インカム投資

【祝!!初分配金】7月のピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)の分配金報告

2023年7月24日

こんにちは。かわ吉です。

ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)の7月分配金が発表されました。

7月の分配金は以下になります。

ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算型・予想分配金提示型)は初の分配金となりました。分配金は75円です。決算日の前営業日の基準価格に応じた分配方針通りの分配金が支払われました。

ちなみにこのファンドの分配方針は以下になります。

人気のインカムファンドであるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースの分配方針と比較すると分配方針は細分化されています。

このファンドの詳細や魅力は以下の記事で解説しておりますので是非チェックしてください!!

ここ数年は、米国株ブームもあり、米国株や先進国株がメインの投資対象であるインカムファンド(AB米国成長株投信や世界のベスト)に集中投資している人も多いと思います。

今後、経済成長率で比較すると先進国より新興国の方が高くなる見通しであり、新興国株が先進国株をアウトパフォームするフェイズが来るかもしれません。

そのように考えると短期的には、AB米国成長株投信や世界のベストでは安定したインカムが狙えないかもしれません。ということはこれらのファンドに以外に分散投資して、インカムの収入源を増やすことも大切だと思います。

そして、その分散投資の対象として有効になるかもしれないのが、ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)だと考えています。

このファンドのコンセプトや予想分配金提示型などの仕組みは非常に投資妙味を感じます。

ただ一方でこのファンドは2023年4月に設定されたばかりの新設ファンドです。

つまり、実力は未知数です。ということは、基準価格や分配金実績の経過観察をして投資判断をするべきだ思います。

そこで、毎月発行される月次レポートをベースにこのファンドの動向をチェックしていこうと思います。

この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。

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ファンドの基本情報

■ファンドの現況

基準価格と純資産総額の推移は以下になります。

基準価格は、対前月比で+920円(+8.79%)と大幅に上昇しました。さらに純資産も5.1億円(+130%)増加しています。今のところは順調に推移しています。

基準価格も大切ですが、それ以上に純資産はもっと大切です。これが少ないと繰上償還のリスクが高まるからです。一般的には純資産が30億円を下回るとそのリスクは高まります。繰上償還されると投資家の意向は関係なく強制解約されますからね。だから、まずはこのファンドに純資産30億円の壁を突破して欲しいところです。

ちなみに基準価格変動の内訳は以下になります。

直近3か月の基準価格の上昇要因は、株価:為替=1:1でした。ほぼ。先月に引き続き円安の恩恵を受けています。ただ、為替リスクについては、先進国より新興国の方が高い傾向があるので注意が必要です。

ポートフォリオの状況

国別の投資比率は以下になります。

先月と比較すると大きな変化がありました。

5月と比較してブラジル・南アフリカ・メキシコの比率が高まりました。一方でUAEとインドの比率が下がっています。

全体的にポートフォリオに占めるブラジルの比率が高まっていますが、様々な国に分散投資されているので問題ないと思います。

新興国投資は、先進国投資と比較してカントリーリスクが高いので、分散投資が基本です。一般的に新興国は政治・経済・社会情勢が先進国と比較して不安定ですから。

セクター別の投資比率は以下になります。

先月と比較すると金融セクターの比率が約40%と全体的に高まっています。

続いて組入上位10銘柄についてチェックしてみましょう。

組入比率が1番高い「ブラジル石油公社」はブラジルの石油・ガス生産会社です。南米をはじめ世界で事業を展開しており関連事業として、石油製品の精製、販売、供給も手掛けます。さらに石油タンカー、パイプライン網、火力発電なども保有しています。

組入比率が2番目に高い「ブラジル銀行」はブラジルの商業および個人向け銀行サービスを提供するブラジルの商業銀行です。消費者・商業・農業関連向けローン、資産管理、外国為替、企業年金、保険、インターネットバンキング事業などを手掛けます。

組入上位10銘柄は先月と比較すると大きく変動しています。これは、1銘柄当たりの組入比率が3%前後に抑えらているためです。少し相場変動や、売買ですぐに上位10銘柄は入れ替わります。

これはしっかり分散投資がされている裏返しでもありますので投資家にとっては良いことだと思います。

市況状況と今後のポイント

■市場概況

6月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で上昇となりました。

新興国株式市場は月初、米国の債務上限問題の懸念が後退したことや、米利上げ打ち止め観測などを受けて上昇基調となりました。月半ばには、5月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化したことを受けて、米利上げ打ち止め観測がさらに高まったほか、中国がリバースレポ金利、中期貸出制度(MLF)、最優遇貸出金利(LPR)などを相次いで引き下げ、さらなる景気刺激策への期待が高まったことなどが追い風となりました。

月後半には、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインフレ抑制に向けて追加利上げの可能性を示唆し、金融引き締めが長期化するとの見方が再び強まったほか、中国経済の先行き懸念などを受けて下落基調に転じましたが、月間では上昇となりました。

国別(現地通貨ベース)では、ブラジルが相対的に大きく上昇しました。特に主力の国営石油企業の株価が、ルラ新政権の政策に対する懸念の後退や、魅力的な株式のバリュエーション(投資価値評価)水準などを背景に大きく上昇しました。南アフリカは、金価格の下落などから主力の素材セクターは下落した一方、金融や一般消費財・サービスセクターの銘柄が上昇したことが寄与し、市場全体では上昇となりました。インドは、CPIの伸びがピークアウトし、インド準備銀行(中央銀行)のインフレ目標の範囲内に収まっていることから利上げサイクルの終了が近いとの見方が強まっているほか、インド政府が米半導体企業のインド工場建設計画を承認したことや、米電気自動車企業がインド進出の可能性を示唆したことなどを受けて、海外からの投資資金流入が拡大するとの期待が高まり、上昇しました。中国は、月半ばにかけて景気下支え策への期待などから上昇した後、月後半は、景気減速懸念や中国人民元安、米中対立問題などが重荷となり低調な推移となりましたが、月間では上昇となりました。

当ファンドでは、中国は投資対象国から除外されているため、中国株式の組入れはありません。

■今後のポイント

長期的には、新興国経済は、若い労働人口が豊富であることなどを背景に、中間所得層の持続的な拡大や構造変化に後押しされ、先進国を凌ぐ成長力を有しているとの見方には変更ありません。

新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)は、先進国株式に比べて依然として魅力的な水準にあります。また、インフレの伸び率の鈍化を受けて、米国の利上げサイクル終了が視野に入りつつあることは、一段の米ドル高の可能性を後退させ、新興国市場にとっても追い風となると考えられます。

さらに、アジアを中心に新興国は「デジタル化」や「テクノロジー」の分野をけん引する存在であるとともに、脱炭素など世界的な環境課題においても、CO2(二酸化炭素)排出削減などで重要な役割を担いつつあるとみており、これまで見過ごされてきた、あるいは新たな価値の発掘につながる可能性があると期待しています。

来月も分配金が期待できる

今の基準価格を維持できれば、来月も分配金が期待できそうです。非常に良いタイミングで設定されたファンドなので今後が非常に楽しみです。

ただ、このファンドはあくまで新興国株ファンドなのでリスクは比較的高めです。なので、このファンドへの集中投資は止めましょう。あくまでも先進国株式や米国株式を土台として築いた上で、スパイス的な要素で投資してください。

もちろん集中投資すれば大きなリターンを狙うことができるかもしれませんが、ハイリスクなので私はオススメしません。

あとこのファンドの課題は、販売会社が圧倒的に少ないことです。

現状の販売会社は以下の3社のみです。

『SBI証券があるので問題ないだろう!』と感じた方も多いかもしれませんが、このファンドはSBI証券において対面販売のみの買付しか受け付けていない(2023年7月時点)ので、手軽には投資できません。この点にはご注意ください。

本音を言うと、圧倒的な還元率の投信毎月現金・ポイント還元サービスがある松井証券で取り扱ってくれればインカム投資家にとっては、非常に有難いと思うのですが。

松井証券さま!!是非取り扱いをよろしくお願いいたします!!

以上、お役に立てれば嬉しいです。引き続きこのファンドの動向は追っていきます!!

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