経済の話

【必見】金融機関がインデックスファンドが嫌いな理由

こんばんは。かわ吉です。

私は、金融機関で資産運用のアドバイザーをしております。普段から、どうすればお客さまにとって最適な資産運用の提案ができるか考えております。このように書くと、なんか胡散臭いですね(笑)

最近では、YouTubeやブログ、書籍を通じて質の良い情報に触れることが誰でもできるようになりました。コストは下げる!インデックス投資が基本!!と書かれているものを見る機会も増えました。ごもっともで否定はできません。

では、私たち金融機関もインデックスファンドを案内したら良いのかというとそれは違うと考えています。今日は、その理由について書いていきます。

手数料が安い

やっぱりそれか!!と思われた方も多いのではないでしょうか??

投資信託の手数料は、大きく分けると3つあります。

1、購入手数料

投資信託を購入するときに、証券会社や銀行などの販売会社に払う手数料です。

1~3%が一般的にはかかります。

例)100万円分の投資信託を購入する場合

100万円×3%(税別)=3万円

つまり、買った瞬間▲3万円からスタートです。

私たち金融機関は、運用がうまくいってもいかなくてもいただく手数料です。

この手数料は、金融機関とお客さまの利益相反になっています。

2、信託報酬

投資信託を持ち続けている間、純資産総額に対してかかる手数料です。

年率0.5%~2%かかります。

この手数料は、運用がうまくいってもいかなくても定率でかかる手数料です。

純資産総額に対してかかる手数料なので、相場が悪く純資産が減っている場合は、年率は変わりませんが、実際に払う手数料は安くなります。逆に、相場が良くなり純資産が増えれば払う手数料は実質多くなります。

つまり、純資産が増えればお客さまには、喜んでもらえるし、私たち金融機関に入る手数料も増えますので、個人的には利益相反にはなっていないと考えております。

3、信託財産留保額

投資信託を解約するときに、投資家が支払う手数料です。

これはかかる投資信託とかからない投資信託があります。

手数料は、基準価格(株式でいう株価のようなもの)の0.5%くらいが平均です。

この手数料は、私たち金融機関がいただくものではありません。

私たち金融機関が、投資信託を販売することで得られる手数料は、購入手数料と信託報酬です。どちらかといえば購入時手数料で営業の評価がされる金融機関が多いのではないでしょうか??

インデックスファンドは、この二つの手数料が限りなく安いです。購入手数料は、ノーロードといってかからないものが大半です。信託報酬も、三菱UFJ国際投信のeMAXISシリーズでは、年率0.1144%という手数料になっているものも多いです。

このような状況では、販売側からするとメリットは、あまりないと思います。というかビジネスとして成り立たなくなってしまします。

短期的にはパフォーマンスが良いとは限らない

インデックス投資は、長期的にはアクティブ投資よりパフォーマンスが良くなる傾向があります。これについては、「敗者のゲーム」や「ウォール街のランダム・ウォーカー」に詳しく書かれていますので、そちらをご覧ください。

お客さまが必ずしも長期で運用を検討されるとは限りません。むしろどちらか言えば、「いつまで生きれるか分からない」、「10年は長い!長くても5年!!」と言われる方の方が多く感じます。このような条件であれば、インデックスよりもアクティブの方が有利だと思っていて(もちろんパフォーマンスが良いアクティブファンドですよ)、有効に使えるのではないかと考えております。

まとめ

今回、理由は二つ書きましたが、手数料が一番のネックです。私の考え方としては、コストがかかってもパフォーマンスが良ければ、必ずしもアクティブファンドが悪いとは言えないと思います。もちろん、ファンドのパフォーマンスが悪くなったときは、切り替えをしなければいけないのでそこには細心の注意を払うべきです。

お客さまにも喜んでもらい、私たち金融機関にもメリットがあるwin-winである状態を作っていきたいと思います。

私たち金融機関がどういう考え方で、資産運用の商品を案内しているか知ってもらえると幸いです。

Successfully pull off the heist!

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