経済の話

【結論:もう遅い】今から米国株投資を始めても良いのか??

2021年5月1日

こんにちは。かわ吉です。

アメリカ株投資は、ここ数年でかなり有名になりました。SNSでもアメリカ株に関する情報はかなり増えてきたと思います。

ただ『アメリカ株に投資したいけど、今から始めても大丈夫なのかな?』と不安に思われている方も多いと思います。

出所:ストックチャート

S&P500種指数も4,183.18ポイントとかなりの最高値圏で推移しています。長期間投資している投資家にとっては最高な状況ですが、これから始められる方には高値掴みしてしまうんじゃないかという不安がよぎると思います。

そこで本日は、これからアメリカ株投資を始めて大丈夫なのかということについて解説しようと思います。

この記事を読んでいただくと、『これからアメリカ株投資を始めてもまだ間に合うか?』ということが分かります。

結論:多分もう遅い

投資タイミングとしては、絶好のチャンスではないです。あまりおいしくない状況だと思います。

その理由の1つとして高いPERが上げられます。PERとは株価が割高か割安か判断する1つの指標です。とりあえずはPERが高ければ割高、低ければ割安というイメージでオッケーです。

出所:JPモルガン

これは、2021年3月末時点の各国の株価指数のPER(株価収益率)です。一番左にあるアメリカ株のPERは22.1倍と直近15年のレンジの中では高水準にあります。

そして、このPERの水準でアメリカ株に投資をしてその後1年間のパフォーマンスが下の表になります。

出所:JPモルガン

これは1988年以降に投資を始めて1年間投資した際のリターンを表しています。赤色の破線を見ていただくと緑色の丸は0%より上にあるものよりも下にあるものが多いです。

つまりは、今くらいのPERの水準で1年間投資をした場合は、トータルリターンとしてはマイナスになる可能性の方が高いということです。過去のデータでは、マイナス10%から20%くらいのトータルリターンになるかもしれませんね。

投資期間を5年で見てみると少ししんどいかも

次に投資して1年ではなく、もう少し長期で見てみましょう。

出所:JPモルガン

これは1988年以降に投資を始めて5年間投資した際のリターンを表しています。長期で保有すればリスクは小さくなります。投資期間1年の時と比較すると下落幅と上昇幅も小さくなっています。

ただ今のPERの水準以上で投資を始めた場合の5年間のトータルリターンは、悪くなる可能性があります。赤色の破線より右側で0%よりも上にある緑色の丸は圧倒的に少ないです。

つまりは、今の水準で投資してそれ以降の5年間はマイナスリターンが続く可能性があるということです。

投資を始めて5年間マイナスリターンが続くというのは、投資初心者の方には精神的にキツくなると思います。

あくまで過去のデータですから、必ずしもマイナスリターンが続くとは限りませんが、参考にはすべきだと思います。

相場が下落するのを待つのが良いのか??

ということは、割安になるまで投資を始めるのを待った方がよいのかというそれは違います。

もちろん下落相場を待って割安になったところで投資を始めるに越したことはないですがアメリカ市場の特徴の1つとして強気相場が長期化しやすい傾向があります。

出所:JPモルガン

大きな調整局面がかなりの頻度であれば暴落を待って始めるのも良いですが、強気相場が長期化しやすいアメリカ市場でそれをやると大きな機会損失になる可能性もあります。

そしてこれまでのデータはあくまで一括投資でのケースになります。まとまった資金がない方は積立投資、まとまった資金がある方は買う回数を複数回に分ければパフォーマンスは変わってきます。

たとえば、日経平均株価の最高値から毎月1万円投資した場合どうなるかいうと以下になります。

出所:JPモルガン

1990年に最高値をつけて今現在、その水準の株価までは戻っていません。つまりは最高値で一括投資した人は、約30年保有してもトータルリターンはマイナスです。

しかし、毎月1万円の積立投資をしていた人は、元金375万円が742万円と約2倍になっています。

株価の水準も大切ですがそれ以上に買い方の方がパフォーマンスに与える影響は大きいということです。

まとめ

アメリカ株は投資対象としては、最強の資産だと思います。ただ今の水準は決して割安とはいえません。今の水準で投資をして1年間で見るとマイナス10%から20%の下落に巻き込まれる可能性はありますし、投資して5年間トータルリターンはマイナスになる可能性もあります。

短期的にリターンを得るためにまとまった資金を全力投資したい方に今からアメリカ株に投資を始めるのはオススメできません。

ただ積立投資や買う回数を複数回に分けて投資期間を長期で考えている投資家の方は、今から始めていただいても良いと思います。ただ長期投資とはいえ、短期的には相場は大きく変動しますのでそのようなノイズは極力無視をしましょう。

長期投資を邪魔するもの3選も過去にまとめていますのでご覧ください。

アメリカ株は最強の資産ですが、リスク度合いが小さいわけではありません。アメリカ株のパフォーマンスは優秀ですが、自分のリスク許容度を超えてまでアメリカ株だけで投資する必要はありません。

自分に合ったリスク度合いで運用したい方は、商品選びやポートフォリオの作成をプロに任せることができるファンドラップやロボアドバイザーを利用するのもありです。

ロボアドバイザーであれば『THEO+docomo』がオススメです。少額からの積立もでき、いくつかの簡単な質問に回答するだけであなたに合ったポートフォリオを作成してくれます。dポイントも溜まるのでドコモユーザーには一石二鳥です。口座開設の申し込みも最短3分で完了します。

ではまた

このブログでは以下のような記事も書いています。

過去の大暴落について知ることで、心の準備はできるかもしれません。過去最大級の大暴落についてまとめてみました。

新興国は米国よりも経済成長している国がたくさんあります。ただ新興国株に投資するときは注意が必要です。

-経済の話