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【6か月連続の分配金】12月のピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)の分配金報告

2023年12月23日

こんにちは。かわ吉です。

ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)の12月の分配金が発表されました。

12月の分配金はこちらになります。

ちなみに11月の分配金はこちらになります。

ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算型・予想分配金提示型)は6カ月連続の分配金となりました。分配金は75円です。決算日の前営業日の基準価格に応じた分配方針通りの分配金が支払われました。

ちなみにこのファンドの分配方針は以下になります。

ちなみにこのファンドの分配方針は以下になります。

人気のインカムファンドであるアライアンスバーンスタイン米国成長株投信C・Dコースの分配方針と比較すると分配方針は細分化されています。

このファンドの詳細や魅力は以下の記事で解説しておりますので是非チェックしてください!!

ここ数年は、米国株ブームもあり、米国株や先進国株がメインの投資対象であるインカムファンド(AB米国成長株投信や世界のベスト)に集中投資している人も多いと思います。

今後、経済成長率で比較すると先進国より新興国の方が高くなる見通しであり、新興国株が先進国株をアウトパフォームするフェイズが来るかもしれません。

そのように考えると短期的には、AB米国成長株投信や世界のベストでは安定したインカムが狙えないかもしれません。ということはこれらのファンドに以外に分散投資して、インカムの収入源を増やすことも大切だと思います。

そして、その分散投資の対象として有効になるかもしれないのが、ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)だと考えています。

このファンドのコンセプトや予想分配金提示型などの仕組みは非常に投資妙味を感じます。

ただ一方でこのファンドは2023年4月に設定されたばかりの新設ファンドです。

つまり、実力は未知数です。ということは、基準価格や分配金実績の経過観察をして投資判断をするべきだ思います。

そこで、毎月発行される月次レポートをベースにこのファンドの動向をチェックしていこうと思います。

この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。

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ファンドの基本情報

■ファンドの現況

基準価格と純資産総額の推移は以下になります。

基準価格は、対前月比で+656円となりました。純資産も+7.3億円となり、30億円まであと少しとなりました。

現時点では基準価格、純資産ともに順調に推移しています。

基準価格も大切ですが、それ以上に純資産はもっと大切です。これが少ないと繰上償還のリスクが高まるからです。一般的には純資産が30億円を下回るとそのリスクは高まります。繰上償還されると投資家の意向は関係なく強制解約されますからね。だから、まずはこのファンドに純資産30億円の壁を突破して欲しいところです。

ちなみに基準価格変動の内訳は以下になります。

11月は、株価・為替ともに上昇しました。

ポートフォリオの状況

国別の投資比率は以下になります。

国別の投資比率は、先月と比較して大きな変化はありません。投資比率が一番高い国はインドとなっています。

投資比率については、特定の国に偏ってはいません。およそ20%前後で投資比率が抑えられています。

新興国株投資は、先進国株投資と比較してカントリーリスクが高いので、分散投資が基本です。一般的に新興国は政治・経済・社会情勢が先進国と比較して不安定ですから。

続いて業種別投資比率はこちらになります。

引き続き金融セクター中心のポートフォリオとなっています。ただ、直近は徐々にその比率が下がりつつあります。

続いて組入上位10銘柄についてチェックします。

組入比率が最も高いゴールド・フィールズは、南アフリカの金産出会社です。オーストラリア、ガーナ、ペルー、南アフリカなどで金鉱山の開発・操業を行っています。このような金鉱株は、金投資にレバレッジ効果を利かせるときに有効な投資対象です。ただし、非常にリスクが高いのでこれらの銘柄に個別投資する際は、投資比率には十分注意しましょう。

2番目に投資比率が高いイタウ・ウニバンコHDは、南米最大級の銀行です。リテール、法人向け業務のほかプライベート・バンキングやクレジットカード、資産運用、保険など幅広く展開しています。

上位10銘柄に大きな変化はありませんが、今回新たにメキシコの2銘柄が上位に食い込んできています。

9番目に組入比率が高いセメックスは、メキシコの世界的なセメント大手企業です。セメントをはじめ、骨材、関連建材の製造、流通、販売を手掛けています。

10番目に組入比率が高いコープ・インモビリアリア・ベスタは、メキシコの不動産会社です。メキシコで工業用ビルと物流センターの所有・リース・開発・資産管理などを手掛けています。航空宇宙、自動車、物流、食品・飲料、医療機器、電子製品などの分野向けに、世界水準の特定産業用施設を開発しています。

先月に引き続き、1銘柄あたりの組入比率は3%程度で抑えられており、しっかり分散投資されております。

ポートフォリオの状況

■市場概況

11月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で上昇となりました。

新興国株式市場は、月半ばにかけて米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ打ち止め観測が高まり、米長期金利が低下したことに加えて、米中首脳会談の開催により地政学リスクが後退するとの見方などが追い風となり、概ね上昇基調となりました。月後半には中国経済への懸念が再び高まったことなどが相場の重荷となりましたが、月間では上昇となりました。

国別(現地通貨ベース)では、ブラジルは、素材や金融セクターの銘柄を中心に上昇し、上昇率は相対的に大きくなりました。
また、ブラジル国内のインフレ率の鈍化や、ブラジル中銀が利下げ姿勢を維持するとの見方などもプラス材料となりました。イ
ンドは、エネルギーや金融セクターを中心に上昇しました。また、インド最高裁判所が、米投資会社から不正会計や株価操作疑惑があったと指摘されていたアダニ・グループに対する調査申し立てを却下する判断を下したことを受けて、アダニ・グループ傘下の銘柄も上昇しました。中国は、下落しました。当局が低迷する不動産業界の支援策として国内銀行に対して融資強化を要請する流れを受けて、銀行の不良債権が増加するとの懸念が高まったことなどから金融セクターが下落したほか、経済に対する懸念がくすぶる中で幅広い銘柄が低調となりました。また、事業分離上場計画の中止を発表したオンライン販売大手企業や、成長鈍化が意識されたフードデリバリーアプリ大手企業などは大幅下落となりました。

ちなみにこのファンドは、中国は投資対象国から除外されているため、中国株式の組入れはありません。

■今後のポイント

長期的には、新興国経済は、若い労働人口が豊富であることなどを背景に、中間所得層の持続的な拡大や構造変化に後押
しされ、先進国を凌ぐ成長力を有しているとの見方には変更ありません。


新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)は、先進国株式に比べて依然として魅力的な水準にあります。

東南アジアについては、アジアにおける製造拠点の分散化の流れなどから恩恵を受けると予想されます。
南米では、メキシコは、米企業などの「ニアショアリング(事業拠点の近隣移転)」先として恩恵を受けると期待されます。また、ブラジルは依然として政策金利は高水準ですが、利下げに転換しています。
インドについては、足元の景気動向についても概ね良好で、長期的にも相対的に高い経済成長が期待できるとみています。
しかし、バリュエーションは相対的に高水準で、銘柄選別が重要になると考えます。

今後も個人的には期待できるインカムファンド

今の基準価格を維持できれば、来月も分配金が期待できそうです。非常に良いタイミングで設定されたファンドなので今後が非常に楽しみです。

ただ、このファンドはあくまで新興国株ファンドなのでリスクは比較的高めです。なので、このファンドへの集中投資は止めましょう。あくまでも先進国株式や米国株式を土台として築いた上で、スパイス的な要素で投資してください。

もちろん集中投資すれば大きなリターンを狙うことができるかもしれませんが、ハイリスクなので私はオススメしません。

あとこのファンドの課題は、販売会社が圧倒的に少ないことです。

現状の販売会社は以下の4社のみです。当初は3社でしたが、SBI新生銀行でも取り扱いが始まりました。徐々に販売会社が増えれば投資家の選択肢も広がりますね。

ちなみに『SBI証券があるので問題ないだろう!』と感じた方も多いかもしれませんが、このファンドはSBI証券において対面販売のみの買付しか受け付けていない(2023年7月時点)ので、手軽には投資できません。この点にはご注意ください。

本音を言うと、圧倒的な還元率の投信毎月現金・ポイント還元サービスがある松井証券で取り扱ってくれればインカム投資家にとっては、非常に有難いと思うのですが。

松井証券さま!!是非取り扱いをよろしくお願いいたします!!

以上、お役に立てれば嬉しいです。引き続きこのファンドの動向は追っていきます!!



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