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【金利上昇に耐えうるか??】アライアンスバーンスタイン米国成長株投信の金利上昇耐性について調べてみた

2022年1月11日

こんにちは。かわ吉です。

投資家が気になっているものとして金利上昇が挙げられます。

米10年債などの金利上昇とグロース株の相性は良くありません。

それはなんとなく分かってるんだけど、どのような理論で相性が良くないのかはちゃんと理解していないんです。ここだけのはなし。。。私が保有しているアライアンスバーンスタイン米国成長株投信も大いに関係あるだろうからしっかり理解したいですね。

金利上昇とグロース株の相性が悪いことを知っているだけでも十分とは思いますが、せっかくならその理屈もしっかり理解したいところですよね。アライアンスバーンスタイン米国成長株投信はグロース株の詰め合わせパックだから大いに関係がありそうです。

今回は、金利上昇とグロース株の相性が良くない理由を解説しながら、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信が金利上昇に強いのか弱いのかを検証してみようと思います。

この記事を読んでいただくと以下のメリットがあります。

金利上昇とグロース株の相性が悪い理由が分かるようになる

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信に組入上位銘柄が金利上昇に強いかどうか分かる

ひいてはアライアンスバーンスタイン米国成長株投信が金利上昇に強いかどうか分かるようになる

この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。

ではいきましょう。

①金利上昇とグロース株の相性が悪い論理的な理由

まずはこの式からご覧ください。

PV=FV÷(1+rt)

もう見るの止めていいですか??

ちょっと待って!!そんなに難しいことではないから!!

PV=FV÷(1+rt)

PV:現在価値(=今の株価)

FV:将来価値(=未来の株価)

r:金利

t:時間

仮に将来価値を100とした場合、金利を5%、すなわち0.05とすれば、

PV=100÷(1+0.05×1)=100÷1.05=95.24

となります。

金利の数字が大きくなるとPVが小さくなってしまうということですね。

仰る通りです。これがなぜ金利上昇局面でグロース株の株価が下がる理由の1つです。

でもそれは株式全般に言えることですよね??グロース株への影響の方が大きい理由はなんでしょうか??

それは、グロース株の多くは未だ利益が出ておらず遠い将来に始めて黒字化するという点です。

PV=FV÷(1+rt)

先ほどの式で言うと『t』の部分が大きくなることを意味します。するとそういう企業ほど金利上昇の悪影響をもろに受ける可能性があります。

なるほどですね。ということは、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信が金利上昇に強いかどうかは何で測ればよい??

今回はPER(=株価収益率)をベースに検証してみようと思います。

金利が上昇すると『PV=FV÷(1+rt)』の『r』が上昇するかつグロース企業はまだ利益が出ていないところも多いことから『t』の数値が大きくなるため、現在価値(=PV)の値が小さくなってしまう 。よって金利上昇とグロース株の相性は悪い。

②組入上位10銘柄は金利上昇に強いのか??

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信の組入上位銘柄をまずは見てみましょう。ちなみに今回はDコースをベースに検証します。

出所:アライアンスバーンスタイン

こちらは最新の月次レポートに掲載された組入上位10銘柄です。アライアンスバーンスタイン米国成長株投信のポートフォリオは比較的集中投資です。上位10銘柄でポートフォリオの約50%を占めます。つまり、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信の動きはほぼこの10銘柄で決まると言っても過言ではないでしょう。

この10銘柄のPERが高い集団なのか低い集団なのかを確認してこのファンドが金利上昇に強いか判断するわけですね??

そうです。1つの目安にはなるはずです。

では早速、PERを比較した結果を見てみましょう。

個別銘柄は1月7日でS&P500種指数のPERは2021年9月末のデータなので少し割り引いて見てください。

このファンドの運用方針は以下になります。

出所:アライアンスバーンスタイン

基本的には、S&P500の中でもより成長が期待できる企業の詰め合わせパックなので、PERはS&P500種指数よりは高くなるのは当然かもしれませんね。

そうですね。ただ金利上昇局面では、このPERの高さはパフォーマンスに悪影響かもしれませんね。

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信の組入上位10銘柄のPERは比較的高いため金利上昇局面に強いとは言い切れない

③アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は金利上昇に強いのか??

つまり結論としては??

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は金利上昇局面に強くないと判断します。

現に直近1か月でパフォーマンスを比較すると一目瞭然です。

出所:楽天証券

金利の急騰局面では、S&P500種指数のインデックスファンドよりも基準価格が下落しています。

金利上昇局面が落ち着くまでアライアンスバーンスタイン米国成長株投信ホルダーにとって、辛い局面が続く可能性がありますので注意が必要です。

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は金利上昇局面には強くない可能性がある(少なくともS&P500種指数よりは弱い)

まとめ

今回は、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信の金利上昇耐性について調べてみました。

結論としては以下になります。

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は金利上昇局面に対して弱い (少なくともS&P500種指数よりは弱い)

その理由は以下になります。

株価の現在価値は次の式で表せる→PV=FV÷(1+rt)

この式に当てはめると金利上昇自体が株価には悪影響

さらにグロース株は金利上昇に対してより弱い

グロース株投信であるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信は金利上昇局面には強くない

この状況が続くとアライアンスバーンスタイン米国成長株投信ホルダーは辛い局面が続くかもしれません。

ただ長期的にはグロース株の方が報われやすいですから今はみんなで耐えましょう!!

以上、お役に立てれば嬉しいです。

かわ吉はツイッター(かわ吉@現役地方銀行員のお金ブログさん (@fpkawakichi) / Twitter)もやっていますので是非フォローをよろしくお願いします!!

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