経済の話

ブルーウェーブ後のマーケットの行方は??

2021年1月11日

こんにちは。かわ吉です。

先日、米ジョージア州の上院2議席を巡る決選投票は激戦の末、民主党が2議席とも獲得したことでブルーウェーブが起こりました。

ブルーウェーブとは、大統領と上院・下院で民主党が過半数を占める状態を示しているわけですが、これまで民主党が過半数を占めていたのは民主党だけでした。

ところが、大統領選で民主党のバイデンが勝利したほか、大統領選と同時に行われた上院選では民主党が48議席と、共和党の50議席に迫っていたんです。

そして、最後はジョージア州の2議席を巡る決選投票に持ち越されたわけですが、市場参加者の多くは、2議席とも共和党が獲得すると考えていました。

しかし、結果は激戦の末、民主党が2議席を獲得し上院の議席数を50議席に伸ばしました。

もし、50対50になってしまったときは、上院議長を務める民主党のカマラ・ハリス副大統領が最後の一票を投じるので、上院は実質的に民主党が主導権を握ることになります。

このブルーウェーブを嫌気して、長期金利が高騰したほか、ハイテク株を多く含むナスダック指数も急落しました。

長期金利が1%を突破するのは、コロナショック後の2020年3月以来およそ10か月ぶりなんです。

ナスダック指数の下落に関しては、株式のバリュエーションは逆相関の関係にあるから高PERのハイテクは長期金利の上昇に弱いんです。

しかし、ブルーウェーブが起こったからといって、必ずしも長期金利が、このまま上昇し続けるかどうかは分かりません。

なぜかというと、長期金利が上昇すれば銀行の貸出金利は上昇するから、企業の設備投資や個人の住宅購入は消極的になってしまい、景気の腰折れリスクが高まってしまうからです。

するとFRBは量的緩和の際に長期債を積極的に買い向かうことで金利の上昇を抑えるはずですから、金利がこのまま上昇し続けるのは難しいかもしれません。

そして、ブルーウェーブが起こったことでなぜ長期金利が急騰したのかは、巨額の財政出動への懸念が理由の一つです。

民主党はかねてから追加の景気刺激策として巨額の財政出動を公約に掲げていたが、これは同時に政府が莫大な借金を負うことを意味しますから、財政破綻への懸念から債券が売られたんです。

しかし、議会で大規模な財政出動をするためには、下院の承認と上院の60%以上の承認が必要になります。

民主党は50%しか議席を獲得していませんから承認を得るのは、かなり難しいと思います。

直近では、金やハイパーグロースは大きく売られていましたが、基本的は継続保有の方針で良いと個人的には考えています。

ではまた

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