こんにちは。かわ吉です。
新NISAを活用して投信でインカム狙う方法についてまとめた記事は以下。
新NISA対象でアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースや世界のベスト(毎月決算型・為替ヘッジなし)に匹敵する分配金実績がある具体的なファンドは以下。
①フィデリティ米国株式D(分配重視型・為替ヘッジなし)
②次世代米国代表株ファンド(愛称:メジャーリーダー)
この2ファンドについて解説した記事は以下。
もちろんこれ以外にも候補はある。
その候補の1つとして先進国好配当株式ファンド(3か月決算型)がある。
そこで今回は先進国高配当株式ファンドについて解説する。
この記事が読者の資産運用の一助になれば幸い。
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新NISAでインカムを狙うなら年4回決算型が狙い目
新NISAは長期的な資産形成を前提とした制度。旧NISA時代の投資戦略でインカムは狙えない。毎月決算型は対象外だからこれからはそれ以外のファンドを使ってインカムを狙う必要がある。
隔月決算型ファンドはゴミ山
新NISA対象で決算回数が最も多い隔月決算型は墓場。分配金利回り10%以上のファンドは現時点で0。新NISA対象外で分配金利回りが10%超の年6回決算型ファンドは以下の2つのみ。
①SBI資産設計オープン(分配型)
②ダイワ・マルチアセット成長(奇数) 愛称:ミルフィーユ
分配金利回りは、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dや世界のベスト(毎月決算型・為替ヘッジなし)以下で、新NISA対象でもない、決算頻度も年6回のこれらのファンドに投資するメリットは薄い。隔月決算型ファンドへの投資は見送るべき。バイバイ。
年4回決算型で分配金利回り10%超は35ファンド
隔月決算型ファンドがゴミの山であるのに対して、年4回決算は穴場。分配金利回りが10%超のファンドは35ファンド。隔月決算型の17倍超。
中でも、投資対象が米国株もしくは全世界株で、高い分配金利回りが狙えるファンドが前回紹介した次世代米国代表株ファンド(愛称:メジャーリーダー)やフィデリティ米国株式D。
とはいえ年4回決算型の実力派ファンドはこの2つだけではない。投信業界は常に戦場。群雄割拠。
今回解説する先進国好配当株式ファンド(3か月決算型)も決して無視できない存在。しっかりマークしていきたい。
総合的に無難な先進国好配当株式ファンド(3か月決算型)
先進国高配当株式ファンドの概要は以下。
運用歴は5年程度で若いファンド。ただし、純資産は250億円以上あり基準価格も10,000円以上をキープ。信託報酬1.375%。無難。可もなく不可もない感じ。無難。でも投信で無難は誉め言葉。ひとまず長期保有OK。
ポートフォリオは世界のベスト寄り
直近の月次報告をベースに組入上位10銘柄を比較した結果は以下。
10銘柄中2銘柄が世界のベストとおなじ。投資対象が全世界株ということもあり、ポートフォリオは世界のベスト寄り。業種別の投資比率を比較した結果は以下。
ぶっちゃけこれだと分かりにくい。
そこで当ブログでは、各セクターを金利敏感株と景気敏感株、ディフェンシブ株に分けて考えるようにしている。
参考:ポートフォリオを以下の3つに分けることで、そのファンドのリスクがざっくりではありますがイメージできる。
①金利敏感株:金利動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いが大きい
②景気敏感株:景気動向の影響を強く受ける銘柄でリスク度合いは大きい
③ディフェンシブ株:金利動向や景気動向に左右されにくい銘柄で比較的リスク度合いが小さい
これら3つに分けた結果が以下。
特徴としてはメインは景気敏感株で、金利敏感株とディフェンシブ株はサブ。若干の違いはあれど大きな方向性としては世界のベスト寄り。金利より景気に大きく左右されるポートフォリオ。景気動向には注意したい。
基準価格の推移を比較すると良く分かる。百聞は一見に如かず。
分配方針は雰囲気
このファンドに明確な分配方針はない。
つまり、分配方針は雰囲気。この点も世界のベストと同じ。分配金は安定しない。
分配金実績は世界のベストを超えた
分配金は安定していないが、1発が期待できる。2021年の分配金利回りは25.5%で、世界のベストの18%を大きく上回った。ただABDには惜敗。
分配金の変動幅は大きいけど大きくない
期間4年で比較すると世界のベストの勝利。世界のベストは安定感が半端ない。分配金利回りを比較した結果は以下。
このファンドのパッと見、無難だが分配金実績は全く無難ではない。羊の皮を被った狼。ただ似たようなポートフォリオのメジャーリーダーと比較すると大人しい分配金実績。特徴がありそうでない。クラスにいた陰キャでも陽キャでもない不思議な子。
NISAを使っても魅力は引き出せない
このファンドをNISA枠で投資した場合の分配金利回りの比較は以下。
前提条件
①分配金は全て収益分配金
②世界のベストは特定口座でそれ以外のファンドはNISA口座
NISAを使ってもこのファンドの魅力を感じない。時折一番になるけどそれ以外は冴えない分配金利回り。
ライバルは世界のベストとメジャーリーダー
このファンドのライバルは世界のベスト。金利敏感株・景気敏感株・ディフェンシブ株の3つに分けると世界のベスト寄りのは前述した通り。
ライバルは世界のベストとメジャーリーダー。分配金の安定を取るなら世界のベスト。一発狙うならメジャーリーダー。その間を狙うなら当ファンド。そんな投資家のニーズはあるだろうか?いやない。
ただリスクは低い
当ファンドと世界のベスト、メジャーリーダーの3つのファンドのリスクと比較すると当ファンドが一番低い。(期間は1年・3年・5年)
投資対象が全世界株でNISA枠を使って投信でリスクは抑えてインカムを狙いたい投資家には検討の余地があるかもしれない。おそらくそんな投資家はいない。インカム投資家の優先順位は分配金の量と安定だから。
NISA枠を使って投資するにはインセンティブが弱いファンド
このファンドは無難すぎて投資するインセンティブが弱い。無念。全世界株ファンドで分配金の安定感を取りたいなら世界のベストでOK。(NISAは使えないけど分配金利回りは十分あり)一方で、安定よりも量を狙いたいならメジャーリーダー(NISAも使えるからよりメリットはある)。
このファンドが買える金融機関は3つのみ
このファンドはNISAを使ってインカムを狙うファンドとしては微妙。微妙だから、販売会社も3社しかない。投信業界は残酷。
現時点(2024年2月)での販売会社は以下。
世界のベストがベストでなくなったら検討したいファンド
とりあえず現時点でこのファンドをNISAで買う必要はなし。世界のベストが終わった時の代替商品として検討するならあり。
世界のベストほど安定はしていないけど同様の投資対象で比較的分配金が安定しているから。
現時点で言えることは以上。