こんにちは。かわ吉です。
以前に米国株式のインデックスファンド代表であるeMAXISSlim 米国株式と米国株式のアクティブファンド代表であるAB米国成長株投信Bコースを比較してみました。
3年から5年とかそこまで長期保有の方針でなければAB米国成長株投信を選択する価値はありそう
積立投資や10年や20年スパンで投資を検討している投資家はeMAXISSlim米国株式を選択すると無難
結論としてはこの2つに落ち着きました。具体的な数字の比較については上記の記事をご覧ください。
ただアクティブファンド1つ比較しただけの結果なので、他のアクティブファンドと比較してみるともしかしたら違い結果になるかもしれません。
そこで今回は、AB米国成長株投信Bコースに匹敵する米国株式のアクティブファンドのグローバルAIファンドとも比較してみようと思います。
グローバルAIファンドの構成銘柄などは解説しませんのでご興味ある方は下のリンクから月次報告書をご覧ください。
グローバルAIファンド | 投資信託 | 楽天証券 (rakuten-sec.co.jp)
今回の記事を読んでいただくと以下のようなメリットがあります。
それぞれのファンドのコストやパフォーマンスなどが分かるようになる
どちらのファンドを選べばよいか分かるようになる
ではいきましょう。
①純資産
まずは純資産から比較していきましょう。純資産が少なすぎると繰上償還のリスクが高まりますので、長期保有したくても強制的にファンドが資金を返却してくる可能性があります。一般的には純資産が30億円を下回ってくるとファンドマネージャーの肩身が狭くなってくるようです。
eMAXISSlim米国株式は楽天証券でも買付ランキングが第1位ですからさすがの純資産です。グローバルAIファンドも決して少なくはありませんが負けております。
それぞれのファンドの設定日は以下になります。
eMAXISSlim米国株式:2018年7月3日
グローバルAIファンド:2016年9月9日
設定日はグローバルAIファンドの方が2年ほど早いですが、純資産は負けています。新規の買付もeMAXISSlim米国株式の方が多いですからこの流れが続くのであれば純資産の逆転はかなり難しいかもしれませんね。
ただどちらの純資産も水準としては十分ですからあまり心配する必要はありません。安心して長期保有できると思います。
ただ比較としては、eMAXISSlim米国株式の勝利です。
②運用管理コスト
次に運用管理コストを比較してみましょう。運用管理コストもファンド選びで絶対に無視できない項目です。長期投資であれば運用管理コストがパフォーマンスに与える影響もめちゃくちゃ大きくなりますからね。
インデックスファンドとアクティブファンドの比較なのでその差は圧倒的です。
その差は1.82%です。
仮に1,000万円を投資したとすると1年間のコストの差は182,000円です。
この差はかなり大きいですね。
グローバルAIファンドは運用管理コストの面でかなりのディスアドバンテージがあります。
アクティブファンドの信託報酬の平均も約1.4%ですから、グローバルAIファンドの運用管理コストは平均よりもかなり高い水準であることが分かります。
運用管理コストについてもeMAXISSlim米国株式の勝利です。
③パフォーマンス
確かにグローバルAIファンドの運用管理コストはかなり高かったですが、ポイントはその高い運用管理コストに見合ったパフォーマンスを出しているかが重要です。
どの期間でパフォーマンスを比較するかですが、今回は設定日の遅いeMAXISSlim米国株式の設定日を基準にして比較してみます。
eMAXISSlim米国株式:2018年7月3日
グローバルAIファンド:2016年9月9日
2020年3月のコロナショックまではグローバルAIファンドがeMAXISSlim米国株式をアンダーパフォームしていましたが、それ以降は大きく逆転しています。
具体的な数字で比較してみるとその差の大きさがよく分かります。
その差は2倍以上です。
仮に1,000万円投資していたとするとリターンの差は7,600,000円です。
ちなみにコストの差は年間182,000円でしたから、2018年7月から約3年間でかかった費用の差は単純計算で546,000円です。
7,600,000円のリターンを得るために546,000円のコストを支払うと考えるとどう??
現段階では、グローバルAIファンドのパフォーマンスは高いコストを払うメリットは十分あると思います。
結論としては、パフォーマンス面はグローバルAIファンドの圧勝です。
④分配金
今回比較しているファンドは、キャピタル狙いのファンドです。ただグローバルAIファンドについては年1回分配金を受け取れる可能性があります。ちなみにeMAXISSlim米国株式については過去に分配金実績はありません。
定期的にお小遣いが欲しい投資家には分配金の有無は有効な判断材料になると思います。
2018年7月以降の分配金実績は以下になります。
ただ直近の分配金実績を見ると受け取れる分配金は決して多くはありません。
仮に1,000万円投資していたとすると52,000円(税引き前)です。
受け取れる分配金はあまり多くはないかもしれませんね。しかも去年の分配金は0円でした。
分配金も安定していないし受け取れる分配金も多くないことは理解しておきましょう。
分配金については少ないですがグローバルAIファンドの勝利です。
⑤リスク度合い
最後にリスク度合いを比較してみましょう。商品選びの際に商品のリスクと投資家のリスク許容度はしっかり合わせないと、下落相場の際の狼狽売りなどに繋がります。予想外の損失を出さないようにリスク度合いを確認しながら商品選びをしましょう。
リスク許容度の大切さについては過去の記事で解説しています。
2つのファンドのリスクを比較した表が以下になります。
グローバルAIファンドの方がリスクは圧倒的に大きいです。
リターンばかり見てリスクを見ないと下落局面で予想外の損失を被る可能性があります。
グローバルAIファンドはリスク許容度高めの投資家向けのファンドと言えますね。
結論としてリスク度合いについては、リスクが相対的に小さいeMAXISSlim米国株式の勝利です。
まとめ
今回は、米国株式のインデックスファンドの代表格であるeMAXISSlim米国株式とアクティブファンドの代表格であるグローバルAIファンドを比較してみました。
結論としては以下になります。
リスク許容度高めで短期的にリターンを狙いたい投資家はグローバルAIファンドを選びましょう!!
運用管理コストは高いですが、それに見合ったパフォーマンスを3年くらいで見れば出しています。
以上
この記事が商品選びの一助になれば嬉しいです。
投資信託の比較については以下のような記事も書いています。