インカム投資

【7月が初分配金!?】6月のピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)の分配金報告

2023年6月19日

こんにちは。かわ吉です。

ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)

中国や台湾など先進国よりの新興国以外の新興国株式に投資しながらインカム狙う最適なツールになると個人的に考えているファンドです。

このファンドの詳細については過去の記事で解説しました。

ここ数年は、米国株ブームもあり、米国株や先進国株がメインの投資対象であるインカムファンド(AB米国成長株投信や世界のベスト)に集中投資している人も多いと思います。

今後、経済成長率で比較すると先進国より新興国の方が高くなる見通しであり、新興国株が先進国株をアウトパフォームするフェイズが来るかもしれません。

そのように考えると短期的には、AB米国成長株投信や世界のベストでは安定したインカムが狙えないかもしれません。ということはこれらのファンドに以外に分散投資して、インカムの収入源を増やすことも大切だと思います。

そして、その分散投資の対象として有効になるかもしれないのが、ピクテ・グローイング新興国株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)だと考えています。

このファンドのコンセプトや予想分配金提示型などの仕組みは非常に投資妙味を感じます。

ただ一方でこのファンドは2023年4月に設定されたばかりの新設ファンドです。

つまり、実力は未知数です。ということは、基準価格や分配金実績の経過観察をして投資判断をするべきだ思います。

そこで、今回から毎月発行される月次レポートをベースにこのファンドの動向をチェックしていこうと思います。

この記事が読者の資産運用の一助になれば幸いです。

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ファンドの基本情報

■ファンドの現況

基準価格と純資産総額の推移は以下になります。

基準価格も10,000円をしっかりオーバーしていています。さらに、純資産も約3億円増加しています。スタートダッシュはしっかりきめていますね。

基準価格も大切ですが、それ以上に純資産は大切です。これが少ないと繰上償還のリスクが高まります。一般的には純資産が30億円を下回るとそのリスクは高まります。だから、まずはこのファンドも早々と純資産30億円をクリアして欲しいところです。

基準価格変動の内訳は以下になります。

直近3か月の基準価格の上昇要因は、株価:為替=1:1でした。円安のインパクトは大きいですね。為替リスクについては先進国より新興国の方が高いので注意が必要です。

ポートフォリオの状況

国別の投資比率を見ると、ブラジル・アラブ首長国連邦・メキシコ・インドの4か国でポートフォリオの50%以上を占めます。

ポートフォリオが特定の国に偏っていない点は、しっかりリスク分散できているのでよきです。新興国投資は、先進国投資と比較してカントリーリスク等が大きいですから、分散投資が基本です。一般的に新興国は政治・経済・社会情勢が先進国と比較して不安定なので仕方ないことですが。

セクター別の投資比率は、金融を筆頭に資本財サービス・素材の3セクターでポートフォリオの50%以上を占めています。新興国は経済成長が速く、市場が拡大しています。この成長と市場の拡大により、金融サービスへの需要が増加しますから、金融セクターの投資比率が高いことには納得です。

続いて組入上位10銘柄についてチェックしてみましょう。

組入比率が1番高い「コパ・ホールディングス」はラテンアメリカの航空会社であり、旅客と貨物サービスを展開しています。

組入比率が2番高い「コパ・ホールディングス」とは、南米のマルチブランド小売販売会社です。スーパーマーケット、ホームセンター、ショッピングセンター、デパートなどさまざまな形態で事業展開しています。チリに本社を置き、ちり、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、ペルーで事業を行っています。

具体的な組入銘柄も大切ですが、投資比率はそれ以上に大切です。やはり、新興国投資で偏ったポートフォリオは致命的な損失に繋がりますから。

このファンドの各銘柄の組入比率は3%前後で治まっていますからその点の心配はなさそうです。

市場概況と今後のポイント

■市場概況

5月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で小幅上昇となりました。新興国株式市場は月初、米国の債務上限問題や米地銀の破綻懸念などを受けて、上値の重い展開となりました。その後、米国の利上げサイクルが終了に近づいているとの観測を受けて上昇する局面もありましたが、中国の4月の経済指標が事前予想より低調であったことから、中国景気に対する先行き不透明感が高まり、再び下落基調となりました。さらに、米国の債務上限協議の長期化懸念も、投資家のリスク回避の動きを後押しする形となりました。一方、月末にかけては、半導体市況の回復期待やAI(人工知能)関連株ブームなどを受けて世界的にハイテク関連株高となり、株式市場の追い風となりました。

国別(現地通貨ベース)では、インドは、インフレ率の低下を受けてインド準備銀行(中銀)による利上げ観測が後退したことに加えて、良好な企業決算発表などが追い風となり、上昇しました。加えて、インド最高裁判所が任命した委員会が、米調査会社が主張した新興財閥グループ企業による株価操作疑惑について、決定的な証拠はないとする報告書を公表したことを受けて、投資家心理が改善したこともプラス材料となりました。ブラジルは、良好な決算を発表した企業や、金融セクターの銘柄を中心に上昇しました。

一方、中国は、景気に対する先行き不透明感が高まったことなどから下落し、下落率も相対的に大きくなりました。南アフリカは、主力のインターネット関連企業などを中心に全般的に下落となりました。

■今後のポイント

長期的には、新興国経済は、若い労働人口が豊富であることなどを背景に、中間所得層の持続的な拡大や構造変化に後押しされ、先進国を凌ぐ成長力を有しているとの見方には変更ありません。

米国のインフレ率の伸びはピークを迎えつつあるとみられます。米国の利上げサイクルの終了も視野に入りつつあり、米ドルの一段高の可能性は後退すると考えられます。こうした流れは新興国株式市場の追い風になると考えられます。

新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)は、先進国株式に比べて依然として魅力的な水準にあります。ゼロコロナ政策の終了による中国の経済再開により、企業業績の回復や周辺国・地域経済へのプラスの恩恵などが期待されますが、これらのプラス材料は依然として株価に十分には織り込まれていないとみています。

アジアを中心に新興国は「デジタル化」や「テクノロジー」の分野をけん引する存在であるとともに、脱炭素など世界的な環境課題においても、CO2(二酸化炭素)排出削減などで重要な役割を担いつつあるとみており、これまで見過ごされてきた、あるいは新たな価値の発掘につながる可能性があると期待しています。

当ファンドでは、中国は投資対象国から除外されているため、中国株式の組入はありません。

初の分配金は7月か?!

このファンドの分配方針は以下になります。

このファンドの2023年6月16日時点の基準価格は、11,224円です。この水準であれば分配金は75円(1万口あたり)狙えるはずです。しかし、このファンドの分配金実績は0です。

『あれ??2023年4月以降、決算は2回あったはずですよね??明らかに基準価格は分配金が狙える水準だったのに分配金実績が0なのはなぜ??』

このように感じた人は鋭いですね。

その理由は、このファンドの初回決算は2023年7月18日だからです。つまり、初の分配金は来月7月になるということですね。(今の分配金水準であれば)

今後も動向を追っていきます!!

以上、お役に立てれば嬉しいです。

このファンドの基本情報については以下の記事をご覧ください。

かわ吉ブログでは、アライアンスバーン米国成長株投信やインベスコ世界厳選株式オープンの分配金報告もやっています!!

ファイナンシャルプランナー試験関連の記事も書いています。



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