの分配金が150円を下回ったことはありません。つまり、分配金は安定しているファンドということです。
為替ヘッジありのコースについても分配金は比較的安定しています。
ただ、このファンドはアライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースと異なり、明確な分配方針はありません。
つまり、ある日突然、分配金が減配されたり無配になるリスクがあると考えています。
だから、このファンドを保有する際は、ファンドの変化をチェックする必要があります。
どのような点に注意すべきかは以下の記事で解説しています。
チェックすべき項目は2点あります。それは、分配金と基準価格です。
ただ、ホルダーの方が毎回チェックするのは面倒ですから、このブログ記事で毎月解説します。
この記事が、このファンドのホルダーやこれからこのファンドへの投資を検討している人のお役に立てれば幸いです。
ではいきましょう。
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7月の分配金実績と基準価格
まずは、7月の分配金実績から確認します。
ちなみに先月の分配金実績と基準価格はこちらになります。
分配金(1万口あたり)は、為替ヘッジありは66%の減配で為替ヘッジなしは現状維持となりました。
為替ヘッジありは大きく減配となりましたが、基本は40円です。先月の120円が異常値でしたので想定外の減配ではないのでご安心ください。
基準価格は、為替ヘッジありが+341円(+2.81%)、為替ヘッジなしが+111円(+1.22%)となっております。
戦線に異常なし
7月は、6月と比較してポートフォリオに大きな変化はありませんでした。
6月と比較して投資比率が高まったのは、資本財・不動産・コミュニケーションサービス・ヘルスケアの4セクターです。
一方で金融・情報技術・素材・エネルギーの投資比率は下がりました。
6月と7月を比較して投資比率が大きく上昇したセクターは、資本財でした。資本財は、かわ吉ブログにおいて景気敏感株と定義しています。
これらの株式、景気動向に大きく左右されます。一方で、景気動向よりも金利動向に大きく左右される株式を金利敏感株と定義しています。そして、どちらの影響も受けにくい株式をディフェンシブ株と定義しています。
この3つに分けてポートフォリオを分析するとそのファンドがどのような相場環境で上昇し下落するかイメージしやくなります。
参考:ポートフォリオを以下の3つに分けることで、そのファンドのリスクがざっくりではありますがイメージできます。
①金利敏感株:金利動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いが大きい
②景気敏感株:景気動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いは大きい
③ディフェンシブ株:金利動向や景気動向に左右されにくい銘柄で比較的リスク度合いが小さい
ちなみにインベスコ世界厳選株オープンのポートフォリオをこの3つに分類した結果がこちらになります。
景気敏感株の比率が高いファンドなので景気動向に大きく左右される可能性が高いことが予想されます。
ちなみに先月はこちらになります。
金利敏感株の比率が下がり、ディフェンシブ株の比率が高まりましたが、ポートフォリオの大きな構成に変化はありません。
引き続き、景気敏感株の比率が高いポートフォリオとなっております。
運用概況と今後のファンド見通し(2023年6月30日)
以下はこのファンドを運用しているインベスコアセットマネジメントの見解です。
■運用概況
堅調な業績に株価が上昇した米国の機器レンタル企業HERC HOLDINGSや、引き続きAI関連の売上増加への期待が高まり株価が大幅に上昇した米国の大手半導体メーカーBROADCOMが、プラスに寄与しました。一方、英国の日用品・医薬品メーカーRECKITT BENCKISER GROUPは、乳幼児用粉ミルク事業を巡り米国政府がメーカー数社の調査を開始したことへの懸念から株価は下落、マイナスに寄与しました。また、香港の不動産投資信託LINK REITも、金利が上昇したことなどが嫌気され、株価は下落、マイナスに寄与しました。
6月は、4月に新規で購入した英国の日用品・医薬品メーカーRECKITT BENCKISER GROUPや5月に新規で購入したHOWDENJOINERY GROUPをポジション構築のため、追加購入しました。一方、株価が上昇し十分な利益が得られたと判断した米国の半導体メーカーNVIDIAを全売却しました。また、米国のソフトウェア企業MICROSOFTも、株価が上昇したことから、より魅力的な投資機会に資金を移すため、一部売却しました。
■今後の見通し
今後も、金利・インフレ動向、各中央銀行の金融政策、地政学リスクの台頭等を背景に金融市場の変動性が高まる可能性があります。米連邦準備制度理事会(FRB)をはじめとする各国の中央銀行による利上げの継続により、インフレは徐々に抑制され、2023年を通じて、金利は将来のインフレ低下を見込んで推移していくと見込んでいます。今までの大幅な利上げ、個人貯蓄の減少、銀行の貸出基準の厳格化などが、時間差で経済成長に影響を与える可能性があると考えており、株式市場は変動の激しい展開になると考えています。
本年に入り、インフレ圧力の継続、各国の政策金利の利上げ、長期化するウクライナ紛争、金融システムへの懸念などを背景に、世界の主要株式市場の不透明感が高い状況が続いています。しかしながら、株式市場はかかる悪材料を織り込みながら、中長期的には上昇に転じると見ております。
当ファンドでは、経営陣の質、ビジネスの構造的優位性、財務健全性などの観点で魅力的な個別企業に注目しています。セクター配分はあくまで個別銘柄選択の結果ですが、主に金融、生活必需品をオーバーウエイト、主に情報技術、一般消費財・サービスをアンダーウエイトとしています。
今後も従来通りのボトムアップ・アプローチにより、キャッシュフロー創出力や配当成長率が高く、堅固な財務力を持ち、長期的視点から見たバリュエーションが魅力的な企業へ投資をしていきます。
引き続き継続保有でOK
現状では、基準価格も安定に推移しており分配金の水準をチェックすると先月と大きな変化は無さそうです。とりあえず継続保有でインカムを狙いたいところでね。
ただ注意点しては、ポートフォリオに占める景気敏感株の比率は約60%なので、本格的な景気後退になった場合は基準価格や分配金が大きく変動するリスクがあります。
とはいえ、長期間安定した分配金実績があるのはこのファンドくらいしかありませんから、安定したインカムを狙いたい投資家にとっては最適なファンドの1つになることは間違いないと思います。
ただし、このファンドの信託報酬は約1.9%と高めになっています。これが原因で投資を見送っている人もいるかもしれません。
この問題は簡単に解決できます。それは、このファンドを松井証券で保有することです。なぜなら、松井証券には、証券会社が受け取る信託報酬のうち0.3%を超える部分を投資家に還元する『投信毎月現金還元サービス』があるからです。
たとえば、インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)を松井証券で1,000万円保有した際の還元分は以下になります。
基準価格の変動によって還元分は若干前後しますが、年間50,000円の還元は狙えるかもしれません。もちろん、この還元分とは別に、分配金も全額受け取れます。
コストの高いファンドを長期で保有するなら、圧倒的に松井証券がお得です。是非検討してみてください。
以上、お役に立てれば嬉しいです。
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