こんにちは。かわ吉です。
最近の株式市場の動きに危険な雰囲気があります。
本日はそれを解説します。
突然ですが資本主義においては、資金を最大限活用できる企業に正しく資産配分されることがスタンダードです。言い換えれば、投資された資金をしっかり活用して利益を上げられる企業にお金が流れやすく、そうでない企業にはお金が集まらないようになっています。
ただ、2021年以降は少し様子が違うんです。
たとえば、今年は低位株ほどパフォーマンスが好調で値がさ株ほど不調になっています。株価1ドル未満の銘柄がパフォーマンスが良く、それに続き1~2ドルの銘柄が良いんです。そしてパフォーマンスが最悪なのが株価が100ドルを超える銘柄なんです。
まるで、株価の低さがその銘柄がお買い得であることを示し、株価が高い銘柄はそれに見合う価値がない証拠だと考えているかのような動きです。
そもそも株価自体には実質的には何の意味もないんです。それはなぜかというと企業の発行済株式数に応じて株価の高い・低いは左右されてしまうからです。
たとえば、値上がりした株を分割すれば、手ごろの株価になるが、その企業の本質的な価値は何も変わっていなんです。
では、なぜ低位株ほどパフォーマンスが良くなる現象が起こっているのでしょうか?
理由のひとつとして考えられるのは、個人投資家のトレーディング人気があります。
ロビンフットなどを利用している個人投資家の中には株取引の経験が浅く、低位株を単に安いと捉える人が多い可能性があるんです。
そして彼らの投資の原資は、2020年に米政府の経済対策の一環で受け取った小切手です。
この資金で彼らが株式トレーダーになり市場に押し寄せたことが原因の可能性がある。
ただ、必ずしもそれが理由と断言することはできないんです。
株価の意味を取り違えている投資家が多いのか??もしくは優良銘柄が割高すぎて低位株を買い漁らないといけないぐらい株式市場がヒートアップしているのか??
どちらなのかを判断するのは非常に難しいんですよね。
仮に前者であれば株価だけで資産配分を行っているので市場の機能低下を引き起こす可能性があります。
後者であれば、過剰なリスクテイクの典型的な兆しとなっておりいつ暴落するか分からなくなってしまいまうんです。
以前にもこのような状況がありました。それは2015年です。この年は、年頭に投機的な小型株を買う動きが広がっていました。1月には、収益性・成長性・信用格付などの点で見た質の低い株が質の高い株をアウトパフォームしていたんです。
黒枠の部分がその期間ですが1月から8月までは非常に低調ですね。そして9月ごろに暴落しています。今回もこのようになるかは別問題ですが、もしこのまま低位株がアウトパフォームをし続けるなら少し注意した方が良いと思います。
でもなぜ投資家は低位株を買うほど、リスクが取っているのでしょうか??
その理由は、新型コロナウイルスのワクチン接種が開始され、経済機能が回復が見込まれたことと、大統領に就任したバイデン氏が追加の経済対策を約束しており、その一部の資金が株式市場に流れていること、FRBがすぐに利上げを検討しないと言及していることが考えられます。
株式市場は少し異常な状態になっていると考えることもできます。なので流動性が低くリスク度合いの高い低位株への投資はほどほどに抑えた方が賢明だと思います。
もちろんこの事実を分かって投資するのはオッケーだと思いますが、ウエイトはあまり高めない方が良いです。
もちろん未来は分かりませんがこの動きが続けば大きな調整局面も来るかもしれません。
このような状況でも一喜一憂しないで済むように、普段から投信やETFなどの分散が効いた商品をコツコツ積み立てましょう!!
ではまた
本日のおすすめ書籍はこちら!!