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【医療特化型予想分配金提示型ファンド】野村ACI先進医療インパクト投資Dコースとは??【投資妙味なし】

2022年4月11日

こんにちは。かわ吉です。

インカム狙いの投資家には、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースを案内してきました。非常に良いファンドという見方は変わりません。しかし!!ブログのネタとしては材料出尽くしになってまいりました。

良いファンドをより詳しく解説し続けるのも悪くはないですが、次のアライアンスバーンスタイン米国成長株投信になる得るファンドも探しておいて損はないはずです。

ネット証券で取り扱いしているファンドはなんとなく読者のみなさまもご存じかと思いますので、今回はネット証券に取り扱いのない予想分配金提示型ファンドについて解説してみようと思います。

今回、ご紹介させていただくのは、『野村ACI先進医療インパクト投資 Dコース 為替ヘッジなし 予想分配金提示型』です。

このファンドの販売会社は、野村證券・岩井コスモ証券・静銀ティーエム証券の3社のみの点にはご注意ください。

この記事を読んでいただくと以下のメリットがあります。

野村ACI先進医療インパクト投資 Dコース 為替ヘッジなし 予想分配金提示型の概要が理解できる

このファンドのメリット・デメリットが分かるようになる

このファンドを自分のポートフォリオに入れるべきかどうか分かるようになる

この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。

ではいきましょう。

世界の先進医療関連企業のお弁当パック

このファンドの中身は、先進医療関連の世界株になります。

具体的には以下のようなコンセプトでポートフォリオが構成されています。

出所:野村アセットマネジメント

具体的な組入上位10銘柄は以下になります。

出所:野村アセットマネジメント

ポートフォリオの大半は当たり前ですが、医療関連の株式で構成されており、上位10銘柄で全体の50%以上を占めています。

時価総額を比較すると以下のようになります。

出所:ブルームバーグのデータを元にアレンジ

GAFAMと比較するとサイズ感が分からなくなるので、VISAやマクドナルド、エヌビディアと比較するとざっくりこんなイメージです。

あまり時価総額が大きいとは言えないかもしれませんね。金利上昇局面やリスクオフの局面では売られやすい可能性はあります。つまりリスクが高いかもしれません。

ただ年末から2022年1・2月の最大の下落幅は▲15.28%(分配金再投資の場合)でした。一方で予想分配金提示型ファンドの王道であるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースの最大下落幅は、▲17.87%でした。

ん??組入銘柄の時価総額は圧倒的にアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコースの方が大きいですが、下落幅はアライアンスバーンスタイン米国成長株投信の方が大きかったです。

この原因は、投資セクターにあると思います。

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信は右上の金利敏感株の比率が高いため、金利上昇局面では弱くなりがちです。一方で、『野村ACI先進医療インパクト投資 Dコース 為替ヘッジなし 予想分配金提示型』のポートフォリオの中には、金利敏感株のバイオ株とディフェンシブ株の製薬大型株で構成されています。アライアンスバーンスタイン米国成長株投信よりも下落幅が小さく済んだのは、金利敏感株のバイオ株よりもディフェンシブ株の製薬大型株の方がポートフォリオを占める比率は高いものと考えられます。

近い動きとしては、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信よりもモルガンスタンレー・グローバルプレミアム株式オープン(予配)寄りの動きになると思います。

補足ですが、かわ吉ブログでは代表的な予想分配金提示型ファンドを3つ紹介しています。その3つとは、ミドルリスクとしてアライアンスバーンスタイン米国成長株投信Dコース、ハイリスクとしてグローバルAIファンド(予配)、ローリスクとしてモルガンスタンレー・グローバルプレミアム株式オープン(予配)になります。この考え方についての記事はこちらになります。

野村ACI先進医療インパクト投資 Dコース 為替ヘッジなし 予想分配金提示型』はこの3つでいうと、ローリスクのモルガンスタンレーグローバルプレミアム株式OP(予配)よりのファンドです。ただ、バイオ株も組み込まれているので厳密に言うとアライアンスバーンスタイン米国成長株投信とモルガンスタンレーグローバルプレミアム株式(予配)の中間といったところかもしれませんね。

野村ACI先進医療インパクト投資Dコースは、世界の先進医療関連企業のお弁当パックであり、リスクが高そうに見えるが、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信よりはリスクが低いかも。

分配金実績は??

ちなみに分配金方針は以下になります。

出所:野村アセットマネジメント

アライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースと分配方針は同じです。

分配金実績は、まあ普通です。

出所:楽天証券・三菱UFJ国際投信・野村アセットマネジメントのデータを元にかわ吉作成

直近5か月の分配金の合計は、MSグローバルプレミアム株式(予配)と同じ600円ですが、分配金の安定感はMSグローバルプレミアム株式OP(予配)に分がありますね。

分配金だけで比較すれば、『アライアンスとグローバルAIファンドに劣後し、MSグローバルプレミアム株式(予配)と同水準の分配金だが安定はしていない』といったところでしょうか?

これだけで見ればあまり魅力があるとは言い切れませんね。

分配金実績はその他ファンドと比較しても多くはないのに、安定もしていない。分配金だけで見ればあまり魅力はない。

手数料

このファンドの手数料等の概要は以下になります。

出所:野村アセットマネジメント

手数料については全面的に高めといってよいでしょう。

ネット証券での取り扱いはないので、買付時の手数料がガッツリかかる可能性があります。さらに信託報酬についても年1.815%とアクティブファンドの平均である年1.45%と比較してもかなり高い設定になっています。ちなみに解約時にかかる信託財産留保額も0.3%かかります。

うん。手数料は間違いなく高いですね。

『手数料は高いですが、それをカバーできる魅力があるかというとそれも感じられない。。。』といったところでしょうか?

手数料は全体的に高め。それをカバーできる魅力があるかという質問にはノーコメント。。。

まとめ

今回は、ネット証券で取り扱いのない予想分配金提示型ファンドとして『野村ACI先進医療インパクト投資 Dコース 為替ヘッジなし 予想分配金提示型』を紹介させていただきました。

内容をまとめると以下になります。

野村ACI先進医療インパクト投資Dコースは、世界の先進医療関連企業のお弁当パックであり、リスクが高そうに見えるが、アライアンスバーンスタイン米国成長株投信よりはリスクが低いかも。

分配金実績はその他ファンドと比較しても多くはないのに、安定もしていない。分配金だけで見ればあまり魅力はない。

手数料は全体的に高め。それをカバーできる魅力があるかという質問にはノーコメント。。。

率直な感想としては投資する妙味はないと判断します。リスクを落としたいならMSグローバルプレミアム株式OP(予配)で安定した分配金を狙えばよいと思います!!

以上、お役に立てれば嬉しいです。

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